なまものバリ通信⑩〜旅人の心得〜
バリから帰ってきて一週間がたちました(2009年当時)。
ようやく心のほうも日本に戻りつつあります。
研究報告とシュウカツで帰らざるを得ないともいえますが。
最初のころは誰かと話していないと、なにかほかの事に集中していないと
すぐにこころが飛んで言ってしまいそうで、つなぎとめておくのに必死でした。
あの島で私が見たものは、感じたものは何だったのか?
それをつかみ、消化するためになぜか帰ってからバリについて調べたり…
三日という短い期間に盛りだくさんだったから容量を超えたんでしょう。
今はこうして長々と日記にまとめることによって確実に自分の中でオチをつけていってます。
ビーチで遊んだ子供達。でも夜に同じ年頃の子がものを売りながら歩いている。
家の家計を手伝うのは悪いことだとは思わない。
ただ、彼らが安全に安らげる場所がありさえすればよいと思う。
あるいていると「きのこー、きのこー(マジックマッシュルーム)」と言ってくる人。
やたらなれなれしいバリ人男性。奥ゆかしい若い女性。元気なおばちゃん。
クラブやバーでにぎわうレギャン通りで起きた爆弾テロ事件とその慰霊碑。
スリ、ジゴロ、ぼったくり・・・・
あの日私が見た笑顔は本物だったか。あのやさしさは本物だったか。
子供達の笑顔。クラブで踊るダンサー。積極的な物売り。タクシーの勧誘。美しい海。優しい笑顔。おいしい食事。照りつける太陽。独特の絵画。伝統芸能。観光客。
テロで観光が激減して仕事をやめなければならなかったこと。
この島は良くも悪くも観光で成り立っている。
ジゴロだって、観光客で成り立っている。
被害が多いらしいけどそれを維持させているのも観光客の振る舞いなのだろう。
そして観光客を狙い、犯罪が集まる。お金も集まる。正か負か。
私は旅行者として正しかっただろうか?
遣り残したことがひとつ。朝市でもなくドーナッツでもなく。
もっとバリの人と触れ合いたかった。
でもこれは後悔ではない。もっと、バリを知りたいと思ったということ。
メディアで流れる情報と自分が見たものどちらが正しいのか。
それは結局自分の目で確かめるしかない。自分で人を見極めるしかない。
私達はそのために日々勉強をするのかもしれない。
どの国にもどの国でも悪い人と良い人がいるのだから。
そして本当は良いも悪いも不可分なのだから。
とにもかくにもエネルギッシュな島。
みんな懸命に生きている。それだけはいえることだろう。
今度は少人数がいいな。一人旅もありかなあ・・・?やっぱり私はバックパックの旅が好きだ。
そして私の旅の目的に人との出会いが大きな割合で含まれている。ということがわかった。
今更!? 今回は皆とのふれあいだったね。
サーフィンの先生が言った言葉
「頑張っていれば、きっと夢はかなうよ」
世界中の若者に共通する思いなのだな。
その言葉は本物だと信じている。
また会いに行くよ、バリ。
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