2024/08/30 シン・バイキング論
明日はM-1グランプリである。そのためネタをいじろうかと思っていたが、逆にもうこれ以上はないだろうというとこまで来た。
なので、いったん休憩をしようと考える。最近、焼き肉が食べたいなと思っていたが時間がなく、なかなか機会を逸していた。だから今日は焼き肉を食べようと思う。
上野までウォーキングをする。私はウォーカーである。
ひさしぶりに、すたみな太郎へ行く。上野にはすたみな太郎Nextというお店がある。なにがNextなのかわからない。かつては浅草東洋館向かいのドン・キホーテが入っているビルにすたみな太郎があったらしい。我々が漫才協会に入ったころには、テナントから抜けてしまっていた。しかしまだ看板やグーグルマップで形跡が残っているという状態。羨ましかった。
最後にすたみな太郎に行ったのはいつだったろうか。
めろんぱんのお二人と行ったのが最後だった気がする。まだ松川さんは元気で、稲倉さんはちゃんと東洋館に来ていた。出番が前後になった時に上野のすたみな太郎へ行ったのだ。あの時は楽しかったなあ。まるで今が楽しくないかのような物言い。そういうわけではない。
ということで場面を現在に戻して、すたみな太郎へ入る。平日のお昼時なんて誰もいないだろうと踏んできたのだが誤りだった。
どうやら現在、インバウンド(海外からの日本観光客)から焼肉は大人気のようだ。入店待ち。15,6人の団体の予約者入場などおおごとである。
確かに日本の焼き肉は美味しい。中国や台湾に行ったとき、あのテーブルの真ん中に炭火やガスのロースターを置いて、それを囲んでいろんな種類の肉を頼む形式の焼き肉を「日式焼肉」と看板に書かれていた。日式とはその通り「日本スタイル」という意味合いで使われているようだ。
スマホかテレビゲームの看板にも「日式」の文字があった。当時はまだ日本はアジアで良い感じの国というイメージがあったのだな。栄枯盛衰!盛者必衰!犬が西むきゃ尾は東!
ということで少し待ってからテーブルに着く。さあ焼肉だ、といろいろとってきた。すたみな太郎はご存じの通り、焼き肉、寿司、麺類、カレーにサラダ、揚げ物、デザートとやりたい放題である。
いろいろと食べさせていただいた。それでは結果発表をしよう。
バイキング(ビュッフェ形式)について、私は結果と向き合い、考察を重ねる必要があると思っている。何も考えずに行うビュッフェほど愚かしいものはない。最近では、タレントさんが何をとるかどの順番で食べるかなどをメディアで話しているのを見ることがある。あれはハッキリと申して、まだ格好つけがひどいと思う。
メディアで論じられるときの多くは、ビュッフェを点で捉えている。ビュッフェとは線で捉えなければいけない。
昨晩は何を食べたのか、このビュッフェが朝、昼、晩どれなのか。夕食ならば、このあとに飲酒があるのか、明日は何時に起床予定なのか。それを踏まえて何をとり、何を食べるのかを考えなければいけない。
さらに言えば、私のように大食漢であればその組み合わせは数億通りになると言えよう。小食ボウイであれば、食べられる種類と量に限りがあり、どう戦うのかそこには深い考察・洞察力が必要だ。
では、今日の私はどのようにすたみな太郎と向き合ったか。今日の私は「食の大冒険」と題して取り組んだ。まず焼肉のステージで肉を焼く。その間に、寿司とからあげを食べた。焼肉が焼けてきたら焼肉をモリモリと頂戴する。追加の肉を取りに行き、そしてサラダでブロッコリーとオクラ、玉ねぎも回収しておく。サラダを食べたら焼肉を食べる。ここらで焼き肉は終えて、カレーライスとラーメンを回収した。もうお腹いっぱいである。
ここまででドリンクはウーロン茶か爽健美茶のみである。
最後にアイスクリームとホットコーヒーを飲んで終わりである。我ながら完璧なビュッフェであった。お腹いっぱいではあるが、腹12分まで行っていない、10分いや10.5分くらいかしら。野村克也さんがID野球なら、私はIDビュッフェIDバイキング。長年の経験に裏打ちされたデータバイキング。素晴らしい。
これにて帰ろうと思ったら一つ気づいた。私の感覚に「焼き肉を食べた」という感覚がない。不覚。焼き肉を食べたいと思ったのに、寿司やカレーなどまんべんなく食べたことにより、焼き肉を食べたいという気持ちをないがしろにしてしまっていた。
策士策に溺れる。木を見て森を見ず、森を見て木を見ず。さきほど線で捉えることが重要と言ったが、誤った線を見ていた。焼き肉を食べたいという「点」をもっと大事にしなければいけない。
敗北と言っていいだろう。捲土重来。死んでまた復活します。報道ステーション出演最終日の古舘伊知郎さんのような気持ちである。
ありがとう、すたみな太郎。また会おう。
店を後にして、アメ横を歩いていたらメーカー品のかっちょいい靴が3000円で雑に売られているのを見つけた。格好いいブランド品が3000円なので、一足買っておいた。次にすたみな太郎に来るときはこれを履いて戦おう。
今日面白いと思ったことは「木村拓哉はビュッフェをバフェと言う。思い出した。」