ジークレーと、ボールペン
初の試み、パソコンに取り込んだボールペン画・アクリル画をデジタル編集。そのデータから刷られたジークレーが手元に届きました。
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《ジークレーについて》
ジークレーは超高解像度の顔料インクジェットプリントです。印画紙にはアルシュやハーネミューレなど水彩・版画に用いる中性紙が使われ、強い耐久性を持つと言われています。
主な用途は「アナログ作品の複製出力」と、「デジタル作品のオリジナル出力」であり、僕が今回制作したのは後者になります。
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デザイン仕事歴が長いおかげで、モニターで作成したデータの実際の色の出方はほぼイメージ通り。また、A2サイズで出力された実物は想定より迫力がありました。
画面サイズと解像度をフルに活かした密密とした作品も出来そうだなと思ったり。
さて今回の試み、僕の中で実はマイルス・デイヴィスのエレクトリック期を意識してるところがあります。マイルスは第一にトランペッターであり、アコースティック編成でも素晴らしい作品を作っていた、けれど、さらにその先へ進みました。
70年代、フュージョンと呼ばれる電子音楽・ロックとジャズとの融合が流行りであったけれど、マイルスのフュージョンには独特のエグみがあった。そしていろんな物を取込み融合してもマイルス自身のトランペットの音色は変わらなかった。僕の創作に対する姿勢もボールペンのタッチも、マイルスのようにありたいと思っています。
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これら作品を展示する個展が開催されます。
酒井崇展 -白線、黒線-
会場:ギャラリー白線
会期:2023年4月28日〜5月7日
◉アクセス
JR「阿佐ヶ谷駅」より徒歩3分
丸の内線「南阿佐ヶ谷駅」より徒歩5分
◉Googleマップ
ぜひよろしくお願いします。