脳科学研究に触れる。上
最近、人工知能が話題になっているのでこんな本を読んでいる。人間の知覚や認識、運動など様々な行動における、仕組みや原理を脳科学的な見地から解説してくれる本だ。
最先端の脳科学研究では、人間の知覚や運動は、全て”自由エネルギー”という原理に基づくようだ。
例えば、テーブルの上に置いてあるリンゴを目で見る時、これまでの脳科学では、抽象的なものから少しずつ具体化されるものだとされていた。
つまり、手のひらサイズの球体→赤色の球体→赤いツヤがありヘタが着いているもの→リンゴと言った、不可逆的なものだ。
しかし本研究に出てくる自由エネルギー原理では、脳の認知は全て推論によるものらしい。つまり、リンゴを見た瞬間に、脳内では、まずいくつか候補を上げて推論するのだ。
赤いボールなのか?りんごなのか?赤い袋なのか?と言った感じだ。で、その推論と実際に視覚で捉える信号との誤差を小さくすることこそが、知覚の進み方らしいのだ。つまり脳からのトップダウンと、末端神経からのボトムアップの両方からアプローチをするのだ。
これがセントラルドグマのようだ。
前半までしか読んでないので、後半を読み進めようと思う。