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饕餮の餐

これまでの紆余曲折の諸々をさておいて今現在、腹が減っている。
根元からもげ取れたサイバーアームを投げ捨て、テツは何を食べるべきなのか考え始めた。
中華か。脂っこい大皿料理を平らげるのもいいが、今は激しすぎる運動の直後だ。もっと胃に優しいものが食べたい。では和食か。それだとボリュームが足りないだろう。焼き魚に味噌汁の定食もいいが、それだと二食はいる。注文のタイミングも難しい…
想像したら腹が鳴った。よくない兆候だ。胃袋が「もう何でもいいから」と言い出したら失敗まで秒読みだということはテツも痛いほど理解している。バイオ循環液を適当に拭い、歩きながら考えることにした。
足元の武装ドローンを電磁ダガーブーツで蹴飛ばし、周囲を見回しながら歩く。間を取って中華粥というのはどうか。フルコースも悪くない…
ドローンが看板に激突してやかましい音を立てた。目をやる。
「脳内物質コントロールうどん」と書かれていた。

【実食まであと15分】

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