KPOPレジェンド③Monotree
今回はMonotreeという韓国を代表する音楽制作チームを紹介したい。
Monotreeは2014年12月に法人を設立し、現在は約20名のクリエイターが所属している。中心となっているのは代表であるファンヒョン、イ・ジュヒョン、G-Highの3人。近年ではキングダムに参加したONFや、デビュー後しばらくまでLOONAも手掛けていたと言えばなんとなくイメージがつく方も居ると思う。東方神起やSHINeeに楽曲提供もしている。
元々Sweetuneという制作チームに所属しており、KPOP第二世代真っただ中のSMアーティストやKARA、INFINITEにヒット曲を提供をしていた。
特にKARAの曲はほとんどSweetuneが作っていたし、もし彼らの楽曲をリストアップすれば、アラサーオタクが奥歯を噛み締めて懐かしさに飲み込まれる2010年代のヒット曲プレイリストができあがるだろう。説明不要のネコハジャもSweettune制作。
そのDNAを継いで再びKPOP界における存在感を色濃くしているMonotree。
何を隠そう、私の大大大推しクリエイター軍団である。その中でも代表であるファンヒョンの曲が大好き。彼らの作品を紹介しながら魅力を伝えていきたい!
STELLAR 《떨려요/VIBRATO》
えっ…そもそもオフィシャルビデオが消え去っているんですが?泣く泣くダンスVerを持ってきたけど年齢制限…まあ…分かるんだけど…
気を取り直して。まずはStellarというグループが居たことをどうか忘れないで欲しい。最初はフレッシュ系アイドルとして活動していたが全く売れず、事務所の方針で超セクシーコンセプトにシフトチェンジせざるを得なかったのだが、セクシーコンセプトになってから曲を手掛けていたのがMonotreeのファンヒョン。
2014~16年頃のガールズグループはフレッシュ・清純派でデビュー後、売れなかったらセクシーコンセプトへ転向させられるグループがよくあって、Girl'sDayとかもその一つ。
Girls'Dayみたいに売れれば御の字だが、Stellarのように「それでも売れない」場合、彼女達には「煽情的なパフォーマンスをしなければいけない」というストレスと傷だけがのしかかってしまう。そしてメディアは楽曲の良さよりもセクシーさだけにフォーカスしてしまっていた。こんな話をすれば彼女達を見るときに心が痛んでしまうね…
専門家の間では高評価を得た同曲、大衆にはそのビジュアルやMVの刺激性ばかり注目を浴び、ファンヒョン自身も「もっと曲に注目してほしかった」と悔しさを感じたという。幸か不幸かMVが見れなくなってしまっているので、ぜひミュージックプラットフォームで《Stellar》を聞いてみてほしい。
ONF 《We must love》
Monotree:ファンヒョンの名が広まったのはONFがKingdomに出演してからだろう。Kingdomに参加する中でビハインドには必ずファンヒョンの姿があった。なぜならONF=Monotreeといっても良いほど、Monotreeは彼らの楽曲を手掛けているから。
Kingdom内でもアレンジされて披露していたが、私がONFを知ったのはこの曲がきっかけだ。歌詞の通り、「え~~~この曲サラハゲデッコヤなんですけど~~~」と頭を抱えるほど性癖ど真ん中に突き刺さった。
コード進行には詳しくないから感覚の域を出ないけれど、ファンヒョンの楽曲は王道でありながらどこか癖がある。その癖が「ファンヒョンの作る曲が好き」という感情に繋がっているのだと思う。
ONF 《Moscow Moscow》
タイトル曲ではないけれど、ONFの中でも超上位のお気に入り曲なのでぜひ。妖艶で静かな印象を受ける楽曲、Aメロ~サビが流れるようにつながっていて、起伏は少ないのに全く飽きない。
LOONA 《Hi High》
初期LOONA=Monotree。ハイ、これも覚えておいてね。
デビュー前のメンバー別楽曲から手掛けていたのに、いつの間にかLOONAからMonotreeが離れてしまった・・・事務所が脆弱すぎる感じなので契約云々うまくいかなくなってしまったんだろう・・・にしても悲しい。デビュー曲であるHi Highはラストにかけて畳み掛けてくる感じが大好きで、一日を始めるにはもってこいの一曲。
