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医者と音楽、それから放送作家①

こんにちは。精神科でBassistで放送作家志望

どっちが患者かわかったもんじゃない
「永遠の悩み人」ばんだどぅです
今日もはりきって悩み不安を味わって行きましょう!

僕はなんとなく医者になってしまったがために(もちろん仕事はしっかりやっていますが)このままでいいのかと思い続けながら日々生きている28歳男です。

僕は現在医者4年目です。研修医がおわって精神科医になってからは大体2年がたとうとしています。

シンプルに医者で業績をあげるなんて1mmも考えてねぇわ、医者とかクソだせぇ。男で整髪料つけてないやつ多すぎ。
と謎の方向への尖りをみせる僕は、仕事はしないといけないから医者はやるけど、何か自分の強みになるものを伸ばさなければ、と頑張ったのが音楽でした。

大学からエレクトリックベースを始めた僕は、始めた時期こそ遅いものの、指導者に恵まれ、ぐんぐんと成長していきました。社会人になってからも、ギタリストでコンポーザーの方にレッスンをうける機会に恵まれ、努力するのが楽しくてしょうがありませんでした。やる気のオートチャージ状態です。

仕事をしながら暇さえあれば必死で楽器を練習し、できるだけプロの演奏に近づくよう努力してきました。なんでもいいから演奏動画をインスタにupし続けるということも2年弱やりました。
かならず評価してくれる人が現れると信じて。

その結果、難しい曲は作れませんが、なんとなくなら時間はかかるけど、簡単なBGMや曲を作れるくらまで成長しました。

その努力が功をそうしてか、インスタでインディーズですが、インディーレーベールからレコードを作らないかと言われているバンドに誘われ、バンドにはいる事もできました。

しかし期待とは裏腹に、せっかくできた仲間ともうまくいかず、バンドは解散。また一人になってしまいました。

また一人になってしまった。これだけ頑張ったのに・・・いつま一人で頑張らないといけないんだ・・・

期待もあった分、音楽に絶望してしまいました。ミュージシャンかぶれが何言ってんだと自分でツッコミを入れましたが、本当にそう思いました。

精神科的な話をすると、僕は軽度ですが、自己愛性パーソナリティを持っていると思います。

専門的に言うとそれは違うと言う人もいるかもしれませんが、簡単にいうと、人間だれしも持っている承認欲求が、健康的な領域をはみだしてしまっている人をいうのかなと思います。

要は中二病ですね。モラトリアム期の遷延化とも言えるでしょうか。

僕は隠れナルシストだといわれることがあります。ひけらかすわけではないし、謙虚だけど、内心は根拠もないのに自分には何か才能があるのではないかと思い込んでいるタイプ。

しかしその理想とは裏腹に結果がついてこないわけですから、理想と現実のギャップに苦しみます。自分が何者でもないことが許せないんですね。

本屋に行くと体調が悪くなってしまう時期もありました。本屋というのは、いわゆる業績が陳列してる場所。業績がパリコレモデルばりにドヤ顔で歩いてるようなもんです。
自分がなんでもない人間だということを突きつけられるような気がしたんですね。

そんな中救われたのが、友達との電話と深夜ラジオでした。

友達と話をすると、そんな現実を忘れることができるし、大丈夫だよちゃんと医者してんじゃんと言ってくれます。

しかしいつでもどこでも友達と連絡をするわけにもいきません。

そんなときにラジオと出会いました。

たまに聞いたりはしてましたけど、継続して聞くようになったのは初めてでした。

ラジオはおしゃべりが上手な方、特に芸人さんのラジオをきいていると、自分だけに語りかけているような錯覚を覚えます。また、普段言わないような話をラジオでするので、他の人は知らないニッチな面白い話を、自分だけが聞いているような錯覚に陥ります。

