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リトアニアのビルシュトナスに行ったワケ・7
これまでの6までは2023年8月15日に起こったリトアニアのビルシュトナスでの話だ。
到着早々、ビルシュトナスインフォメーションセンターさんの緻密な計画のもと、ものすごい量と質の経験をすることになった筆者は第一日目を終え、翌日8月16日も怒涛だった。
ホテル併設の朝食(ビュッフェ形式)を朝からいただく。そして朝から迎えがくるという。その迎えの車に乗ってビルシュトナス唯一のタワーに向かう。
タワーの高さは51mでエレベーターはない。実はこのタワーリトアニアで最も高いタワーだ。スカイツリーの634mの10分の1にも満たない高度だが、建造物としては51mの方が現実味があるような気がする。世界一まで争わずとも素晴らしい景色が眺望できるということだと理解した。
街の中心部からは徒歩でも行けそうな距離だが、ツアー用の車がホテルの前から私のために迎えてくれた。全面ガラスが多いので外を見るには快適だ。しかもこの日は私だけしかいなかったので、後方を独り占めした。
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ゆっくりだが、進行によって街の建造物やビルシュトナスについて自動音声で説明してくれる。この乗り物でゆったりと10分程度楽しむとタワーの下に到着した。
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タワーを間近に、上を眺めるとかなり高いことがわかる。私は大人になってから高所が苦手になってしまったので、高いところから近くの地面を見ると腰が抜ける。(高所恐怖症の方はこの感覚がわかるのではないだろうか)大人になると命が惜しくなってしまうのだろうか、若い頃は高い場所も好きで、豊島園のジェットコースターなど何度も繰り返し馬鹿みたいに乗ったものだが。
とにかくタワーは自力で登るしかない。すると濃い緑の森の中に流れているかわからないほどゆっくりゆっくりと静かに存在するネムナス川が見えてきた。ここは壺のようにネムナス川が取り巻く土地なのだ。
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運動不足はこういうところで祟るのだが、3分の2ほど登ったところで息切れがしてきた。途中休み休み登りながらようやく登頂した。51mを完走するのもかなり辛い。
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下も見てみるが、流石に足がすくむ。また足元はグレーチングなのでしっかり足元を見てはいけない。
とにかく上だけを見ていくのが良いと思い、途中からは遠くの森ばかりを見てひたすら一歩ずつ登っていった。
ようやく最後の段になった先はガラスだった。怖すぎる。
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さて登ると、なぜか上半身裸の腹の出たおじさんが立っていた。「怪しい」怪しすぎる」と思いながらおじさんの半裸はなかったかのように、四角柱のタワーの四方の景色を眺めていた。今にして思えば美しい景色と半裸のおじさんという写真もあった方が良かったかもしれない。
するとおじさんはそのまま上半身裸のままゆっくりと階段を下っていった。謎の光景は終わり、すぐに私の次の登頂者が息を切らしながら登ってきた。
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さて、展望台からの景色をしばし楽しみ無事タワーを降りた。
その後、ビルシュトナスインフォメーションセンターのパウリナさんと待ち合わせをし、街の博物館など見学させてもらった。その後はビルシュトナスのミネラルウォーターの源泉に案内してもらうこととなった。
ビルシュトナスのミネラルウォーターは死海の水と似ているそうで、若返りの効果があるとされている。夏だったので涼を求む人々がそこで足を浸したり手を浸していたのが印象的だった。日本の温泉地でよくみる足湯的な風景だ。源泉の水を口に含むとかなり苦くもあり、塩気があり驚愕した。これがビルシュトナスのミネラルの味なのか。
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街の中心には公衆のミネラルウォーターから出るマイナスイオンやミネラルを肌や視覚から享受する施設「ビルデ ヴィラ」がある。屋内はかなり湿気があり、空気中の湿度は水に含まれるミネラル分が肌に入るのかもしれないと感じた。
残念ながら閉館間近だったので、誰もいなかったが1日中読書や音楽を聴きながらしながらいたい場所だった。
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ここで湧き出るミネラル豊富な水を使うことができるのだから、とても恵まれている場所なのだろう。ビルシュトナスの住民が羨ましい。
さて、この後は一度ホテルに戻り、別のスパが待っていたのだった。
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