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(前編)勝利だけではない価値 ~ スフィーダ世田谷FCは世田谷をもっと楽しくする!
スフィーダ世田谷BFC選手兼GMの鈴木康夫です。
まずはスフィーダ世田谷トップチーム20番樫本芹菜選手のnoteを読んでください。
スフィーダ世田谷FCは世田谷で試合をしなければならない
スフィーダ世田谷BFCに関わっている者の視点での話をしてみたい。
スフィーダ世田谷に出会うまでの前編。
スフィーダ世田谷FCの原点は街クラブ
スフィーダ世田谷FCは2001年創部で、世田谷区立明正小学校を中心に活動しているアマゾネス明正でプレーしいる小学生が中学生になるときにプレーする場所がなくて設立されたクラブ。
当時のアマゾネス明正のコーチは川邊健一現スフィーダ世田谷GM。
現在トップチームコーチであり地域活動などでも獅子奮迅の活躍をしている川嶋珠生コーチが1期生。
アマゾネス明正には、松田典子選手(スフィーダ世田谷、浦和レッズレディース、南葛SCWINGS、SOCIOS FC)、高橋奈々選手(TEPCOマリーゼ、スフィーダ世田谷、ベガルタ仙台レディース、オルカ鴨川、長野パルセイロレディース、現アニージャ湘南)や、田中麻里菜さん、松原渓さん(ライター)などがいた。
強いから好きになるわけではない
2001年に創部したスフィーダ世田谷は2010年の入替戦でルネサンス熊本フットボールクラブ(現、熊本ルネサンスフットボールクラブ)に勝利し、10年で全国リーグ(プレナスチャレンジリーグEAST、2部相当)へたどり着いた。
翌2011年2月、自分はスフィーダ世田谷と出会い、追うようになる。
街クラブからスタートしたサッカーチームが全国リーグに参入するという特徴に魅力を感じたからだ。
横浜フリューゲルスのサポーターだった経験があるので、いろいろと面倒なことに巻き込まれたくなくいから応援のリードを取るつもはなく、
のんびりと観ていくつもりだった。最初は。東日本大震災後のリーグ再開後の6月25日初めて観戦した。
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鶴ケ谷、福原、岡田(SOCOIOS FC)、川嶋、田中麻里菜、田中真理子(ジェフレディース)、高橋(アニージャ湘南)、山本(INAC神戸)、森(伊賀FC)、永田、笹子
スタメンに懐かしい名前が並ぶ。
会場は世田谷公園軟式野球場(サッカー兼用)。
スフィーダ世田谷が初めて世田谷でホームゲームを開催した場所だ。当時のリーグ規定では試合可能だったが、現在は規定を満たさないため使用不可能。
芝生に寝っ転がって観戦することができて牧歌的な雰囲気が漂っていた。観客のほとんどが選手の家族や関わってきた人たち。
そして、1人で声を出して応援していたのは楠本元コーチのお兄さんだった。
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翌週はアウェイ南長野での長野パルセイロレディースを観に行った。アウェイこそチームの特徴が見えてくるからだ。
ガラガラのスタンドのビジター席には選手の家族だらけ。20人もいなかったと思う。そこにポツンと1人のサポーター。
世田谷公園と同様に牧歌的な空気に包まれていた。
アウェイのスタジアムに多くのサポーターが駆けつける今からは想像がつきにくい光景。
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なんか、このチーム応援したい
そんな気持ちが芽生えた日。
次の試合は8月。延期になっていた日体大戦。
日体大横浜健志台キャンパスサッカー場で運命が変わる出来事があった。
蒸し暑くて蝉がたくさん鳴いている午前。
健志台にいたスフィーダジュニアユースの親御さんのナナコパパ。
このお兄さんが応援してくれるからね
ナナコパパが突然の無茶ぶり。
ここからする予定がなかった声出しの応援が始まった。
反対側の席には日体大女子サッカー部のベンチ外の学生さんが40人以上?の応援。こちら側は男ひとり。冷や汗たらたら。
後押しになっているのか分からないほどに緊張。
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写真はのちの9月の日体大戦(健志台)で千葉選手が写真を求めてきた時の1枚。
そして、9月11日初めての駒沢の大会場でのホームゲーム。初めての1000人超えの試合。
楠本コーチのお兄さんと初めて話をしてスフィーダ世田谷の歴史を知る。そして、応援の今後を託された。
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たった1人の声出し応援・応援の方向性が定まった日
アウェイ時の栖、JFAアカデミー福島戦
相手には今もトップクラブや代表で活躍している選手が沢山所属していたチーム。
試合前半は相手に圧倒されて為す術もなく2失点。
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ハーフタイムはスタンド横の簡易テントで選手たちが休んでいた。顔が青ざめていて不安な表情ばかり。
その表情をみて自分の中の何かが弾けた。
誰がなんと言おうと周りは気にするな、自分を信じていれば勝利はついてくる
後半開始とともに、あるチャントをひたすら歌い続けた。歌詞に選手たちへのメッセージが込められていて、それが届いて欲しかった。喉が枯れてガラガラ声。美しさの欠片もない声。
後半6分、7分と連続ゴールで同点
そして、終了間際のFKで逆転勝利。
試合が終わったあとにこっちに駆け寄ってきた川邊監督(当時)と田中麻里菜選手。
スフィーダの応援の方向性が決まった。
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やっさんの応援を観ていてスフィーダ世田谷へのスポンサードを決めたよ
この試合の応援で、勝利だけでないある出来事がのちに起きた。
とある会社の社長さんだった。
とても綺麗とは言えない応援と大逆転劇をみていた社長。
その雰囲気が決め手で翌年ユニフォームスポンサーになったのだった。サポーターの行動次第でクラブに良くも悪くも影響を及ぼしてしまうことを実感した瞬間だった。
この社長とはのちに様々な場所で偶然出会うことがあった。
あるときは大学で、あるときは海で。
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そして迎えたシーズン最終節。
そこには声出し応援が数人集った。
翌年に向けて形ができ始めてきたのだった。
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2014年夏まで声出しサポーターを続け、そのあとはブラインドサッカー選手への道を進んだ。きっかけは2012年に試合で出会ったベガルタ仙台レディースのサポーターのUさんがきっかっけだった。
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世田谷を面白くするために変わっていくスフィーダ世田谷の話は後編へ。
【鈴木康夫について】
ニッパツ三ツ沢球技場の目と鼻の先で生れ、日本サッカーリーグ(JSL)に夢中になる。幼少期は野球とサッカーを楽しむが(大人になってから判明し手術で完治する)心臓の病気が原因で競技レベルに参加できず。
1998年株式会社横浜フリエスポーツクラブ(横浜FC)を創設し取締役に1年間就任。取締役同期は現在エスペランサSC役員(関東リーグ)。
2011年2月スフィーダ世田谷FCと出会い、試合を見始める。夏から応援リード活動を一人で始める。2014年夏応援リード活動終了。
ブラインドサッカー競技と出会い選手として活動。
GLAUBEN FREUND TOKYO、コルジャ仙台、岡山デビルバスターズなどに所属し、2019年からブラインドサッカー新チーム設立活動開始。
2021年7月スフィーダ世田谷BFCを創設し選手兼GMとして活動中。日本初の女子クラブチームとしてリーグ参入を目指している。
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