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割礼について:アフリカで命を授かる③

日本だとあまり馴染みのない割礼。
世界では割とメジャーなようで、ヨーロッパやアメリカでも、男の子が生まれた時に割礼をする習慣があるらしいのです。もちろんみんながやっているわけではないけれど、世界ではかなり多くの国で行われているよう。

ここ南アフリカでも、もちろん民族や文化的背景によってさまざまなのですが、私のパートナーの家族はXhosa(コサ)族で、男性は成人の通過儀礼があり、その際に割礼をする習慣があるとか。
(ちなみにこの民族は、故ネルソン・マンデラやスティーブ・ビコなどのアパルトヘイト抵抗運動のリーダーたちをはじめ、今アメリカで人気のトレバー・ノアのルーツでもあります。)

パートナーの男兄弟や叔父などみんななんだかんだやっている割礼。ただ近代化と共にあり方は変わってきているそうで。

・伝統的に儀礼の一部として割礼をする(成人するときに、儀礼の舞台である小屋で行うので、感染症のリスクがある)
・儀式だけ伝統的に行い、割礼は病院で行う
・生まれたタイミングで病院で割礼を行う(青年の時に残りの儀礼だけ行う、あるいはそれで終わり)
・6歳くらいの時に病院で割礼を行う(青年の時に残りの儀礼だけ行う、あるいはそれで終わり)
など

ジェンダーリビールパーティみたいなものは、個人的には好きではなく、性別によってあれこれ変わるのもなあ、と思っていたのですが、民族の伝統として、と言われると、考えないとな、と思わされました。

伝統文化を守りつつ、子どもにトラウマなく割礼ができる生まれたタイミングでの施術を好む親もそれなりにいるよう。事前にジェンダーは知らなくてもいいかも、とさえ思っていたけど、割礼のことを考えるとなると、わたしたちも事前に赤子の性別を知っておきたくなったりもしました。

これを書いているタイミングでは、まだ子どもの性別はわかりません。
生まれた時の性がどうであっても、生まれた子どもは自分らしく生きていければいいとは思うのですが、こうした文化の継承や理解には都度ぶつかって考えさせられ続けるのだろうなと感じた会話でした。


ちなみに・・・

この会話をしたきっかけは、Youtubeで見た動画で、妊娠したらどんな変化が起こって、どんなことをする必要があるのか、週ごとに詳しく説明してくれています。



この動画は、アメリカで制作されたもので、登場してくるカップルもインターレイシャルカップルや同性カップルが取り上げられていて、私個人としては、たまにある過度に母性や女性の身体の神秘をフィーチャーしすぎている動画より、好感が持てました。

そこで出てきたのがアメリカの男性の割礼の話しで、なんとアメリカ人男性の6割以上が割礼をしているそう。
ぜんぜんそんなイメージがなかったのだけど、アフリカ、中東、西洋と世界のかなり広い地域で割礼って行われているみたいです。


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