面白い人たちの媚びのない秘密の会話に自分が混ざっているような感じ。

辛うじて小さな自分スペシャル感を得て自分を保っていました。

自己愛性パーソナリティな僕は、そんな現実逃避的な理由でラジオにハマりました。

そしてある転機がおとずれます。

ラジオにハマった僕は、いつも通り仕事帰りにユーチューブで過去の芸人さんのラジオを聞いていると、自動再生で有吉弘行さんのSUNDAY NIGHT DREAMER(ラジオ)の切り抜きが流れてきました。切り抜きされていた企画は、「わかる〜」というラジオコーナーでした。
このコーナーは、ドMの有吉さんが喜ぶような、女優やモデルさんからのお仕置き妄想エピソードを、リスナーに募集し、有吉さんが共感すれば「わかる〜」と評価する下ネタ企画でした。

これを聞いて、すごく面白いと思ったと同時に、

仲のいい高校の同級生との「S級ドM会」というグループラインで普段言い合ってる事と全く同じじゃん!!
と驚いたと同時に、ふつふつ心臓が興奮するのが分かりました。

友達とやっているようなことが番組の企画になって、それが仕事だったら楽しいだろうなぁ

そう思いながらふと頭に「放送作家」という4文字がよぎりました。

放送作家とは、ざっくり言うと、テレビやラジオの企画を考えるお仕事です。


遡る事10年前

僕は高校生3年生でした。そろそろ進路を決めなけらばいけないなぁと思いながら、ふと秋元康さんのWikipediaをみていて、放送作家という仕事がある事をしりました。なんだかよくわからない響きでカッコいい、、と思い、興味をよせていました。


しかし僕の両親は、父が医者、母が看護師といったがっちり医療両親。

とりあえず医者になれと一蹴されてしまいます。

そこまで情熱もなかった僕は、とりあえず医学部に入りました。

そこから考えると、当時は18歳で、今は28歳。10年の時が経っています。

そんなことを思い出していました。

もう一度無視してしまった10年前の自分の純粋な好奇心と向き合ってみてもいいかもしれない

そう思い、放送作家について色々調べてみると、ワタナベエンターテイメントに、放送作家の学校があることを知りました。

これはキタかもしれない。ただ、医者やめないと難しいかなぁ〜やだなぁ〜石橋叩きたいなぁ〜と思いながら、一応説明会だけきいてみるか、と思い、オンライン説明会の申し込みをしました。

そんなに期待しすぎないでいこうと思い、説明会のzoomへ。

するとまず、ワタナベの社員さんが、放送作家の仕事について、スライドを用いて詳しく説明してくださいました。「座付き」についてや「SNS作家は若手の主戦場」等、実際にどんな仕事から初めていくのかちゃんとイメージがついていなかったので、わかりやすく、すごく興味深かったです。

そしてなんといっても月に2、3回で週末だけのコースだそうで、医者を続けながらでもやれると言う事が判明。

医者というデータを消すことなく、セーブしつつ通えるわけです。

いきなり全舵をきるなんてびびりの僕にはできないので、かなりありがたいです。

また、入学には自己PRのオーディションがあるとのことでした。

音楽に絶望していた僕は、新しく楽しみなワクワクする事に出会えて、テンションがぶち上がりました。

また自己PRを通して、もう一度自分という人間を見つめ直すチャンスだとも思いました。

さらに説明会のあとに、なべプロの担当者さんからこんなメールが届いていました。

本日はオンライン説明会ご参加頂き、ありがとうございました。元医者の肩書をもった作家は、おそらく初かと思います。これは作家活動の上では確実に武器になる経歴になると思います。ぜひその武器を最大限に活かした活動を検討頂ければと思います!

ただでさえワクワクさんが心臓を超絶テクでドラミングしている状況なのに、さらに南米出身のワクワクパーカッショニストも加わって、僕の五臓六腑は屋外フェス状態。

いてもたってもいられなくて、家を飛び出し、意味もなく家の周りをうろちょろしたりしました。

そして行き先がないので、意味のわからないところで急に方向転換して、人とぶつかりそうになり、テンションが高いせいか、
ありがとうございますみたいなテンションで、あ、すいません!!と口から放ったりしてました。


それと同時に、ある奇行の決行を思いつきます。


オーディションであの曲を歌おう・・


つづく・・

*ばんだどぅ

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