楽しかったベルリンマラソン参戦記
約4週間前にTDS(8/29-8/30開催)参戦記を書き、そこに具体名をあげずに9月24日のマラソン参戦のことを書いた。それこそベルリンマラソン。
今年1月、TDS申し込み前に、ベルリンマラソンを申し込んだ。ヨーロッパの6大メジャーの1つ、ベルリン。
世界屈指の高速レース、昨年9月にキプチョゲが世界新記録を出したコース。赴任中に1度は出たかった大会の権利をようやく掴んだ。今回はその記録。
(0)ポイント
・今年のベルリンも、女子世界新の2:11:53が出た程の高速レース。
・自身のタイムは2:38:34(576位)(PB-5’22)。
・TDS後、中24日でのマラソン。2週間前に出場決意も、これまでとは全く違う調整。
・目標は楽しむこと=タイムで走るのではなく快調ペースで走ること=あわよくば2:40は切りたい。
・初めの1,2kmの感覚がずれてないことを確認後、40キロ過ぎまで時計を見ず、気持ちよく走った結果、ペースは安定、作戦完遂。
・フェンス後ろからのスタート、オレンジペンキに注意。
・次回はベルリンマラソンの魅力等。
(1)今年のベルリン
ご存知の方もそうでない方も、本大会では女子の世界記録2:11:53、従来の記録を2分以上更新された。また男子もキプチョゲも2:02:42で自身5回目のベルリン制覇。
また新谷さんが日本新記録を目指すことで注目された大会。Two lapのYou Tube, Twitterなどは陸上ファンとして常にチェックしてきた。
こうした世界、日本のトップとともに約4万人が参加した大会。私がパリで所属するランニングクラブからも、自身含めて3名が参加。
(2)自身の結果
2:38:34(ネット) 自身6位(PB-5’22)
2:39:42(グロス)
全体順位 576位
年代別順位 93位
(3)TDS後の過ごし方
8月30日にTDSを終え中24日。
作戦は大会2週間前の状態を見て、参加の可否を決める、というもの。2週間の理由は、飛行機でもホテルのキャンセルポリシーではなく、準備をするギリギリの期限と考えたから。
2週間前までは基本回復。2週間前の日曜に参加の可否を決断するため、日曜は途中少し速めに走ることを決めた。
出場決定後、友人に相談して、持久力は捨てて、スピードを入れることに注力するメニューを組む。さすがにマラソンペースで走らないとまずいと思い、3日前に、時計を見ずにマラソンペースを意識して1000を一回のみ走ることにした。
◯TDS後のトレーニング
8/30水 TDS Finish(34:02)
8/31木 休み
9/1 金 休み
9/2 土 休み
9/3日 61分ジョグ、昼にマッサージへ
9/4月 34分ジョグ
9/5火 43分スロージョグ、夕刻鍼灸院へ
9/6水 休み
9/7木 38分スロージョグ
→8/30からこの辺りまでは、経験したことがない深い睡眠が連夜続いたものの、夜の睡眠が通常に戻る。
9/8金 39分スロージョグ
9/9土 84分スロージョグ
9/10日 97分中強度ジョグ
→1km最速約4分で走れたこと、合計で約20km走れたこと、を受けて出場を決断。
9/11月 59分スロージョグ
9/12火 3km Up, 2’(1’)X10,3km Down
9/13水 50分スロージョグ
9/14木 45分スロージョグ
9/15金 58分スロージョグ
9/16土 UP, 600x10(200),Down
9/17日 113分スロージョグ
9/18月 休み
9/19火 3km Up, 200(30”)X20,2km Down
9/20水 62分スロージョグ、夕刻マッサージへ
9/21木 3km Up, 1000(400),300x5(100),2km Down
→1000は目標を3’45付近と設定し、時計を見ずに走ったところ、3’45。体感がずれていないことに安心。しかし、思いの外しんどかった。
9/22金 49分スロージョグ
9/23土 35分スロージョグ
9/24日 レース
(4)レース位置付け
出場できそうという状態になったこと自体が喜ばしいことであり、今回の目標は、かねてからの目標のサブ2:30や、PB2:33:12(昨年12月)の更新を狙うのではなく、走れること自体を楽しむことを目標とした。
タイムの目標がない気楽なマラソンというのは実は久々。趣味で走っている以上、それでいいのではないか、とも思ってしまった。
趣味とはいえ達成したい目標に向かって、過去の反省を踏まえ、練習を積み重ねて、目標タイムと睨めっこしながら、達成できた、できなかった、と、その過程、レース当日のハラハラ、そして達成時のあの満足感のために走っている、走ってきた、とも言える。
今回はそういう気持ちは一切なし。
結果的にそういうタイムになれば良いが、そんな簡単に達成できるものならば、とっくに達成している。
だから、楽しく走ることを目標にしよう、と決めた。
楽しくって??
