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龍野国際映像祭2022 雑感《小さな時間》《群れ》

マルタ・シニェゼク/クリスチャン・スパーリング
《小さな時間》Small Hours
2022 5:00(アイルランド)

画面を分割することについて考える。
聖徳太子ではないけども、人は同時に複数の人の話を聴けるようにはできていない。
しかし、世の中の様々な出来事は同時進行している。
更にこの作品で描かれているのは記憶であり、思考過程であるというのだ。
一度には追い切れない自分を嘆き、それを体験させてくれる映像という表現の幅を思い知らされ、再見できる(かもしれない)映像の可能性に思いをはせる。

マルタ・シニェゼク/クリスチャン・スパーリング《小さな時間》2022 5:00(アイルランド) 二人の思考過程を追った完全分割/同時上映作品。ある記憶から別の記憶へと移行し、記憶を深く掘り下げるにつれて潜在意識に入り込み、リアリティが失わ...

Posted by たつのアート on Monday, November 14, 2022


ウィリアム・クラーク
《群れ》THRONG
2022 3:25(イギリス)

さまざまな集団が登場するが、それぞれは個別の動画用紙に描かれているようだ。
タップ穴は用紙を固定するという本来の目的よりも、集団の所属を表わす記号となっているように見える。
画面という一つの世界で共存しながら、集団は各々に行動する。この世界そのもの。
画面左上から右下へ移動する観光客が、より異質なものとして際立つ。この世界に関係ないものが突如、存在してしまった。しかし暴力的なまでに世界を共有してしまう。観光客とはそんなものだ。

ウィリアム・クラーク《群れ》2022 3:25(イギリス) ループする人々が画面を埋め尽くし、やがて混沌とした不協和音を奏でる。観光客がその中を通り抜けようと奮闘し、人ごみの中に消えてはまた現れ、やがて画面の反対側にたどり着き、空のページ...

Posted by たつのアート on Monday, November 14, 2022



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