日本語が第2言語で日本の資格を勉強する際の苦労する点について考察してみた件
はじめに
僕が日本に住むようになって結構長い年月が経っておりますが、日本語を本格的に勉強したのは23~4歳頃でした。
母国は、漢字文化圏ではあるものの、日常生活では漢字を使う部分は戸籍登録とかくらいでほどんど使わない状況でした。
自分が日本語を学びながら苦労した点とその延長線で日本語で資格を取る
過程で苦労した部分を簡単にまとめます。
日本語を学ぶ過程
僕が日本の大学に編入する事を決心してから、日本語を本格的に学んでいくわけですが、「書く、聴く、話す」3つの観点で「苦労」した部分をまずまとめてみます。
「書く」事について
まず日本語は書くのにも「3つ」覚えないといけないハードルがありますね。
日本語を書くのに覚えないといけない「3つ」
ひらがな(難易度 :「下」)
カタカナ(難易度: 最初は「中」だが、後ほど苦しめるやつ)
漢字 (難易度:上:いまだに難しいが、なんとか読める漢字が増えた)
まず書く事が一番難しい部分です。
日本語は書く事が一番「ハードル」が高いと思います。
同じ漢字文化圏でも台湾人や中国人は漢字に関しては韓国人より優秀と言えます。
韓国には無い概念「訓読み」が難しい(多分中国も訓読みはない)
カタカナ表記の難しさ(法則がわからない。後ほど例を挙げて説明します)
「聞く」事について
書く事よりは成長速度が速い部分でした。
最初は字幕付きドラマや、ニュースからニュアンスを聞き取る訓練をする事と日本では兎にも角にも日本人の話を良く聞く事でヒアリングができるようになりました。
「話す」事について
話す事については性格や、マインドセットによって習得率が違う気がします。
話す訓練法
とにかく話す。(間違っても良い、聞き手(日本人)に訂正してもらうように前もってお願いをしておく。)
完璧に話す事は自分にはあり得ない事を基本的なマインドセットとして持っておく。
難しい言葉を使おうとしない。
言葉が詰まる時は「単語を入れ替えて」対応しよう。
資格勉強の難しい部分
1.外来語のカタカナ表記の法則が理解できない
例1)ミッション(mission)
なんで小さいッが入るのか理解できない。missionだからSを強調
するべきだろうと思ってしまう。(言語体系の違いからくる疑問)
例2)サーバー、サーバ
どっちが正解?
両方使っているけど、どっちが正解?統一しないの?例3)マクドナルド(MacDonald)
外国語には日本語にはない発音があるのでこう表記するしかないことは理解はできるが、これが資格勉強となると第2言語の人には深刻な手間になる。
上記に挙げた例とともに説明をすると、IT業界の資格はとにかく横文字が多く、参考書にカタカナ表記で表記されている事が大部分です。
不幸な事に、資格参考書には、カタカナ表記のみで英語を併記してくれている事が珍しく、カタカナ表記を検索して英語の表記を炙り出す過程を得て、やっと意味を覚える事ができる仕組みです。
日本の方は理解できないかもしれませんが、カタカナ表記だけだと意味までたどり着けないのが現実です。
理由は「各国の言語」で英語の教育を受けるからだと推測しています。
2.字を読むスピードが自国の文字のスピードの半分以下になる。
この点は、どのくらい読書の訓練しているかによると思いますが、
僕の基準では、母国語と比べて同じページ数の小説を読んでも2倍は
時間が掛かるように感じました。
もちろん、100%意味が分かるかというと、80%を理解して読み飛ばす事で読んでいます。(これ結構大事なポイントです。)
3.言葉の「意味」を「調べる」事に気をとられてしまい、資格勉強の進捗を悪くする。
母国語ではないので、わからない言葉がいっぱいあります。
「資格勉強」にはわからない言葉があるのは当然ですが、
日常的な言葉がわからない事は論外かもしれませんね。
最初は、すべて調べて進めていきましたが、慣れてからは
まずは「スキップ」しました。「専門的な用語」は徹底して調べますが、
「スキップ」には「意味」があります。
日本語と韓国語の特徴かもしれませんが、「文脈」である程度「スキップ」した単語の意味が「推測」できるからです。
上記の過程で「スキップした単語」を区切りが良いところで一気に調べて、
自分が推測した意味と答え合わせをする事で「頭に定着」する事になると僕は思っております。(その都度調べるより「時間短縮」になると思います。)
「ハンディキャップ」を乗り越えて
ここまで、日本語が「第2言語」で日本の資格を勉強する際の苦労する点について話しました。
この文章を見てくださっている方は、日本語が第2言語で資格を取ろうとしている方か、逆に日本語が母国語で他国の言葉で資格を取得しようとしている方かもしれませんね。
第2言語で「資格取得」をする事は簡単ではないですが、乗り越えられない壁ではありません。
日本語を第1言語とする人よりは「準備時間」が長くかかる事なのだと諦めずにチャレンジする事が大事です。
また、100%を目指さず、80%程度で進める事でグーンと「ハードル」が下がります。
最後に資格勉強も「コツ」が存在しますので、繰り返してチャレンジする事でどんどん慣れていきます。
下記は日本語で僕が取得した資格リストです。
1. 日本語能力試験1級
2. ITIL
3. CCNA
4. 陸上特殊無線技士1級
5. 工事担任者 総合通信(旧:AI・DD総合種)
6. VMware Certified Professional(VCP)
7. AWS 認定クラウドプラクティショナー
8. AWS Certified Solutions Architect – Associate 認定
9. AWS Certified SysOps Administrator - Associate 認定
時間はかかりましたが、準備すれば取得できない事はないと思います。
一緒に頑張りましょう。