Last Hopeー己自身を見つめ対峙せよー
オープニング
相互関係をよく見て観察する力が、その人の人生の行方を左右します。これを「自分を信じる」という概念につなげることができれば、大きな原動力となるはずです。
私たちは、現象の流れの中に多様性を見ながら、統一性を求めています。生命そのものを個々の要素に分解することはできず、現象そのものは内的・外的要因の総体によって左右されます。
個人の小さな変化が、社会全体の変化につながることもあれば、逆に社会という大きな枠組みを壊すことで、個人の人生を破壊してしまうこともあります。
すべてのものが互いに影響し合っていることを考えると、一人ひとりに自律的な生活を求めることは簡単なことではありませんが、社会全体には良い影響を与えます。まず、ヒト(ホモ・サピエンス)の特徴を一緒に学んでいきましょう。
悲劇を生む「過剰な献身」
集団心理の背景には、個人の利他主義を吸収しながら集団のエゴイズムがエスカレートし、理想への傾倒が集団主義になり、集団と自己同一化する過程で、個人の批判能力が排除されていきます。
そしてエコーチェンバーによって自己主張傾向が強化され、言動や行動が過激になり、排他的集団へと変貌を遂げます。
アドルフ・ポルトマン
という冒頭のアーサー・ケストラーの指摘に通じるものをスイスの生物学者アドルフ・ポルトマンが「生理的早産」と名付けています。
生理的早産
ポルトマンの「生理的早産」とは、仮にヒトの寿命を80年とすると、妊娠期間9.5カ月は人生の長さに対して約100分の1です。
ウマなどの妊娠期間に照らし合わせると、ヒトが行動面で成熟するための期間は22カ月であり、生物として十分に成熟する「一年も前に産まれてくる」という主張です。また、誕生後の1年間で、ヒトは大きく成長します。
特に脳の発達は様々な面で目覚ましく、ヒトは他の種では弱点になりそうな特徴を脳の機能と感情の豊かさを養い、知性と社会性を発達させて環境変化に適応しようとしました。しかし近年、コロナ禍の影響とAIの進歩によって、ヒトの思考力が著しく低下しているように思えます。
ポルトマンは同じく人類学者であったピエール・テイヤール・ド・シャルダンと接触し、社会学と哲学を含む様々なトピックを扱っています。
支配層はヒトの特徴をよく研究し、研究成果を管理・支配するツールに用いています。色々、繋がってきますね。
また、アメリカの心理学者のブリッジスとルイスの研究により、情緒と感情は、異なるものであることが示され、感情が身体的な反応に影響を与えることが判明しました。
そして情緒は、生まれて間もなく脳の発達とともに親子関係や保育・教育施設でのコミュニケーションを通して分化します。
つまり、長期間のマスク着用は、感染リスクと比較にならないほど有害であることがわかると思います。次回は脳の性質について考えていきます。
エンディング
自分を見失いそうになる程の言葉の数々。この避けようの無い事実を目の当たりにして、受容と拒絶の葛藤の渦に身を任せながら、何が自分に出来るか?と考えるより、自分に出来ることは何か?と考えながら、心を震わせる「生の衝動」を受け入れていく。
私の人生、みなさまの良心で成り立っております。私に「工作費」ではなく、「生活費」をご支援ください🥷