知新 駐在員とその家族について

中国の例の事件のあと、noteで偶然、プージャさんの
この記事に出会いました。
私の中で色々と考えさせられました。
ぜひご一読ください。

子連れで海外駐在に帯同するということ。|プージャ (note.com)

中国に留学していた当時(1993年から96年)、
まだバブルの余韻で5年駐在すると、日本で家が一軒買えると言われていた。
実際、親しくなった駐在員の奥様にその話を直接伺ったことがあります。
まだまだ、手当てが厚かった頃のこと。
今じゃ考えられないですよね・・・^^;
(その奥様の事はまたいずれ書きたいです。とても面白い方で、唯一仲良くなれた駐在員のご家族でした。若い私に色々な事を教えてくれた、おねえさんみたいな方で、出会うきっかけもなかなかないパターンでした)

当時の中国では、外国人は個人的に家を借りることが出来ず、
駐在員とその家族は会社が借り受けたマンションやホテルに暮らしていました。(もちろん、中には色々な手段を使って住んでいる人もいましたが数は少なかったです。当時は違法行為だったので)
その為、日本人会に入会していなければ、家族帯同の駐在員の方には出会う事が出来ませんでした。

留学生と社会人(駐在員)には隔たりがありまして・・・
もちろん、人脈つくりのために日本人会に入っていた人もいたけれど、
日本の独特のしがらみの中へ、特に特権階級意識丸出しの当時の駐在員やその家族と知り合いになる必要もないと思っていました。
(すみません、偏見に満ちているのですが、当時入ってくる単身赴任駐在員の噂が本当に酷くて・・・日本人会の幹事の悪評も)
しかも、年会費が掛かるんです。年会費そんなに高くなかったと思いますが、メリットを全く感じられなかったので・・・

そんな訳で、中国語を学びに来る若い駐在員の方にクラスメイトとして、数名お会いしただけです。(そんな彼らも半年で別の都市へ配属が決まって、長い付き合いではありませんでした。)
ですから、役付きの方や、家族帯同の方とは出会う機会がほぼありませんでした。
もちろん、その当時すでに北京にも日本人学校があり、その存在は知っていました。
ただ、どの辺りにあるかも知らなかったです。
徒歩で通学していたのか、スクールバスだったのか?
それすらも知りません。
プージャさんの話を読んで、もっと交流しておけば良かったと後悔しています。

当時の北京は、深圳(しんせん)や上海に留学している知人から
田舎 と揶揄されるくらい、何も無いと言われていました。
でも、深圳や上海は、北京と違って犯罪率が高いと言う話も聞いていまして。
政治の中心で政府の目が行き届くが故に、治安の良さが北京のウリだったと思います。

ですので、おそらく当時の北京は駐在員の家族の方にとって、外国にしては治安は良い方だったと思っています。
ただ、生活は大変だったと思います。
まず、同じ会社の方々が同じマンションやホテルに住んでいること。
(会社の序列がそのまま持ち込まれるので息がつけないと言うのを聞きました)
社会主義国なので、日本の常識が通じない事。
サービスのサの字もない時代なので、ホテルに住んでいても大変だったと思います。
学校も、現地の学校に通うのか、日本人学校なのか。
いつのタイミングで日本に戻るのか、
子供が小学校のまでは良いけれど、中学生になったら
日本に戻るのか、高校生になったら戻るのか・・・
そんな話は聞いたことがあります。

話は変わって

息子の幼稚園時代のママ友が
スペイン(4年)→日本(3年)→ブラジル(4年)
と言う駐在帯同を経験しており、折々に話を聞いた事があります。
スペインはまだしも、ブラジルに同行するかはかなり悩んだようです。
(そのおうちはお子さん1人です)
お子さんはスペインで生まれ3歳まで過ごし、日本に来て卒園後にブラジルへ。
(さすがに手当てのことまでは突っ込んで聞いていません^^;聞けません

ブラジルへは、ご主人がまず先に行き1年ほど過ごし、
治安や学校、医療関係の情報を入念にリサーチし、
問題がなさそうだ、という事で同行を決断したそうです。
また、スペイン育ちの息子さんは、日本の幼稚園が合わなかったようで、
父親不在の中、情緒不安定になり、それも同行を決断する大事な要素だったようです。

ママ友と出会わなければ、駐在と帯同はそんなに難しくない事だと思っていました。
ですが先の事まで考えたり、子供の性格や情緒面も考えて決断しなければならないのに驚きました。

私は、子供の頃から異文化に触れられて羨ましいな、とすぐ思ってしまう、
短絡的な見方しかしていなかったので・・・。

事件の起きた国に暮らしていなくても、
日本とは全く違う国に、お子さんと暮らしていくのは本当に大変なんだと思いました。
テロがあるかもしれない、交通事故があるかもしれない、
人種差別による無差別殺人など、
他の国で起きたり、駐在している国で事件があると、
きっと気が休まらないのではないでしょうか。

同じ子育てをしている身として、色々と考えさせられました。

全ての駐在員の方とその家族がご無事であるように、安らかに暮らせますようにと願うばかりです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?