夢の国 日本
「いやぁ、混んでるね!」
「あ、いらっしゃい」
「さすがゴールデンウイークだね。喫茶店まで混むとはね 笑」
「海外の方も多いんですよ、今年は」
「コロナが落ち着いてっていうのもあると思うけど、やっぱりプレゼンがすごいよ~!」
「プレゼンですか!?」
「そう。色々のスポーツにしても、SNSなんかにしても、果ては日本のエンタメまで、日本と日本人はすごい!って海外の人やメディアが宣伝しまくってるじゃない」
「そうですね~」
「マナーの良さ、どこへ行ってもキレイ、人が優しい、治安がいい、
食べ物が美味しい… 褒めるところしかないって感じでさ」
「あれだけべた褒めされてれば、行ってみようかなってなるよ 笑」
「普通に暮らしてると、気が付かないことが多いですもんね」
「そうなんだ。日本人にしたら当たり前のことが、
海外の人には奇跡に感じることもある」
「例えば、小さい子が一人で通学してたり、公衆トイレがすごくキレイで無料、飲食店のサービスも無料なのに充実している、財布や携帯を失くしてもほとんど無傷で戻るとかさ。道を聞いたら自分の行く方向とは反対なのに
一緒に行って案内してくれたなんて驚いてた海外の人もいた! 笑」
「日本人らしいですね 笑」
「治安がいいっていうのも、海外の人からしたら実感なんだと思う。
よくさ、男性がズボンの後ろポケットに長財布を差して歩いてるじゃない。あれなんかも指さしてビックリしてたよ!」
「ハハハ。。」
「さらにある海外の人はさ、新幹線に初めて乗って30分も静かだから、
ついに切れて故障して動かないならなぜアナウンスしないっ!って怒ったら、実際はとっくに動いていて、あまりにも電車が揺れないから気が付かなかったみたいなんだ。すごいよね!」
「海外なんてほとんど行ったことがないからわからないですけど、
日本の感覚でいると、えっ!?ってこと、多いんでしょうね」
「そうなんだろうと思う。人のやさしさなんかも相当よく言われているよ」
「日本人だって、どこへ行ってもほっこりさせられますもんね」
「日本人だってさ、悪い人もいれば、意地悪な人、感じのよくない人だって当然いるわけじゃない。それでも民度っていうか、そういう雰囲気みたいなものがとても人をリラックスさせるんだろうね、日本は」
「ある韓国の人は、日本を夢の国だって言っていた。母国に帰りたくないって涙ぐんでもいたよ」
「誇らしいですね、同じ日本人として」
「だから、これからも変わらず海外の人たちに褒めてもらえるように、
どんなに時代が変わってもそういう日本人の心を失くさずにいたいよね」
「こんな時代でも素敵な話ですね」
「ホントだね。にしてもさ、この混みようはないよ~ 笑」
「今日はかまってあげられませんよ」
「笑 はいはい。」
「コーヒー入りましたよ」
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