龍野国際映像祭2022 雑感《ブルネット先生、ここにおいででしたか?》《塩水》
矢野ほなみ
《ブルネット先生、ここにおいででしたか?》
2021 4:49(日本)
ダンテの『神曲』はもちろん未読なのだけど(泣)、地獄のわりにはそのきっかけも入り口も、ボッティチェリ『地獄図』を引用されたと思われる経路も、着いたその先も、何だか楽しそう。エンドクレジットも含めて。
デクラン・マッケナ
《塩水》Saltwater
2022 7:22(アメリカ)
映像がデジタルで作られるようになってから、ノイズのことを考えている。
ノイズは観る側に想像力を発動させる、というのが自分の考えのひとつ。逆に4K、8Kとやらは観る側を妙に分かった気にさせてしまい想像力を働きにくくさせる、ということです。
そして本作を観て考えたのは、ノイズは変態(メタモルフォーゼ)を容易にし、また説得力を持たせるのではないかと。
純正律による和音の鮮明さを捨て、平均律で転調が可能になったように。
変態とはちょっと違いますが、『オッドタクシー』はアニメーションだから成立するのです。
本作とは関係のない話になってしまいました。