失われた古代文明の痕跡Part2
本当は『超古代文明』というタイトルの方が人を惹きつけると思いましたが、アトランティス文明が「都市伝説」や「エンターテイメント」ではなく、現実的に「存在した」可能性が高いので「古代文明」としました。
『失われた古代文明の痕跡Part1』の末尾でふれた「沖ノ島」ですが、九州をアフリカとした場合、沖ノ島にあたる島はクレタ島になります。それでは、クレタ島の歴史を一緒に確認していきましょう!
クレタ島
古代ギリシアの伝説では、ゼウスによって生み出された冥界の審判官の一人ミノス(ミーノース)がクレタ島の王としてクノッソスに君臨していたと伝えられています。
ギリシアの歴史家トゥキュディデズやヘロドトスは「ミノスこそが海軍を初めて保有した人物であり、ギリシアの海を支配した」という伝説を伝えています。
Wikiによるとクレタ島には少なくとも新石器時代には人類が居住し、紀元前3000年〜から紀元前2000年かけてミノア文明が栄えました。上の年表のとおり、クレタ島の歴史は、かなり古いことがわかります。
古代ギリシア時代には辺境ではあるものの「100の都市を持つ」といわれるほど多くの都市国家がクレタ島内に形成され、ヘレニズム時代には「傭兵と海賊の島」として広く知られました。
シチリア島の「イタリアンマフィア」の正体は「古代の王族」と関係があるかもしれません(棒読み)。
紀元前1世紀にローマの支配下に入ると属州に組み込まれ、ローマ時代にパウロはギリシア人の弟子テトスに信仰の指導にあたるように指示し、キリスト教の布教に成功します。
しかし、クレタ島には古い時代から人類が居住しており、その居住は130,000年前まで遡り、生活の基盤は狩猟・漁労・採集に置かれ、蛇紋岩や赤鉄鉱、黒曜石で作った石器を用い、陶器も用いていたという報告も出されています。
ここ重要なので
覚えていてください
その後、2008年の調査では、地中海を往来していた海洋民族が使っていたと思われる1万1000年前に作成された約13cmの小型の石器が発見されており、17万5000年前までの間、初期人類が使用してきた斧(ハンドアックス)と酷似していることを鑑みると、約100万年間技術が受け継がれてきたことなります。
つまり、500万年前から海に囲われてきたクレタ島に、ボートや簡素なイカダも作れないと思われていた初期人類が上陸し、石器の技術を伝えたということであり、現在、研究が進められています。
もはや教科書単位の歴史では「辻褄が合わない」のが「歴史」です。クレタ島の歴史を文化から見ても、これだけ細分化されるほど難しく、そして重要な島であることがわかります。
ここから青銅器時代のクレタ島の首都ともいえるクノッソスを創設し、エーゲ海を支配したミノス王を取り上げます。
ミノス(ミーノース)
ミーノースはゼウスとエウロパ(エウローぺー)の子です。エウローペーと牡牛に身を変えたゼウスの逸話は、牡牛座にまつわる神話として知られています。
エウローペーは、フェニキアの古代都市テュロスの王アゲノールとテーレパッサの娘で、ヨーロッパや木星の第6衛星エウロパは、エウローペーの名前に由来します。
ミーノースの子で人間の体に牛の頭が乗ったミーノータウロスと閉じ込めた迷宮の舞台となったのはクノッソス宮殿です。牡牛信仰と牡牛座が重なる点がポイントです。
ミノア人にとって牡牛と蛇、蜂蜜は重要な豊穣のシンボルでした。そして青銅器時代、蛇と牡牛は聖獣の象徴だったのです。
ミトラス教は牡牛を屠るミトラス神を信仰する密議宗教で、信者は下級層を中心に一部の例外を除き、主に男性で構成されていました。
また、ミトラス教は『大烏、花嫁、兵士、獅子、ペルシア人、太陽の使者、父』の7つの位階を持つ信者組織で、入信には試練をともなう入信式があったそうです。星の運行と宗教が密接な関係にあることがわかります。
そして、クノッソスの迷宮図は、世界共通のシンボルとしても知られています。また、興味深いことに人間の体にも迷宮があり、前庭、蝸牛、三半規管からなる複雑な構造は「内耳の迷路」と呼ばれています。
フォロワーさんとシンクロできたのも感慨深いです。「孤独」ではなく「孤高」でよかった😭
象徴と星、象徴と人体。まさに象徴を通して「As above, So below(上なる如く、下もまた然り)」を伝えています。
また、変性意識は『失われた古代文明の痕跡Part1』につながるので、その世界を体験するのは、とても貴重な叡智(財産)になります。
また、クレタ島ではディスカス・ファエスティウスという絵文字が刻まれた円盤文字が発見されており、考古学博物館に保管されていますが、ラテン語のWikiでは、クレタ島をヘラクレス(ヘラクリウムまたはカンディア)と記述しているので、かなり意味深です。
この円盤文字の解読に「20世紀少年」や「MASTERキートン」に携わった原作者の長崎尚志が『イリヤッド』という漫画で取り上げているので、興味のある方はチェックしてみてください。
また、作中の年表をみると、マンガとはいえ見応えのある作品であることがうかがえます。そして、長崎尚志は東周斎雅楽(とうしゅうさい がらく)、 江戸川啓視(えどがわ けいし)、リチャード・ウーなど複数のペンネームで多くの作品を手掛けています。侮れない人物ですね。
クレタ島を天の川の星空に合わせるとアルデバランを象徴とする牡牛座が輝きます。ここは前記事『失われた古代文明の痕跡Part1』をご参照ください。次は神話のパターン(特徴)を抽出して核心に触れていきます。
