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湯豆腐の美味しさ

湯豆腐が美味しい季節。
鍋料理とはまた違う、主食というよりは酒のアテ。

シンプルな湯豆腐がなぜこうも美味いのか?

まずは豆腐。京都の有名な豆腐が美味いのは水が美味いからだ。もちろん素材の大豆もあるだろう。でも水分が90%の豆腐は水が命。

そして豆腐は湯がきすぎてはいけない。90℃を超えると豆腐にすが立つから、一度沸いたら保温80℃にする。保温機能がない場合は沸いたら火からおろして5分ほどしてから食べる。食道が火傷するほど熱々にしてはいけない。

鍋に張る水はもちろん浄水を使いたい。昆布も水を沸かしてしまうと粘りが出てしまうから、沸く寸前に取り出す。私の場合は沸く直前に保温80℃にしてしばらくは取り出さない。そう昆布は60℃くらいが一番旨みが抽出される。そしてある程度経ったら取り出すようにしている。

豆腐は絹ごしでも木綿豆腐でも好みで良いが、喉越しなら絹ごし、豆腐を味わいたいなら木綿のチョイスがいい。
京都の南禅寺の湯豆腐が木綿豆腐を使う理由は豆腐自体の旨みももちろんだが、細かい穴の中に旨みが入るからという説もある。

ツケダシは酢醤油でも醤油とみりん、酒を煮切った出汁でもお好きにどうぞ。私は後者の出汁に削りたての鰹節を入れるのが好きだ。鍋の中に中子を入れて出汁も温めて食べたい。

薬味もこれまた好き好きといえよう。刻んだネギは必須だが、茗荷、大葉、なんでも好きなものでいいだろう。私は入れないが生姜を擦って入れるのもいいかもしれない。

とにかく冬は湯豆腐と熱燗で暖まるのがこの上ない。


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