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ベトナムからダイレクトにchichica
昨日、ベトナムの出張から無事に帰還した。
しかし、おれは怒っていた。
怒りにより握りしめた拳の圧により、爪が皮膚を切り裂き掌から血を流すといったことにはならなかったが、怒っていた。
むしろ羽田から乗った高速バスでは伊集院光のラジオ番組を聴いて笑うのを耐えていた。
その時間では何かを握りしめる行為はしなかったし、どちらかというとたるみきっていた。
しかし笑いながらも怒っていた。
こんなにも日本にいたいのに!
なぜおれは、月イチで往復11時間のフライトを。
そして会議で想定外の質問に屈しそうになりながらもポーカーフェイスを貫く二日間を。
しかも帰りの飛行機は40分遅延していた。
これはもう大好きな食べ物を体験しないとやれない、日々の心のバランスが取れない、とても悔しいけど夜は眠れてしまう自分の快眠具合に腹が立って仕方がない。
そういった思いが右脳と左脳を交差し大胸筋を瞬時に通過、右腕と左腕を駆け巡って10本の指から抜けていった。
chichicaでカレーを食べるしかない。
羽田から立川へ向かうバスの中で、そう決意したのだった。
バスが17時40分に駅に到着し、パンを買うなどして時間調整。
18時ぴったりにchichicaの入口に到着。
ちょうど階段を上がってきた店主とすれ違う。
「おーケーイチくん!ちょっと上行ってくるから待っててね。しばらく戻ってこなかったら死んでるかもしれないけど!」
もう、この時点で「ああ・・来てよかった・・!」と心の底から強く思った。
noteではカレーの感想しか書いていなかったが、実のところ、店主とは結構あれこれ話すようになっている。
妻と店主の3人で、1時間以上話し込んだこともあった。
でもそれを書くと、「内輪だから褒めてるんでしょ?」と見方をされてしまうような気がして、カレーの感想に徹していた。
だが考えてみてほしい。
いくら店主の人柄が良くても、味がそうでもなかったら何回も来るだろうか?
答えはNOだ。
むしろ食べるたびに「普通だな~!」とは言えず、お金を払っているのに気を遣って盛った感想を言わなければならなくて余計に来づらい。
そもそも、そうだったらnoteでは感想を書かない。
というわけで、人としてすごく良くしてもらっているchichica。
今回の限定カレーも天国だった。
え、地下なのに?間違いない。天国だった。
ホタテとシメジのカレーだ。
カレーの写真を載せるまでに974文字を要した。
よくぞここまでお付き合いいただきました。変わってんな!お前!
(頭の中で起こっていることをそのまま書き起こすという行為はいつだって神聖だ。それができるときは限られているのだから)
カレーは最高だった。
日本に帰ってきて1食目にこれを食べるために今回の出張があったのだな・・と悟りを開いていたら皿は空になっていた。
スパイスが身体に染みわたり、口に入れるたびにホタテとシメジが味覚を躍動させる。
chichicaのカレーは、普段刺激されない部分の味覚を起こしてくれる。
「こういう【美味しい】があるんだ!」と、いつもスーパーフレッシュな気持ちにさせてくれる。
なお、このカレーは2019年のカレー52食目となった。
なんとなく、次はあまり間を空けずに来たい気分。ごちそうさまでした。
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