世界の神話の共通点
古い神は洞窟や地下など冥界に住む蛇や大地母神である女性神
新しい神は人間の姿をした天候や嵐の神
天候や嵐の神は新しい武器(鉄)等を象徴する武器を携えている
新しい神は あご髭を生やした男性神
天候の神と大蛇の神との戦いは序盤大蛇が勝利し、天候神を倒す
打ち負かされた天候神を美しい女性の神が助け、勝利に導く
蛇を殺す神々の登場の背景には鉄器文化の誕生と拡散が深く関わっており、ミケーネ文明の崩壊と縄文文化崩壊の類似性、蛇から龍神信仰になったのも紀元前1200年の気候変動が影響を与えていると思います。大地から天へ、母性から父性に大きく変わりました。
卍
卍→χ→X
ミノア文明が華開いたクレタ島は蛇と十字架が見事に融合された文明でした。クノッソス宮殿の遺跡からは卍模様の壷が発見されています。
ナチスによって悪しき象徴として認識させていますが、世界的に見ると卍はメジャーな象徴のひとつです。
そして、安田喜憲の著書『蛇と十字架』によると、卍は2匹の蛇の交合する蛇を抽象化したものであると主張しています。
新刊はプレミア価格になってしまっていますが、中古で安く購入できるので興味のある方はチェックしてみてください。
この二体の蛇の大地母神像は、クノッソス宮殿 宝物庫の鉛の板の付いた石箱の中から発見された紀元前1700〜1450年頃の新宮殿時代の作品です。
蛇と人物の土偶は、日本の「縄文時代」から出土しています。↑の年号を見ると紀元前3000〜1000年頃とされ、縄文時代の日本も「蛇」は聖獣で信仰の対象になっていることがわかります。
沖ノ島は、禁断の地となっているので詳細は分からないのですが、西側の遺物が多く発見されているので、シルクロードとのつながりが深い土地ではないかと思います。東と西の文化が混ざり合った島、それが沖ノ島。
その文明謳歌のかたわらで、カトリック的世界観の陰影を深く引きずっているのではないかと思います。
ここで大きく信仰の対象や文明が変わった「紀元前1200年のカタストロフ」を調べていきます。
紀元前1200年のカタストロフ
紀元前1200年のカタストロフ (Late Bronze Age collapse) とは地中海東部を席巻した災厄のことで、英語表記が示す通り青銅器時代の崩壊です。
この災厄をきっかけに、ヒッタイトのみが所有していた鉄器の生産技術が地中海東部の各地や西アジアに広がることにより、青銅器時代は終焉を迎え、鉄器時代が始まりました。
厄災のきっかけとなったのは諸説ありますが、私は「気候変動」ではないかと考えています。
この時代を「暗黒時代」と呼び、詳細を記した史料に乏しいのが現状です。つまり、隠していると思います。そこで、"聖書的 "起源で創造された世界観で考えてみました。
約束
カインは農耕民族の象徴
アベルは遊牧民族の象徴
に充てられたと想定しました。元々、聖書的世界観が創造される前の世界は、大地や河川や森など自然を信仰の対象にした蛇信仰や地母神などのアニミズムがメインでした。
しかし「地球寒冷化」が進み、土地が不毛になるにつれて、大地の重要度よりも天候のほうが優先されていき、巨大都市国家による人間的な性格かつ天候を司る神に信仰の対象が移っていきます。
都市国家は階層構造を基礎としていたので、一神教の性質(中央集権)を強調するために荘厳な神殿を築き、象徴の権威を高めることに重点が置かれました。
そして多神教に対する破壊行為や都市建設による森林破壊を招き、中央集権的ヒエラルキー体制を維持するために、人々の意識を限定的にしようと現代のように「生に執着させる」よう働きかけていると思います。
また、聖書のカインとアベルの話は、遊牧民の侵略を正当化するために利用されたorするために書かれた可能性があると思っています。
そこには兄弟間の嫉妬や競争というコンプレックスも含まれていると思いますが、温暖化よりも寒冷化の方が土地が不毛になり、砂漠化が進む可能性が高いこと、一神教の本質が多神教文明の破壊や都市建設による森林伐採を引き起こしていることが隠されているので、そのように考えるきっかけになりました。
自然を食べるものと食べられるものに分ける世界観が横行しているのは、人間の欲そのものに、生命の肉食性と愛の欲がもたらす性欲を隠す傾向にあるからだと思います。
しかし、商業社会や権威社会の支配者たちは、どんな時代にも性の抑圧を重んじるものの、欲が人を動かし、欲が社会を動かすことを熟知し、コントロールして支配します。
隠すから余計に抑圧されたエネルギーが解放を求め、美醜と醜悪に走ってしまう人間の性質をうまく利用しているのです。
いつの間にか、私たちは「想像の産物」で互いを憎しみ合い、命をかけて争うように仕向けられているのです。
つまり、人と人との間に「違いがある」ことを受け入れるために、共通の価値観を見出すことが重要であり、十字架の本来の意味は、美化や正当化のためのシンボルではなかったはずです。
ここまでの私の主張とニコラス・ユウジさんの『今日まで隠されてきた”文明の起源”』というYouTubeの内容と一致する点が多数見られるので、興味のある方は、ぜひご覧ください。私も正直驚きました。
ではなぜ、十字架は歴史の上書きをしているのか?を次回以降追っていきたいと思います。
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