この違和感が最高最悪に気持ち悪い
つめたい、いや――冷え切っているわけでは決してない
子供から大人になるにつれ、人の関係性が空虚に思えてくる。中学生あたりから感じ始めたそれは大人になるにつれ、色濃く、増していく――
嘘や不満が陰口として蔓延していくその空気が『温かい』とは、とてもではないが感じられない。助け合い、手伝い合いすら、そこに損得勘定が渦巻いている状態が気持ち悪い———
それを普通だと感じる人も、もちろんいるのだろう。いやむしろ今の同年代はそっちの数の方が圧倒的に多いと体感で外から訴えかけられている。ただ私がここのその状態に限界が来たそれだけ。
この大学の人たち、つまり私の友人は友人には優しい。身内意識が働いている関係には特段の優しさを振舞ってくれる、その分には私も大いに助けられてきた場面も多くある。だから彼らが彼女たちが全く優しくないというわけではない。同時に他人事としてきっちり分けるという力を持っている人たちでもある。短所は長所でもあるとはよく言ったものだ。
上記の何に違和感を覚えるか―――
ひとつは内外意識、もうひとつが自他の切り分けだろう
この人たちはそれがはっきりとできる人だ。現代に求められている人材と言ってもいいうえ、一見何も問題はないように見える。というより、仕事上はこの方が生きやすいのは間違いないだろうし、最も優しい人間ともある意味とれる。自分のことは自分で、他人のことは他人が、ときっちり分けることで自分の仕事に責任を持って取り組める人たちでもあるからだ。
逆に自他の切り分けが困難な人は仕事でも普通の人間関係でも大概嫌われ者になる。面倒なことがあまりにも多いからだ。恋愛などでべったり相手に依存しきっている関係の人はまさしく自他の切り分けができないタイプだと言えるだろう。
問題なのは自他を切り分けすぎてかなにかはわからない。が、他者に手を伸ばす際、そこに損得勘定、行動に対する報酬を絶対的に求めることが多いということだ。
報酬がない際、つまり自身にとってのメリットがない際、それは不満として口から発せられる。何を言っているかはわからなくても、その表情、周辺の人間から放たれる空気感を見れば、一目瞭然でそれがどういう発言をしたのか察することができる。
この違和感、いや、『空気の気持ち悪さ』と言えばいいだろうか。
当の本人たちも意識的に相手に気づかせようとその行為をしているそれが、如何に攻撃的かを理解しながらやっている。
(そういう私もそれに引っ張られている節が多々ある…)
それが最高最悪に気持ち悪い
攻撃性は仕事上では絶対に必須能力だ。それができなければ、世に言う社会では、弱いだけ、または優しいだけの役立たずになってしまうことだろう。
だが、他者を手伝う場面でさえ、それは必要な在り方なのだろうか。
私がこの大学のこの学科に入って最も気に食わないもの。このクラスだけじゃない。世の中全体の同年代でそういうやつが多い。
得だけを考える人間の集まりの成れの果てはまるで機械のよう。それは仕事単体で最も求められる人間の姿と言ってもいい。彼らは当然得なことは考えるのが得意なので、社内コミュニケーション能力やその他でも求められる能力は平均以上だ。
こういう人たちが多い会社は大概、内からの人間関係の評価がまぁまぁ低いが、それもそうだろう。
他人に対する優しさや温かさが足りない。
いい奴が少なすぎる。
内ではいい顔、外では他人事———
その癖、裏で陰口…
見飽きたわ。面でもかぶって生きてんのか??
人(他人)を助けることに幸福を見出せないような人間になるのはなぜなのだろう。そこまでして損得内のうち(友人など自分に理解ある人のみ)でしか助け合えないのはなぜなのか。つめてーんだよ、お前らの他人を見る目は。
ナルトやワンピース、色んな少年漫画を読んでいるのは今の私の世代では、男女問わない。感動した!それが彼らから聞く一般的な感想だ。そのくせ、それを実行できる人間はほんの一握り。憧れは所詮、憧れ。読み物は所詮、読み物でしかないということか。
何かをしてあげたのに、何もしてもらえなかった!――
それは、それこそ、自他の切り分けが全くできていないと言っていいのだろうな。そんなこと言いだした主人公見たことねぇけど。
他者を勝手に助ける。他者に勝手に助けられる。
これこそが『意図した行動』を含んだ人間同士の最も幸福で最も勝手なやり取りであろうに。
p.s.まとめ.
・空気の淀んだやり取りに違和感←→助け合いより損得
→私的に最高に気持ち悪い(機械的に見える社会にそっくり)
・漫画に歓喜するも、その漫画の主人公とその人との埋められない差
→勝手に助け、勝手に助けられる、その『意図した行動』による互いの人間関係の構築こそが最も幸福
他人の『意図する行動』は読みようがない。だからこそ、優しい人に惹かれ、魅せられるくらいなら、お前が周りに優しくしてやれよバーカ