→ 気持ちいいペースで走る。
1つのターゲットとして、この状態でも、もし切れそうならば2:40は切りたい、と少し贅沢にタイムの目標も掲げた。
一方、TDS後にマラソンらしいロング走は、ジョグ100分レベルなので、ペース感覚が確実に鈍っており、2:40(3‘47/km)で行きたいと思っても、体がついてこなければ諦めざるを得ないので、最初の数キロは、体の感覚とペースのズレの有無を確認した上で走る作戦とした。
(5)作戦結果
号砲が鳴ったタイミングで鉄のフェンスの裏側(詳細は次章)という初めての経験もあったものの、スタート地点を抜けると、スムーズに走れた。
時計を見ずに、Garminの1キロが3’47。予定どおり。これならば42キロ行けそう。
次の1kmも、途中時計は見ず、ラップ344。
次、3’42。少し速い位か、落ち着いて行こう。
そこから先は、作戦どおり、時計を見る必要はなく、感覚のみで、リズム、フォームを意識して、道路の凹凸に気をつけつつ、ベルリンの街、観衆等を観ながら、快調なペースで刻んで行くのみ。
次、時計を見たのは、40キロを過ぎてから、2:38行けるか、と思った時くらいだったように思う。
5キロ毎に大会側が準備した時計があるものの、グロスタイムであり、以前のラップの記憶もなく、18分30から40くらいで走っている感じではいた。
30キロを過ぎて、多少動きが悪くなり、左足に豆もできたけれど、劇的にはタイムを落とさずに走れそうな感じ。
キプチョゲは終わったのかな、新谷さんは日本記録出したのかな、今、ラストかな、なんて時折思いながら、走ってた。序盤は、同じ風を浴びながら走れることに幸せを感じていた。
ラスト5キロを切ってさらに動きが固くなりつつも、仮想の自分が、こういう時こそリラックス、こういうときこそ笑顔、と声をかけ、最後のグランデルブルグ門が見える最後の直線へ。テレビでしか見たことがなかったベルリンのラストの直線、大声援。気持ち良かった。
最終的に大会側から発表された自身の5km毎のラップは以下のとおり。全く時計を見ていない割に、自分ながらあっぱれに思う。全て周囲のランナーのおかげだろう。
5km 18’52
10km 18’40
15km 18’38
20km 18’38
25km 18’36
30km 18’43
35km 18’41
40km 19’17
Fin 8’29
(6)レースの裏側
◯スタートはフェンスの裏側
荷物を預けたのはスタート9:15の約30分前。余裕で整列できるだろう、と思っていたが、4万人規模の大会はそんなに甘くなかった。
ゼッケンにアルファベットがAからKまであって、自身はA。
ゲートの前に監視員がいて、ゼッケンをチェックするのだろう、と思っていた。
スタートは、公園の中を抜けた先の道路。木の間を落葉を踏み進み、スタート場所に向かう。
スタート地点が見えた、しかし鉄のフェンスが行手を塞ぐ。スタートまで15分を切る。
焦るランナー達。スタートブロックに入る場所があるはず、しかし遠回りになる、スタートに間に合うのか、と焦るランナー達。自身もそう。一部のランナーが、高さ約2メートル位のフェンスをよじ登る。
まだ時間はある、そう思い、自身はブロックに入れる場所を探す。
ようやく見つけ、中に入るも、さらにもう一つ鉄のフェンスが、道路と歩道の間を塞ぐ。
自身のAブロックに行くも、ブロック内には人、人、人で、ブロック内に入れない。
そうこえしているうちに、エリート選手の紹介が始まる。大型スクリーンにキプチョゲをはじめ紹介が終わる。
紹介が終われば、エリートランナーと一般ランナーの間を詰めるはず。その時にブロック内に入れるはず。
と思っていると、号砲が鳴る。
間違い!?
と思ったもののの、選手がどんどん前に進む。
なかなか鉄フェンスの中に入れなくて、グロスから約1分を経て、スタート地点へ。
公式記録はネットだから、気にしない。
あとはスムーズに走れるかどうか、だったが、スタート地点が狭かったこともあって、スタート後は全く問題なし。
◯オレンジペンキに注意
スタートのごちゃごちゃを抜けるとすぐに、オレンジ色のペンキが道路上に。
ずいぶん派手な応援だな
と思いつつ、明らかに撒いてまもなく、妨害??
と進む。
あとでニュースを見ると、環境保護団体が、大会に抗議をするために、スタート直前に、撒いた模様。
色んなことが起こる。
次回は、ベルリンマラソンの魅力、ベルリンでの発見等について色々綴りたい。
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