2024/11/29 漫キース遠征(上)
体の酷使を繰り返しております。
そんな今日は漫才協会ファンの方なら、噂をお耳におはさみになられた方もいらっしゃるだろう。漫才協会草野球チーム、漫キースの千葉県遠征だ。
あまりにも面白いことが多すぎたので、これは上下編と分けさせていただく。
朝9時に新宿駅の西口バスターミナルあたりに集合。私は新宿に明るくない、真っ暗闇だから、早めに到着しておこうと8:40には新宿駅へ到着した。おぼん師匠に事前に連絡の来ていた場所を探して歩き回る。
これがもう普通に迷ってしまった。やばいと思いつつ、駅周辺を走り回る。
9時には出発するから絶対に遅れてはいけない、8:50には来ておくようにと強く言葉をいただいていた。スマホを見れば、もう8:49だ。
おお!あそこが集合場所だ!と走って向かえば、皆さんお揃いで今まさにバスに乗らんとすといった様相。ふぅ~と額の汗をぬぐってバスに乗り込む。おちもりの森さんと金谷ヒデユキさんと三人掛けの席に座る。朝から肝を冷やしたなあと思っていれば、まだ到着していない方が一人。
おぼん師匠のお友達で、よく草野球を一緒にやっているSさんがまだとのこと。助かった。私が最も遅いという状況だと、どんな罰が下るかわからない。
Sさんは9時ぴったりに大汗をかきながらバスに乗り込んでいらした。よかった。Sさんは私よりも遅く、それでいて遅刻ではない時間にやってきてくださった。
全員集合したら、さあ出発。ここから2時間と30分くらいの道のりだ。
私の周りの席の配置をかるく紹介すれば、最後尾の3人席に左から、私、金谷さん、森さん。私の前にプリンプリン田中さん。田中さんの前は空席。森さんの前に新宿カウボーイかねきよさん、その前にナイツ土屋さん。こういった布陣で向かう。
これだけの大先輩に囲まれて、私は話を聞くに徹さざるを得ない。こちらから変に話をふって「無礼者!」となれば切り捨て御免。芸能界は怖い。
それにしても田中さん、金谷さんのボキャブラ天国時代を共に戦ったお二人の話は面白い。聞き入ってしまった。すべてをここで書いてしまうとあまりに危険な話も多いから、特に面白かったポイントだけお伝えしよう。
金谷さんは一時期、お笑いをやめて歌手になると決心した。その決心の前夜、金谷さんは男性器の歌をひっさげて、ボキャブラメンバーと学祭の営業に向かったそうな。
田中さんは、そこで見た金谷さんの雄姿が忘れられないという。
その学祭は町の人も自由に入られるイベントで、ステージの前には1万5000人の観衆が集まったそう。そこで金谷さんが男性器について熱唱する。オーディエンスのテンションも最高潮に達し、すべての観衆が声をそろえて男性器名称を絶叫していた。その声が、怖くなるほど広く深い田舎の空に響き渡ったそう。田中さんはあまりのことに涙がこぼれたとのこと。
その後、金谷さんはミュージシャンとして順調に駆け出した。東京赤坂の駅前には金谷さんの姿の映った大きな看板が掲示された・・・。
そんなお話だった。ここで金谷さんがおっしゃる。「赤坂じゃねえよ。吉祥寺だよ。」雲行きが怪しくなってきた。
田中さんは「あれ、そうだっけ」
田中さんは全ての話を盛っているんじゃないかと疑いが広がった。問い詰めていけば、あの学祭の1万5000人は1500人じゃないかという話しになる。田中さんは全ての話を盛っている。信じてはいけない。
金谷さんの音楽という話しから派生して、田中さんが言った「ほら最近のあの人すごいね。エドゥーね。エドゥーは凄いよ。あら、アドゥー?」
空気が張り詰める。エドゥーってなんだ。あ!ado(アド)だ!田中さんはアドのことをエドゥー、アドゥーと呼んでいた。
私は畏れ多くも「アドでしょ」と言った。アドだった。大爆笑である。本当に面白い人だなあとしみじみ思った。
その後も漫才協会の思い出やら、部活動の思い出やら、語りつくせば11時ちょっと過ぎに旭市の野球場へ到着した。
12時から試合開始ということで、急いで支度をする。カツサンドを頂戴して、これがとても美味しい。ありがたい。
軽食をとったらグラウンドで軽くキャッチボールをすれば、試合開始だ。2回の表、打席が回ってきた。旭市のロータリークラブの皆さんとの試合で、やはりスターの打席を多く見たいだろうなあと思う中、5番で出場した。
これもバス内で、打順を決めているところで、おぼん師匠が「5番やりたいやつおらんか~」という投げかけに金谷さんが「いけいけ!」とけしかけられて、半ば強制的に5番となった。
1打席目はさっそく2アウト1・3塁のチャンス。おぼん師匠からは「自分で5番に手ぇあげたんやからな~」とプレッシャー。ひい~と思いながら打てば、鋭い打球が三塁手の正面へ。三塁手、見事にキャッチ、アウトとなる。あかん。殺される。久しぶりに命をかけて野球をやった気がした。
その後、森さんがこてんぱんに打ち込まれて、ナイツ塙さん、漫才56号堀江さんも登板。10対0になり、もうええでしょうという雰囲気のなか、最終回。2アウトランナー無しで二打席目が回ってきた。ここでスターの打席が見たい観衆の中で私で終わってはさすがにまずい。
思いっきり振りぬいた当たりはセンターの頭を超えてツーベース。ふぅ~。よかったよかった。続く、BOOMER伊勢さんがバットに何度かかすりながら粘って、最後は凡退。試合終了となる。
何とか観衆のがっかり感を抑えることができた。よく頑張りました。
その後は集合写真なんかをいくつか撮って、ライブ会場へ移動する。
よし。ちょうど2000文字になった。この先、まだまだ続くから、今回はこれくらいで、下巻に続きます。
今日面白いと思ったことは「田中さんの盛り癖。指摘されて暴かれるまでが見事だった。」