2024/06/30 上野にスカジャンを探しに
ウーバーのノルマは大幅に超えている。さらにウーバーをやってもいいのだが、それはなんだか違う気がして。
なんしようかしらと思いながら、朝は8時ころに起きた。起きたんだが、そこから何をしていたっけか。
ちょっと近所のまいばすけっとに買い物に行った。手元のタバコが切れていた。タバコが売っているまいばすけっとに行って、飲み物もちょっと買おうかしらといった趣である。
ちょっと歩きながら思い出した。青空一風・千風の一風さんはうちのすごく近所にお住まいらしいという話しを、青空ピー介・プー子のプー子さんに聞いた。青空一門の皆様はこのあたりを根城としているらしい。
私がこの町がなんとなく気に入っているのは、そういったいわゆる浅草芸人と言われる人々はここを気に入りがちということもある。浅草から遠すぎず、近すぎず。
内海桂子さんの家もこのあたりにあったらしい。そういえば、SUUMOか何かで桂子師匠の家っぽいのが売りに出されているというのをこの前見た。あれどこにいったのだろうかしら。また探してお知らせできればと思う。
事務所の偉いマネージャーさんの家もかつてはこのあたりだったらしい。なんだか本当にご縁というか、自然と集まってくるのだな。
だからこそ、セカンドハウス計画において、東京の一軒はこのあたりにしておきたい。ちょうどいいんだなこのあたりが。
ということで、買い物から帰ってきた。暑いっちゃ暑いが、灼熱というほどではない。このあとに雨が降るとか降らないとかなので、そういうことなのだろう。
帰宅して、ちょっと休憩して。なんしようかなと考えた。
よし、今日こそはスカジャンを新調しようと思う。ずんずんと歩いて上野へ向かう。先日、スカジャンを求めて横須賀まで言ったが店がほとんどやってなかった。私くらいの中程度のスカジャン好きから言わせてもらえば、意外と横須賀のスカジャンは私の好みじゃなかったりする。
というのも、龍や鯉といったベーシックな刺繍のものを高品質にその場で作ったりするのが、どうやら横須賀のスカジャンっぽいのだ。スカジャンは別名、スーベニアジャケットと言ったりする。つまりはお土産品としてのジャケットなのだ。
スーベニアであるなら、珍しい刺繍よりも「横須賀といえば」といった柄が多くの人にとって喜ばれよう。東京に観光へ行きましたといって、草加せんべいを持ってこられたら。おおおうううん。埼玉県じゃないっけ?いや、東京にも店があるから、まあ東京名物言えば東京か。となるわけだ。
スカジャンと言えば龍か鯉。これ以外はスーベニアとしては微妙になるのだ。
ということで、意外と上野で買うスカジャンの方が、横須賀感の無い珍しい柄のものが入っていたりする。
ということで、いくつかの店を回る。今日こそは買うぞ。良いものがあれば5万円までは払う。そこは変わらないぞ。さあ行こう。
スカジャンを見るときにたいへんなことの一番は、店員さんがやたらと声をかけてくださることだ。私はこれが苦手である。
ユニクロやらしまむらみたいなファストファッションの店は話しかけてくれなくなって嬉しい。気になることがあればこちらから話しかけるから!
スカジャンはそもそも欲しがっている人が少ない。であれば、お店にやってきたスカジャンマニアには何としても買ってもらわなければ店は困る。よってたくさん話しかけられる。嫌だなあ。
一軒目はなんとか話しかけられないように逃れた。観光客が「あら、珍しいわねえ」という感じで見ていると話しかけられてしまう。
私は仕入れをする業者のような気持ちと顔で店を徘徊したのが良かったのだろう。仕事で着るものだから、もちろん顔は険しくなる。これは仕事である。うーん。これは良い柄だ。ピンク色の生地に白色の金魚が泳いでいる。サイズは2L。値段は2万円くらい。ちょうどいいものがあった。
でも待って欲しい。今着ているものがピンクにウグイスだ。ピンクを二着持ってもなあと思う。
ピンク生地にペンギン柄もあった。これは可愛くていいね。でもサイズはL。ちょっと小さい。これも無しかなあ。
ということで、ピンクに金魚をキープとしつつほかの店も行く。スカジャンのような変な服を扱っているのはほかにも外国人の方がやっているセレクトショップにも並んでいる。私は過去にスカジャンではない服をそういった店で買ったが、どう考えてもパチモンである。縫製が緩いとかはないのだが、確実に誰かの権利を侵害している。
衣装として人前に立ったり、映像がYoutubeなんかに残る仕事だからパチモンを着ているのは良くない。
ということで、もう一軒向かう。上野でスカジャンを買うなら、マニアなら名前は知っている「大熊商会」に向かう。こちらは5000円台のまさしくスーベニア、気軽に買えるスカジャンがたくさん並んでいるが、レアなスカジャンもセレクトされている。
まずは安物をチェックさせていただく。真顔で見ていたら、視界の隅で店の奥様がこちらをうかがっている。ひやひや。
奥様の目の前にスカジャンが並んでいるから、仕方なしに行ってみる。
「どのようなのをお探しで」きゃあ、と思った。この流れはだいたい変なものを買わされるパターンだからちょっと警戒しながらも「数枚持っているのでまだ持っていない緑色のものを」と伝えると、こちらの奥様は素晴らしい店員さんだった。
「なるほど、それなら~」と店の奥からかっちょいいスカジャンを取り出してくださった。これはかっこいい!記事がベロアっぽい感じが落ち着いていてまたかっこいい。2Lサイズで値段は26000円くらい。ちょうど良い。
「緑が欲しいということであれですが、これもレアですよ」とまた出してくださったのがこれもかっこいい。シルバーの生地に金色の刺繍。2Lサイズで値段も26000円くらい。うわあこれもかっちょいい!欲しい!欲しいぞ。
うわあ、でも緑を探してきたからなあ。「こちら(シルバー)は日本製で、復刻版だからいつ再販になるかわかりませんよ」ぎえええ。悩まされる。
決めた。どっちも買うことにした。予算ちょっとオーバーではあるが、買った。決めたら気楽なものだ。
衣装で着ますよ、漫才で着ますよという話しをしたら。「それはすごいご縁ですね。これを着れば良いことがありますよ。」と営業トークとはいえ気持ちがノッてきた。立川談志師匠がおっしゃるには芸人は囃されたら踊れということだから、踊ることにした。
買っちゃったぜと思いながら、さっき5万円以上を使ったくせに、電車賃をケチって歩いて帰った。
帰宅後にXのアカウントがあったからフォローしたらフォローを返してくださった。あのスカジャン屋さんは私の行きつけということにさせていただく。皆さんもスカジャンをお買い求めの際は大熊商会さんへ。
スカジャンの話で調子に乗ってきた。あの時なんで買わなかったんだと、とても後悔しているスカジャンがある。背中に大きな伊勢海老の刺繍が入って、両胸にカルビーかっぱえびせんのパッケージよろしくエビが跳ねているスカジャンだ。あれが今でもほしくてたまらない。でも大学生の当時はお金が無くて買えなかった。もし持っているぞという方がいれば。
なんならスカジャン屋さんが中古市場に精通していて、在庫があるよという場合はご連絡をください。そのときは安くしてくださいね。
ということで、5万円も使ったらもうエネルギー切れである。お金は稼ぐのも使うのもエネルギーを使うね。
今日面白いと思ったことは「5万円もあればそこそこ良いスーツも買えたろうに。バカだねえ。」