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小学生ハンドボールクラブを作るのに必要な3 + 1つのもの:カネ

三つのもののうち、最後は「カネ」です。ここでは収益化ではなく、あくまでボランティアとしてチームを運営する一般的なケースのことを述べます(収益化に成功している方もいらっしゃるので、それについては最後にご紹介します)。

予算を何にどれだけ使うか、というのがチームの目的に大きく左右されます。例えば、つくばのチームではユニフォームやチームTシャツは不要ですが、札幌のチームでは必要です。チームの目的を踏まえた上で予算・会費を設定する必要があります。

運営にかかるお金はいくら?

会費の設定にあたり、何にお金がかかるか見積もります。大きく分けると
(1)用具費
(2)事務費
(3)指導料
が必要になります。

用具費の経常

コート

ゴールがない、狭い、など練習会場に制約があるケースの方が多いので、効果的な練習をするのであれば簡易ゴールは持っておいて損はないです。16,000円程度です。

忘れがちなのがラインカー。学校の備品が使用できれば良いですが、私は小型のもの(7,000-8,000円くらい)を持ち歩いてます。

消耗品


主な消耗品は、救急用品を思い浮かべると思いますが、実は圧倒的になくなるのは、そう、ラインパウダーです。
小分けな袋に入っているタイプなものが便利でしたが、コート一つ作ると一袋消費します。それだと結構割高なので、現在は大袋で購入してチャック付きビニールに小分けに分注して使ってます。

ボール

つくばのチームは、ボールはチーム所有です。主にストリートハンドボールを使っています。SelectとMoltenのものがありますが、Selectの方が使いやすいのでおすすめです。

また、ドリブルで遊べるよう、0号球も使います。(子供は跳ねるボールの方が好きなようです)。屋外でも握りやすい、海外(Hummel, Selectなど)の0号球をメインに使っています。新規格の屋内ボール(Molten d60)は外で使うと破れるので使えません。

ビブス

ビブスは二色はあった方がいいですね。安価なノーブランドのものがネットで販売しています。サイズはフリーサイズが良いです。一度メルカリでキッズ用を購入したのですが、高学年にはピチピチで、セクシーな感じになってしまいました。

ユニフォーム

ユニフォームは凝り出すとキリがなく、好みがあると思うのですが、最初はノーブランドのものでいいと思います。ブランドですと一着上下で10,000円以上しますので、仮に15着 × 2種類だと300,000円が初期に必要になります。ノーブランドですと半額くらいですみます。

札幌のチームでは、以下のサイトのものを使いました。安価でデザインが良いものが多いです。

ユニフォームは揃える時に10-20万円くらいかかるので、揃える時に在籍している会員の負担が大きくなると不公平です。そのため、通常の予算とは別にユニフォーム更新・準備用に特別会計を作って積み立てる形にすると良いです。会員からはユニフォーム使用料という形で集めると良いのではと思います。

事務費

事務費として必要なのは以下になります。

会場使用費

これが経費としては一番大きいのではないかと思います。学校解放事業で学校を利用する際には自治体によって有料と無料の場合があります。つくば市は無料ですが、札幌市は有料です。公営の体育施設を使用する場合は、占有すると一回10,000円程度です。民間のフットサルコートなどでは、1時間あたり10,000円程度のようです。

スポーツ保険

スポーツをやる人は必ず入る保険で、これに入っていないと協会登録や大会参加ができません。オンラインで登録でき、支払いはコンビニなどで完了します。年間わずか800円でかなりの額の補償がされるので、非常にお得な保険といえます。プレイ中のみならず、会場への行き来の事故も補償されます。

協会登録費

大会に出る場合はハンドボール協会(日本協会および都道府県協会)への登録が必要です。が、小学生の場合、全国大会につながる大会以外は基本ローカル大会なため、登録がなくても出場できる場合が多いです。地域の実情に合わせて選択するといいと思います。

大会参加関連費

大会に参加するようになると大会参加費がかかります。一チームあたり数千円というケースが多いかと思います。

宿泊を伴う場合は、旅費は参加者負担として、別途徴収します。指導者や引率してくれる保護者の旅費は、クラブで負担するケースが多いのではと思います(クラブの業務としての引率なので)。その分を積み立てておいたり、参加者から多めに徴収したりします。

北海道の場合、チームが函館から釧路までちらばっているため、小学生の大会は必ず宿泊が伴います。大変ですよね。

指導料

安定して質の良い指導者をクラブで確保するために、謝金は必要だと考えます。例えば指導一回あたり3,000円といった感じで設定します(金額は適当です)。
札幌のクラブでは、主体的に責任もって指導をしてもらった際には、コーチに謝金をお渡ししています(今はちょっとなあなあになってしまってます)。つくばのクラブは収入がない(後述)ため、ボランティアとしてスタッフの方々に活動していただいてます。本当に感謝しています。

収入

最初はやっぱり持ち出し

つくばのチームは一人で立ち上げたため、道具は全て自費で揃えました。ボールも数個ずつ買い足していきました。最初のチームや札幌のチームは割合早くにクラブの形が整い、ボールを個人持ちにしたことなどから購入するものが少なかったので、最初から会費でまかなえました。

会費の設定

通常はメンバーからの会費がクラブの最大の収入源です。高すぎると敷居が高くなりますが、安すぎると簡単にやめられてしまう、という弊害もありますので、他の習い事の会費比べて設定するのが良いのでは、と思います。だいたい2,000円ー3,000円/月が多いのではないかと思います。NPO法人傘下のクラブなどでは、5,000円/月くらいの設定が多いのではないでしょうか。

札幌のクラブでは現在は2,000円/月にしてます。つくばのクラブは1,000円/年(/月ではありません)だけです。ただ、参加時に寄付を募っていて、貯金箱にお金を好きなだけ入れていってもらってます。だいたい100-500円くらいです。投げ銭式ですが、五円玉が入っていることもあったので、お賽銭に近いです。

つくばでは一人で運営していたため、最初の用具は全て自費で賄っていました。ボール代やゴール代などトータルで20万円以上になっていましたが、数年続けるうちに(お賽銭で)回収することができました。たくさん参加してもらえて助かりました。

別の収益元

メンバーからの会費以外に収益を得る方法として、会員による廃品回収やバザーなどを行っているクラブがありました。会員の負担が大きいのが難点です。また、チームのオリジナルTシャツなどのグッズ販売を行う、というのもアリと思います。ただし、これはチームのネームバリューがないと厳しく、結局は会員に購入してもらうため、会員から追加で徴収しているのと変わらない、という形になりがちです。
スポンサー(例えばチーム関係者が働いている企業)を得て、ユニフォームに広告をのせる、という先進的な取り組みをしているチームもあります。

事業化

私はあくまで余暇の活動としての運営で、事業化は試したことがありませんが、ハンドボール教室をビジネスととらえて個人で収益化に成功した方がいらっしゃいます。

また、こちらは放課後学童の事業をベースに、グループ事業の一部門としてハンドボールチームを設立してます。サッカー、バスケット、野球のチームや音楽教室などもあわせ、多角的に展開しています。

大手スポーツ用品メーカーのスポーツ教室事業から派生した例もあります。

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