出会い-後編-
2018年7月17日 夜20時頃
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なんやかんやありながら、用を済ませた私はいつもと違うルートで帰る事にした
落ち着きたくて、楽になりたくて少し遠回りする道を走った
私は車の運転が好き
無の状態になれる、あの個室空間と何より楽だからという理由
約1時間の帰り道で気持ちをリセットし、音楽を聴きながら走っていると、自宅付近の田んぼ道の道路で何かが見えたんだ
近づいても動かない
よーく目を凝らしてみると白い小さい猫だった
近寄ったら逃げるだろうと少しづつ詰めた
最終的に5mくらいの間隔だったと思う
それでもその場から動かない
通れない私は、怪我をしてる様子もないしどうせ親猫が近くにいるんだろうと
車から降りて草むらの方に猫を避けた
が、しかし!
猫が追ってくるではないか!
私「うわー!やめろー!降りなさい!」抱いて草むらへ
猫「(戻ってきてよじよじ!!)」
それを繰り返し、3度目で私のタイツはバリバリに裂かれた
爪はしっかりと私の肉を掴んで離さない
もうだめだ…覚悟した私は猫によじ登られたまま、猫を飼ってる知人に電話をした
私「もしもし、私です、こんばんは。今大丈夫ですか?あのね、今猫が…」
知人「…え?」
私「帰宅途中道路の真ん中に猫がいたから、避けようとしたんだけど私によじ登って離れてくれなくて…もう保護しようと思うんだけど、私の家には連れて帰れないから、一晩だけお邪魔させてもらえないでしょうか…後生ですから…」
どれだけ迷惑をかけているだろうか…スマホを片手に、もう一方の手は猫が私の肉を縦に裂かないように体を支え、頭を下げた(知人に見えるわけでもないのに)(癖ですね)
なんと仏のような知人が承諾してくれたおかげで私はそのまま猫を車に乗せ知人宅へ向かった
玄関で改めて見ると耳の汚れが酷く、くしゃみもしているように見られた
その日はお湯でさっと洗い、素早く乾かして風邪をひかないように空調を整え、空き部屋に隔離することにした
先住猫さんは保護猫が降り立った場所の匂いを入念に確認
私の顔をみて一言だけ鳴いた
「ニャ」
先住猫さんが私に何を言ったのか理解はできなかった
その後、今後のことを知人と話し合った結果、知人宅で預かってもらえることになった
私は土下座してお礼を伝えた
その時にフローリングに頭がめり込んでしまったのですが、そのまま顔を上げた時にフローリングの一部が取れてしまい今も私の顔の周りにはフローリングがご当地の顔出しパネルみたいにくっついてるし、知人宅のフローリングの一部分はありません
まあ、そんなことになりすごくすごーく助かったんだ
諸事情により私の当時の住まいでは猫にとって最悪な環境だったから
その知人はその他でも色々良くしてくれて今も足を向けては眠れないほどなのです
ほんで、次の日病院に行くことにしてとりあえず名前どうするの?と聞かれたので即答で
「ゆめ」
と答えたんだ
猫を見た時この子は「ゆめ」だと私の直感が教えてくれたから
そしてその日から1匹の猫は、私の宝物になった
当日の様子
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