アナキストと左翼の国際的グループがシリア民主軍の支持を表明
原文:https://medyanews.net/international-anarchist-and-leftist-groups-declare-their-support-for-sdf/
原文掲載日:2024年12月5日
ハイアト゠タハリール゠アル‐シャーム(HTS)とトルコが支援する諸党派が攻勢を強め、地域の人道危機が深まる中、国際的なアナキストと左翼の様々なグループがシリア民主軍(SDF)を支援している。
SDFは、HTSとトルコに支援された部隊による新たな攻撃に直面する中、様々な国際的グループから大きな支援を受けている。この紛争は、広範な避難民と苦難を生み、この地域を増々不安定にし、国際的非難を浴びている。
シリア紛争は深刻化している。HTSが、トルコの支援を受けたシリア国民軍(SNA)部隊と共にシリア北部で大規模な攻撃を開始し、アレッポの一部を占領し、人道危機を深めている。20万人以上が避難を余儀なくされ、その多くがユーフラテス川沿いの簡易シェルターに非難している。SDFは主要地域、特にアレッポのクルド人居住地区とシャハバ地域の難民キャンプを保護すべく増援部隊を動員した。
HTSとSNA部隊が連携して行っている攻撃は、地域がより不安定になっている渦中に行われている。「国際民衆闘争連盟(ILPS)」と「テコシナ゠アナルシスト(アナキストの闘争)」はSDFへの強い支持を表明した。両グループはこの攻撃を非難し、ILPSは帝国主義勢力が仕掛けた「大量虐殺戦争」だと批判している。テコシナ゠アナルシストは、HTSが元ジハード主義戦士と同盟を組んでいることを強調して、ISIS型の残虐行為が復活する可能性があると警告し、SDFとの国際連帯を要請している。
テコシナ゠アナルシストは書いている。「私達はロジャヴァのアナキスト・国際主義者として、こうした困難な時代に自らの役目を果たす。SDFと共に戦い、革命的プロジェクトを守り、広める。民主的連邦主義・多元主義・女性革命という諸原則が広く行き渡った無国家社会を構築するのである。私達は全てのアナキスト、他の革命勢力に呼び掛ける。これまで以上に、ロジャヴァを防衛しよう!」
「この新たな攻撃は、トルコによる2018年のアフリーン侵攻で避難させられたのと同じコミュニティを標的にしています」とSDF報道官は悲惨な人道情況を強調しながら述べていた。
一方、ILPFは米国・トルコ・イスラエルが帝国主義的アジェンダを追及していると非難し、トルコがHTSを支援しているのは、地域を混乱させて自国の地政学的利益のために利用しようとしていると指摘している。
紛争の激化は同時に、シリアの地政学的同盟に影響を与えている。イスラエルが現在行っているヒズボラとの紛争とガザでの暴力は、イランがシリアを支援する能力を圧迫し、ウクライナでの戦争に没頭しているロシアはシリアでの地上作戦を縮小し、その代わりイドリブとアレッポへの激しい空爆に集中させている。西側メディアはHTSを「革命的反体制派」として描いているために批判され、批判している人達は、このグループはイスラーム過激派をルーツに持ち、強硬なイスラーム国家を樹立する野望を持っていると指摘している。
こうした困難にもかかわらず、北部及び東部シリア民主自治行政区は毅然と構えている。「ロジャヴァ革命は民主的無国家社会への希望の光である」とテコシナ゠アナルシストは書き、SDFの活動に対する世界的支援を呼び掛けた。両グループ共に、地域の未来を脅かす激しい大量虐殺攻撃に対抗すべく国際連帯を呼び掛けている。
SDFがHTSの攻撃・トルコに支援された攻撃に抵抗を続ける中、国際主義運動・アナキズム運動からの国際支援は、シリアで展開する広範なイデオロギー闘争を浮き彫りにしている。この紛争の結果は、この地域の政治的景観を再編し、シリア国境を越えて影響を及ぼす可能性がある。