解散【十行詩】
鼓動と同じペースで手を叩いたら
どちらか分からなくなった
手を止めた瞬間に崩れ落ちる身体を想像しては
足元を悠々と闊歩する
蟻の行進を眺めた
つま先から少しずつ、食いちぎられるまま
おぼろげになった輪郭が
朝に夜に溶けてなくなっていき
音だけが残った
恐らくは、それで十分だった
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鼓動と同じペースで手を叩いたら
どちらか分からなくなった
手を止めた瞬間に崩れ落ちる身体を想像しては
足元を悠々と闊歩する
蟻の行進を眺めた
つま先から少しずつ、食いちぎられるまま
おぼろげになった輪郭が
朝に夜に溶けてなくなっていき
音だけが残った
恐らくは、それで十分だった
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