どうしてですか?
私はこう尋ねたいことがあります。ドヴォルザークに。2つほど。
1つ目。そんなに蒸気機関車を見るのって楽しいんですか?しかも、毎日、定時に駅に行って、機関車が定刻どおり来るかどうか確認していたらしいじゃあないですか。何のために?
2つ目。ああいう、打楽器の使い方ってどういう意図があるんですか?特に交響曲第9番のシンバル。録音ができるようになってからはとりわけ話題になってますよ。
という訳で、ティンパニはマストインストとしてデフォルトなので、それ以外の打楽器について、今回は私ではなく、ドヴォルザークの #拘りと偏見の音楽 (第4回目)です。
①交響曲第5番 ヘ長調 Op.76
打楽器はトライアングルのみ。それも第3楽章だけ。でも、以下の曲に比べればまだ活躍している方。とは言え、私は結構好きなんです、この曲。第8番と共に。もっと演奏や録音されてもいいのにな。
②交響曲第9番 ホ短調 Op.95『新世界より』
打楽器はトライアングルとシンバルのみ。トライアングルは第3楽章のみ、シンバルは第4楽章のみ。有名な「シンバルの一打ち」です。トライアングルは第3楽章全般に亘って活躍するので、まあ、いいとしても、シンバルですよ。そこで鳴らす?録音によってはよっぽど気を付けて聴かないとわからないレヴェル。なので、良く聞く笑い話で、演奏会でシンバルを打ち忘れたけれど、誰も気が付かなかった、なんていうのがあるくらい。加えて、どうせシンバルがあるのなら、他に打ち鳴らすべきところが5か所くらいありますね、私には。
③チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
所謂、「ドヴォコン」です。打楽器はトライアングルのみ。それも第3楽章だけ。それも楽章冒頭の6小節+8小節+8小節=22小節だけ。なんて贅沢な使い方。しかもです、上記②のトライアングルとシンバルは同時に演奏されないので打楽器奏者が一人いればよいのですが、この曲はこのトライアングルのためだけに奏者を一人用意しなければならないのです。だったら、ティンパニ奏者がいるじゃん!ダメです。トライアングルとティンパニは同時に鳴らさなければならないからです。でも、私はこのトライアングル、とってもいい仕事してると思うんです。このトライアングルがあるおかげで曲にものすごい緊張感を与えていますよね。
以上ですが、ドヴォルザークの打楽器に対する拘りが感じられませんか?
という訳で、これらの曲のオーケストラ演奏の動画を制作される方々にお願いがあります。是非、上記③のロストロポーヴィチ&ジュリーニの演奏動画のように打楽器奏者の数少ない出番をきちんとカメラで抜いてあげて欲しいのです。🙇♂️
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