会食って意外と大事
このご時世、最近は社内でも飲み会やろうよとは言いにくい。でも要職の人達は会食をなるべく怠らないようにしている。もちろんお店を吟味して個室や貸し切るなど工夫してだ。さすがに人の多い大衆居酒屋ってわけにはいかない。良いお店は配慮もきめ細かい。
「会社のお偉いさんは飲みが仕事でいいよな。」
なんて思ってた時もあった。
でもある時を境にこれって大事なんだなと思うようになった。中には、お仕事に直結する話しを引っ張り出す営業活動みたいな場合もある。でも大概はそうじゃない。
お話しをするだけ、関係値を高めるためとか曖昧な感じがほとんどだ。営業的な下心とかなしでラフにお話しする。はたから見たら飲んでるだけじゃんて見えるかもしれない。でもそれも否定しないし、実際そういう側面もあるのは確か。
だけどこういうお付き合いは軽んじてはいけない。
みんな見えないところで地道なこういう関係作りで救われてたりするのを知らないだけ。
今日はそんな軽く見られがちな会食の大切さを書きます。
■会食と接待は違う
たぶん経営層で夜の予定が無いっていう人は少ないと思う。ただ、いつも接待したり接待されたりをしてるわけじゃない。
●接待
まず、接待は「おもてなし」を「する側」と「される側」に分かれる。だから対等な関係とは限らない。となるとどちらにせよお仕事感が出てくる。
●会食
こちらの場合は仕事感はありつつも接待とは違って緩めのムード。関係性にもよるが対等な形で接しやすい。むしろ接待よりもお仕事につながりやすい。
■社外の人とのお付き合いは大事
「お付き合い」つまり人脈です。
お仕事、お仕事ってガツガツするのではない。
間接的に別の人間関係につながったり、思わぬところで共通の知り合いがいたり。共通の知り合いではあるが別の人の目線では違った側面が見えたり。そういった場にを好む人たちの会話のテンポ感や話術、飲みの場での気遣いなど勉強にもなる。
以前書いた自分の記事。
転職に失敗した時、とにかく沢山の協力会社さんにお世話になった。
それができたのは、お仕事以外の個人的なお付き合いがあったからだ。自力では到底無理、全社で取り組んでも無理、だれか助けてって場面でこのお付き合いが生きてくる。
「助けて」って思った時に相談できる人脈が無いと「助けて」を言う相手を見つけるところがスタートになってしまう。
それじゃ遅い。
逆の場合もしかり。狭い業界で持ちつ持たれつの関係、信頼を得られたら立ち回りやすくなる。そんな場数を踏む内に仕事上で役立つ話術、場の取り回しなんかも器用にできるようになってくる。
その昔、会議の場で周囲の頭の回転について行けず質問すらできなかった。営業さんが「キャバクラで勉強してこいっ!」って言われるわけも今なら何となく分かる。
会話のテンポ感、空気の和ませ方、発言のタイミング、流れを見て取り回すアドリブ力。「空気を読む」はスタート地点。その先の展開が大切だと思う。
そういう能力は黙々と仕事をしていても身付かない。
どうやって他者と楽しい時間を過ごすか?その知恵を学んだり実践してみたりって実務では難しい。
何より会食に現れるタイプの人は、お仕事上ポジションもあり場数も踏んでいて物知りで楽しい。わざわざやって来てしゃべらない人なんていないし。なるべく少数で密にはならずに濃い会食には参加することをお勧めしたい。人付き合いって面倒って思うかもしれないけどnoteを読んでても分かる通り人ほど面白いものないですよ。
■最後に
会食の多い経営陣は、外の要職の人と接して知見を高めている。
その知見には、事業の将来、他社との関係作り、リスクヘッジ、資金調達、情報収集など多くが含まれる。
何も経営層の会食に限らず、ゲーム業界ならCEDECのようなイベントをきっかけに人脈を広げることもできる。なかな大人数は難しいけど。
ポジションや会社員、フリーランスって肩書きは関係なくて会食には食事以外の栄養素がたくさん含まれる。そういう場を下らないと決めつけて毛嫌いする人もいるが、自分は勿体ないと思ってしまう。
人脈が広がって行くって単に楽しいというより自分の現在地を教えてくれる側面もあり僕は心地よい。会社員だけど「井の中の蛙」でいるのは自分で恥ずかしくなってしまうし。そうなりたくはない。
別にお酒が飲めないとできないことではない。事実お酒を飲まないけど外での会食は多いって人も結構いる。お酒を強要するような人とわざわざ会食もしないだろうし。
騙されたと思って参加してみて。きっと楽しいから。
〜おわり〜