掌編「執念第一」@毎週ショートショートnote 12 ともうしまう 2022年12月21日 22:22 「それでは本日も、ご執念に!」現場での朝礼終わりの号令。作業開始の合図。ヘルメットや看板にはもちろん“──第一”の文字。「家内執念」家庭の執念を願う。今年一年、家族が健やかでありますように、と願い今日も働く大黒柱の──。「執念のしおり」飛行機の座席に置いてあるしおり。救命胴衣の着用方法、緊急時の体勢や非常口の案内が書いてある。緊急でも事故でも何がなんでも生き延びるという──。「執念地帯」道路交通法で定められる道路上の交通を規制したエリア。歩行者の──を確保するために設置されている。または日本のロックバンド。 1973年にボーカルの玉置浩二およびギタリストの武沢豊を中心に北海道の旭川市で結成。井上陽水のバックバンドとしての全国ツアーを経て1982年にシングル「萠黄色のスナップ」でメジャーデビュー。何としても売れてやるという──。何なのこれ、と私は思わず聞いてしまった。何にでも執念を見出だす男の妄想ノート、と彼は笑った。(414文字) ダウンロード copy #小説 #創作 #ショートショート #毎週ショートショートnote #執念第一 12 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート