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流態(ルタイ)


 世の中がより良い場所になることを望んでいるのに、思うように変わらないことに心を痛めたことはありませんか?

 古代ギリシアの哲学者アリストテレスは幸福を求める際に、外側の状況や物質的な富だけに頼ることは、内側の満足感を得られない限り、最終的に幸福にはつながらないと指摘しています。

 個人の実存的自覚と他者の自律性の尊重は、現実構築の本質を成します。言い換えると、私たちは自分自身の現実を形作ることはできますが、他者の現実を直接変えることはできません。

 自己認識を深め、自己受容を実践することで、私たちは自分自身の現実をより明確に構築できるようになります。

 また、他者の視点や感情を理解して尊重することで、自己の囚われから脱却し、より広い視野を持つことができます。

 真の導き手となるためには、耳を傾けようとしない人々に向かって声高に叫んだり、強引に教え込もうとしたりする必要はありません。

 そのような行為は、しばしば逆効果を生み出すものです。代わりに、最も効果的な方法は、自らの行動を通じて模範を示すことです。

 あなたの生き方そのものが、他者に気づきをもたらす最も力強いメッセージとなるのです。静かに、しかし確実に変化を体現することで、あなたは周りの人々の心に響く存在となれるでしょう。真の「目覚め」は、あなたの生き方を目にすることで自然と促されるのです。

思い出してください

 変化は強制(外部)ではなく、あなたの「気づき(内面)」から生まれます。そして、その後の行動が最も雄弁なメッセージとなるのです。

もしも外からの力によって卵が割れたら命が終わる。

もしも内側からの力によって割れたら命が生まれる。

大きなことはいつも内側から始まる。


流態は、ある種の一般的世界観を含意し、あらゆる言語形式の背後には、それを支配する世界観が存在する。

思考や言語における機械的な作用によって、思考や言語の分割が「存在するもの」の本質に内在する実際の断片的分割であるかのように人々は思い込まされている。

すべてのものは分裂のない分割不可能な全体的運動であり、「事物」はそうした全体的運動の相対的に不変な側面の抽象に過ぎない。

万物は変化しつつあるのみならず、一切は流動そのものである。

思考は本質において、生のあらゆる局面における記憶の能動的な反応である。我々は思考の中に、知的、情動的、感覚的、筋肉的および生理的な記憶の諸反応を含める。

知性と物質的過程とは、単一の起源を持つわけであり、それは究極的には未知な普遍的流動の全体性である。

自己も含めた世界観にともなう断片化は、思考内容の中だけではなく「思考している」人間の活動一般にも存在する。

思考内容と思考過程は分離独立して存在する二つの事柄ではなく、むしろ一つの全体的運動を二つのしかたで見る時に現れる二つの側面である。

事物は、ある構造やプロセスの中で形成され維持され、最終的にはその中で消滅する。事物の本質的原因や比は、そうした構造やプロセスの中にある内的な釣り合い関係の総体である。

適切な洞察は、人が自分自身の気まぐれや欲望に惑わされることなく、真理や事実を重視して真剣かつ誠実に活動するときにのみ、形成される。

断片的な思考様式は混沌として果てしない無意味な争いを果てしなく引き起こす。

そこでは対立し相反する目的を持つ運動によって、すべてのもののエネルギーが失われていくのである。

デヴィット・ボーム

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あいひん
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