ザ・バットマンこそ真のビギンズだった
ザ・バットマン観て来た!まだ2年目のバットマンて設定で悩めるバットマンもなかなか良かった。長いけど…もうちょい短くまとめて欲しかった気もするが語ることも多いし仕方ないかな。少しお尻は痛いが充実した内容だったし続編も期待しちゃう。
ネタバレする内容は書きません。今日はむしろ過去作寄りの話し。
個人的に大好きなバートン版と比較しつつ今のバットマンを語る。
■バットマンのマーク
最初にバットマンを観たのは、マイケル・キートン版だった。ティム・バートン作品、ダニー・エルフマンのカッコいいテーマ曲のやつ。今でもエルフマンの音楽とあのオープニングは神がかってると思う。
まだ小学生だったかな?
ポスターを見た時、バットマンのマーク知らなくて何の絵だ?って思った記憶がある。
金色のとこだけ見るとレレレのおじさんの口みたいに見える。
赤塚不二夫原作のギャグアニメか?って思った。
コレ、僕だけかな…ルビンの壺的錯覚。
でもやっぱりこのマークは完成されていて、映画を観てない世代でもプリントTシャツ来てたりキャップかぶってたりしている。やっぱりこのマーク、ポップでいい。
他にもジョーカーのメイクをしたジャックニコルソンがちょっと加藤茶に見えて笑ってしまったし本編と全然関係ないとこでも勝手に面白かった。
今のバットマンではポップさは全くなく、悪人に恐怖を与えるための造形に徹している気がする。
ノーラン版のマークもシャープで無機質な形になってたし、バットラングっていう手裏剣的な武器としても使うのに都合もいい。今作で使用するバットラングはこのマークよりもさらに要素をそぎ落として使っていた。
でも個人的にはもちょっとアピールしてもいいんじゃない?って思ったけどカッコいいからいい。
■ゴッサムシティー
非常にシンプル、ド直球なヒーロー映画だけどダークトーンはやはりバートン作品にマッチした。ノーラン版のダークさじゃなくて絵作り面でダークファンタジーだった。
ゴッサムの美術面。
アールデコとゴシックが混ざったような近代的にも装飾的な架空の都市。美術の素晴らしさは数あるバットマンの中でも随一だと思う。
バートン版ではちょっと公開当時でも少し時代設定古めなのかな?
という架空の都市って描かれ方だった。
最新のバットマンでは、実在する現代の街って雰囲気。
内容からしても納得のビジュアルで、とにかく絵作りがカッコいい。探偵バットマンって感じのノワール的リアリティーがあった。
今作では、バットマンがスーツを着て登場する場面がかなり多い。素顔の方が少ないんじゃないだろうか?
それだけにバットマンが浮かないようにライティングとシチュエーションに気を遣う映画だったんじゃないかと思う。必然的に暗いシーンが多いがそれがゴッサムっぽいし、まだバットマンが浸透していない荒れたゴッサムっていうダークさが表現されていたと思う。
■バットモービル
そして、何と言ってもバットモービルは最高にカッコいい。マイケルジャクソンが買いたくなっちゃう気持ちも分かる。フォルムのカッコ良さ、ボンドカーみたいな都合の良い装備の数々。
タイヤのとこにまでバットマーク付いてる…デザインへの気配りはディズニーランド並みだぞ。アルフレッド、すげー。
今のバットモービルが↓
まだバットマン2年目だしちょっと突貫なんです感がある。
今回はボンドカー的なビックリドッキリなギミックは無く、純粋に速さと頑丈さに特化した改造車って感じ。リアルだけどきっと車検は通らない。
この車、マッドマックスのインターセプターを彷彿とさせるし、これはこれで発進シーンがホラー映画的怖さがあっていいんだ。
ちょっと「処刑ライダー」を思い出してゾクッとした。
何気にチャーリー・シーン主演。カスタム・ターボ・エディションって何だ?
まあ、それはいいとして。
ザ・バットマンは、登場の仕方もバットモービルの発進も含め悪人に恐怖を植え付けるためにいちいち圧がスゴい。そこも含めて新鮮。
■超人感
●これまでのバットマンは超人過ぎたかも
バットマンの正体は皆さんご存じブルース・ウェイン。スーパーマンやワンダーウーマン的な特殊能力はなく、あえて言うなら「金持ち」ってだけ。
ジャスティスリーグでフラッシュに「特殊能力は何?」って問われた時も「"金持ち"だ」って答えてたと思う。
僕からしたらそりゃ立派な特殊能力だよって思うけど…
なので、バットマンは防弾コスプレと各種道具を使用している以外は普通の人なのだ。
その割にこれまでどんな高いとこからも滑空するし、スーパーマンにも戦いを挑むし「金持ち」ってだけじゃ無理だろ。って超人的な活躍を見せて来た。
いくらグライダーを装備してるからってビルの上からホイホイ飛ぶって…やっぱり普通じゃない。どっかぶっ飛んでるんだと思う。
●ザ・バットマンは人間ぽさが好き
でもザ・バットマンでは今までになかった人間なんだなって思うシーンがあった。予告でもある通り今回もやっぱり滑空しちゃいます。
でもそこはまだ2年目、そんなに滑空したことなかったのでしょう。
これから飛ぼうって時に「ヒョエ~」的な一瞬怯んだ情けない声を出してた。
やっぱそりゃ怖いよね。金持ちだって人間だもの。
スパイダーマンでピーターが初めてスイングする時にもビビッてたけど。彼は超人だし何とかなる。でもブルースはただの金持ち…
そういう細かいとこでちゃんと人間っぽいリアクションを描いてくれたのは嬉しかった。鎧みたいなスーツで弾丸は跳ね返せても人として感じる恐怖はどうにもならない。今回は全編を通してバットマンが試されるような内容だった。
ノーラン版の「バットマン ビギンズ」よりもバットマンとしてのビギンズはザ・バットマンの方なんじゃないかというお話しでした。
■バットマンはそれぞれの良さがある
DC作品が好きな人には絶対おススメな映画。
ザック・スナイダーの重さとはまた違うダークさが新鮮なバットマン。
ベン・アフレックの歳とったバットマンもかなり好きだった。
彼は「デアデビル」でマスク映えする顔ってのは分かってたけどバットマンは特にハマり役だったと思う。
けど今回のロバート・パティンソン版はマスク取っても目元黒く塗ってる設定なのでブランドン・リーの「クロウ」みたいな雰囲気もあり。バットマン、マスク取ったバットマン、ブルースって3度美味しいってところも見逃せない。パティンソンファンはたまらない映画だと思う。
ヴァル・キルマーもジョージ・クルーニー版もそれぞれ好きだ。
スーツに乳首付いてたっていいじゃん…だいたい黒いから見えないよ。
全部違う味があって良かった。
バットマン演じた人達は乳首付いてたくらいで黒歴史とか言わないで堂々としてて欲しいぞ。
もしかして「The Flash」に登場するを隠したいのかな?
そう、フラッシュの単独映画「The Flash」では、過去のバットマンがマルチバースで再登場するのは分かっている。
バットマン勢揃い、見れたらいいな。全員は難しいのかな?でも期待しちゃうな。
そもそもフラッシュの単独映画なんでそこに期待し過ぎるのも違うか…
でもキートンバットマンの再登場は確定らしい。もうそれだけで泣けちゃう。予告編にもチラっと後ろ姿が…
つい長くなってしまったので、今日はこのへんで。
さよなら、さよなら、さよなら。
~おわり~