スープカレーの名店・奥芝商店へ
突如、思い立って奥芝商店へ。
ここの場合はまず入店できるのか?というのが問題になるくらいの人気店だ。
途方に暮れるくらい並んでたらやめよう、なぜなら途方に暮れたくないから、くらいのゆるい決心とともに店の前までいく。
時間も早かったからか、2組しか待っていなかった。名前を登録して(便利な予約システム機が設置してある)10分ほど待つとすんなり通される。
下足を脱いでスリッパに履き替えて入った店内は、こじんまりとしながらもスペースにゆとりを持たせた落ち着ける空間。
これだけ人気なのだから、商売気を出せばもっとお客さんの回転率は上げられるはず。
でも、それをあえてしていないという選択、みたいのを感じられることに好感を抱いた。
店内は昭和のポスターなどディスプレイされており、非常に雰囲気があるけど、満席なので内観は撮らなかった。
代わりにこんなものをアップしておこう。
店に置いてある自由記録帳に鬼才が降臨していた。古典落語の域だ。
君はこれをどんな顔して書いて、どんな顔して元ある位置に記録帳を戻したのだろうか。今年の冬こそ幸あれ。
記録帳を読んでいるうちに僕のラッシーとカレーが到着した。
まずはラッシー。しゃれた器で提供してくれて高まる期待。
そしてこれが、『やわらかチキンと大地の恵み(エビスープ)』だ!
盛り付けが美しいな~。このかぼちゃのアーチくぐっていい?そして具材のボリュームがとてつもないことになっている。
辛さは13段階中の5。辛さ6以上は有料ゾーンで、常人は舌に段ボールを敷かないと堪えられない辛さと思われる。
ちなみに5でも「おれはいま辛口のカレーを辛いと思いながら食べている」という気持ちに充分させてくれた。
味は丁寧に作り込まれていて、どこも手を抜いてないのが伝わってくる。なんとも贅沢な味。エビスープだし。
以前訪れたGARAKUは気軽に寄れる店で、こちらも負けず劣らず超美味しいのだけど、
奥芝商店は「今日はあの味を食べるぞ!」と意気込んで半日くらいコンディションを整えてから行くべき店。そんなイメージを持った。
値段が一食で2000円くらいしてしまうことも関係している。
あと見た目以上にボリュームがすごい。味は高級感あるのに量が男前。折り目のついたスラックス、アイロンのかかった白いシャツだけどリーゼント、みたいな不思議な気分で食べ進めた。
完食して店を出ると沢山の人、人、人・・・
超イケメン店員さんが「今からだと4、50分待ちですね~」とやさしく教えていたけど、この味だったらそこまでして食べる人たちが枚挙しても全然不思議ではない。
ごちそうさまでした。食べたくなったらまた来よう。