見出し画像

ありそうでない(少なくとも私は知らない)ので、勝手に決めてみた。

ふと、思った。

人々はある事柄(人物や地名などが多い)に対して、最も優れていたり、有名だったりするものが複数ある場合、一纏めにしてその数と共に総称することがある。例えば、

三つの場合:徳川御三家(尾張、紀伊、水戸)
四つの場合:四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)
五つの場合:五大老(徳川家康、前田利家、喜多秀家、毛利輝元、小早川隆景)

なんかである。

翻って、これを作曲家(音楽家)に当てはめると、良く言われているのは、

ドイツ三大「B」:J.S.Bach、Beethoven、Brahms
ロシア五人組:バラキレフ、キュイ、ムソルグスキー、ボロディン、リムスキー=コルサコフ
フランス六人組:デュレ、オネゲル、ミヨー、タイユフェール、プーランク、オーリック

などである。

幾ら考えてみても「四」が思いつかないのだ。ネットで調べてみても「個人的」に四大作曲家を決めている場合はあるものの、広く一般的に言われているものは見当たらない。

そこで私は考えた。自分の母国である『日本の四大作曲家』を。


山田耕筰(1886~1965)
日本の西洋音楽の作曲家(音楽家)の祖なので。世界的にも有名で、あの時代に殆どのジャンルの曲を書いたバイタリティは相当なもの。ちなみに、私の父方の祖父の名前は山田耕筰の本名と同じ「耕作」である。当然、農家の長男であった。


伊福部昭(1914~2006)
映画「ゴジラ」の「♪ ゴジラ、ゴジラ、ゴジラとメカゴジラ、ゴジラ、ゴジラ…」を知らない人はいないはず。「座頭市」や「大魔神」などと共に映画音楽の作曲家として認識されがちであるが作曲したジャンルは幅広い。殆ど独学で作曲家になった。なので私は「和製ムソルグスキー」と呼んでいる。


團伊玖磨(1924~2001)
前述の山田耕筰に作曲を学んだ。また、後述の芥川也寸志とは現・東京芸術大学の同期。幅広いジャンルに作品を残したが、特に、オペラや合唱曲などの歌曲に傑作が多い。オペラ「夕鶴」は日本人作曲家のオペラとしては最も上演回数が多いと思われる。高校生の時の合唱コンクールで私は混声合唱組曲「筑後川」の「河口」を歌った記憶がある。


芥川也寸志(1925~1989)
作家・芥川龍之介の三男。彼が2歳の時に父・龍之介は服毒自死しているので父親の記憶は無かったという。前述の伊福部に現・東京芸術大学で作曲を学ぶ。作風は伊福部とロシアの作曲家(プロコフィエフやショスタコーヴィチ)を融合した感じ。劇伴も多数作曲している(例えば、大河ドラマ「赤穂浪士」や映画「八甲田山」)。もっと長生きして欲しかった。


注:考えた末、瀧廉太郎(1879~1903)は殆ど歌曲のみ、黛敏郎(1929~1997)、武満徹(1930~1996)は曲の難解さという点において次点としました。

いいなと思ったら応援しよう!