SuperJunior 《Magic》
SMとも繋がりが深いMonotree。大御所SuperJuniorの隠れ名曲も手掛けている。活動期間が短かったので大衆的に知られてはいないが、爽やかなサウンドが心地いい一曲。
SHINee 《Aside》
SMシリーズがんがんいこう!こちらも隠れ名曲。長く想いを寄せている彼女とは、恋人にはなれない幼馴染のような近くて深い関係なのだと思う。彼女には彼が居て、嫉妬したり憎んだり、恋愛で悲しむ彼女に期待してしまう自分を嫌になったり・・・という打ち明けることのできない気持ちを歌い上げている切ない一曲。
RedVelvet 《My Dear》
晴れた日曜日の午後に紅茶とクッキーを嗜みながら聞いて欲しい(私はそんなおしゃれな日曜日過ごしたことない)。今は遠く離れている彼に会いたいという強い気持ちがありながらも、大きな愛情で応援し、信じ、包み込むような温かさが沁みてくる一曲。
Goledn Child 《Fanfare》
INFINETEのネコハジャがKPOPの礎であり、ウリムの礎であり、Monotreeの礎であるなら、もちろんゴルチャにもMonotreeの息は吹きかかっている。ウリムらしい勢いとメロディアスな感性は親和性高すぎ。サイコウ。
ELRIS 《POW POW》
Monotreeの代表曲としてよくラインナップされているこの曲。ELRISは2022年にALICEへグループ名を変更している。強く中毒性のあるギターサウンドながらアップテンポで親しみやすい、ザ・Monotreeのポップス。
X1 《Stand Up》
幻の特大グループX1の楽曲もしっかり携わっているぅ~さすが!約2分の短い曲だけれど疾走感にあふれていて、華々しくデビューした彼らにぴったりだった。また見たいなあ・・・ああ・・・
MoonByul 《 LUNATIC》
ムンビョル×RBWの制作陣×Monotreeなんて傑作じゃないわけが無い。彼女の少し低く芯がある歌声とクールで爽やかなハウスサウンドは何億回聞いても新鮮に感じる。
LADIE'S CODE 《THE RAIN》
おしゃれ。とにかくおしゃれ。LADIE'S CODEは心を痛める事故があり5人組から3人組として活動していた。契約終了に伴って解散してしまったけど、曲はいつまでも世界に残る。この名曲がずっと聞き継がれていくといいな。
JO1 《GO》
ふとJO1を聞いていて、うわ!これめちゃ好きだ!と思ったらやっぱりmonotreeが関わってた。私のmonotreeアンテナ素晴らしい。疾走感があって超かっこいい。
TO1(旧TOO) 《COUNT 1,2》
クレジットからしても、これぞmonotree〜!!という爽やかアイドルポップス。2番のサビ前はなぜか日本語で「いち、に♪」なのがやけに耳に引っかかって印象深い1曲。これが好きじゃないアイドルオタクは居ない。絶対そう。
SEVENTEEN 《I Wish》
CARATでありウジペンでありmonotreeペンである私はずっと、「いつかウジさんとmonotreeが一緒につくった曲を聴きたい」と思っていた。だからヘンガレのトラックリストの中に「monotree」の文字を見つけた時は全身が震えた。ドキドキしながら車の中で初めてこれを聴いた時、とにかく涙が止まらなかった。だって本当にずっと夢だったから。
ウジさんの切ない感性とファンヒョンの穏やかさが合わさって、心をふわっと包んでくれる。こんなちっぽけなCARATの夢を叶えてくれたこの曲は私にとって何よりの宝物。
どうしてもアイドル界はグループの人気やビジュアルが先行して、純粋に曲だけで評価されたり支持されることは難しい。でもこれからもmonotreeはKPOP界に間違いなく名曲を生み出し続けるし、少しでもそんな目線でも楽しんでくれるオタクが増えたらすごく嬉しい。
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