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好きな音楽〜私立恵比寿中学(エビ中)「イエローライト」〜

昨年末に行われた私立恵比寿中学(エビ中)の大学芸会「バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド」。その中で発表されたたむらぱん(田村歩美)さんの手による新曲、「イエローライト」の歌詞でどうにもこうにも心にひっかかるところがあったので、今回はそこを考えてみたいと思います。

ひっかかるというのは悪い意味ではなくてどちらかというとその言葉を選んだ意図を知りたいので、勝手に推察というやつです。全然違うかもしれません!

英語が全くわからない小さい頃から洋楽ばかり聴いてきたからか、歌詞を聴くという習慣がなく、失恋ソングを結婚パーティのBGMにしてしまいそうになったりするくらい、歌もひとつの楽器的に聴いてしまう私は、意図的に歌詞カードを読まないと歌詞の意味や世界観が入ってこないのです。

なのに、歌詞カードもない新曲の歌詞にひっかかるという、自分でも驚きの状況。でもまあ、歌詞全部ではなくて一か所だけ。本当は歌詞全体の中でなんでこの部分がこうなのか、ということだと思うのですが、全部はわかっていないので一ヶ所だけ。

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それは

進める時が進める時さ

というところ。
特に2番目の「進める時」にひっかかってます。

こういう時は「進める時が進む時さ」というのが自然な気がするのです。

「さ」という語尾から、歌い手である「自分」が聞き手である「あなた(たち)」に話しかけていると考えられます。もしかすると、「わたし」に言い聞かせていることばかもしれません。

「進む時」の場合、あなたが前に進むことができる時にあなたは前に進むのだ、という意味になると思います。もう少し噛み砕いてみると、「あなたはずっと前に進みたいと思っているが、今は状況が良くなくて進むことができない。でも状況が変わって進むことができるようになったのだから進むんだ」という意味になるかと思います。

英語にすると、
You should go when you can go.
と言ったところでしょうか。shouldではなくmustでもいいかもしれないです。

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ところが歌詞は「進める時が進める時さ」なのです。

進むことができる時になっても進むかどうかは自分で決めていい、ということかと思うのです。進める機会が訪れた時に、それでも進むかどうか決めていいよ、もし自分が進みたくない、あるいは、進めない、と思っているのなら、無理に進まなくていいよ。という意味かなと思います。更には、あなたは進むことができる人だから進んでみたらいいかもしれないよ?という優しい応援も込められているような気がします。

「進む時」の方がしっくり来るとすればそれは、基本的には前に進まないといけない、という思い込みによるものだと感じました。成長しなければならない、大きくならなければならない、出来るようにならなければならないという社会の中で、進むことができる機会がきたならば行けるだけ進むべきだというのが当然、という考え方によるもの、と思います。

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でもそれはしんどい時にはしんどいですよね。

「立ち止まっていたっていいじゃないか、そういう時もあるよ。でも、いつまでも留まっているのではなく、しんどさが少し落ち着いたら、少しずつ前に進んでいこうね、このまま留まっていても変わらないから、動いたら何かが変わっていくから。」

こういう、しんどい時を包み込む優しさがそこにあって、そして、一緒に一歩を踏み出していこうという応援なのだと思います。エビ中が寄り添ってくれる存在であること、そのエビ中がこの曲を歌っていることにとても意味があると改めて思いました。

と、勝手な読み解きで勝手に納得したのでした。


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