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半袖のスクールシャツ

わたしはナイフを持って学校に向かっている。でもきのう、なぜか途中で腹や上腕を刺してしまった。電車の中でわたし自身も予想できないぐらい突然だった。すぐに降りて人の少ない方へ歩いた。誰もわたしのことは見ていなかった。わたしの血が染みたスクールシャツは前を歩く派手な女の人よりは地味でなんだか恥ずかしくなった。ナイフは実は、左ポケットにも入っていて、また、通学カバンにも入っていた。仕方がないから家へ戻って半袖のスクールシャツに着替えて薄めのカーディガンを羽織った。わたしは再び登校し始

    • 私をかわいそうと言ってきたあの人へ

      うるさい人にうるさいと言って何が悪いの 言葉を刃物にして何が悪いの 言葉を盾にしたらいいじゃない 言葉は何にでもなるって諭してきたのはそっちでしょう 鋭利な言葉はなぜあるの 自分はうまく使えるなんて思ってなんかないでしょうね 私は私を守ってる あなたの言葉をうまく吸収してる 傷つけたことも分かってないくせに

      • じゃーんカビの絵だよー

        • 羽のついたムシ

          自室に羽のついた虫が漂っている。 いつもの飛蚊症かと思って気にしないでおいたらまた飛んでる。 気持ち悪い。でも潰すのは怖くてキモくてできない。あぁーー何か腐っているんだろうか。

          カビ

          部屋の中でカビが面積を拡げているのを何回も見たことがある。初めてカビを見つけたとき吃驚して嫌悪感がドッと表れたのを今でもたまに思い出すしカビを見たらやっぱりうわっと思う。部屋で発生するカビは飲みかけの飲み物や食べかけの食べ物で、唾液が付いたものなら数時間で増えていくことを知っている。作り置きや明日飲もうなどの危険性は十分理解したのでむしろいい経験になってしまった。でも何度も何度もやってしまう。飲み切る食べきるを掲げて食事をしているけれど、特に飲みきれなかったものを処理するのが

          幼い頃の罪 

          学校にて 押し花が可愛くて、作りたくて 学校の花壇から花をむしった 給食を早く食べ終われなくて外で遊ぶのも好きじゃなくて 人目が少ない花壇に行って 今考えると押し花には向いていない花を むしってポケットに入れていた テイッシュで包んだりしてね ずっと置かれたままのビーズが詰まったケースを盗んだ 可愛かったから、 欲しかったから 怖くなって捨てちゃった 給食を隠して残した 戻す時に空の器を自分の器の上に重ねて 減らしはだめ残すのもだめ 休み時間まで食べようね そう言われた

          幼い頃の罪 

          ある人が亡くなった 流行り病か自殺かその二択しか伝わってこなかった 全く知らない人だけど芸能人とかじゃなくて友達の友達の友達ぐらいの人

          死んだら

          この墓地でおそらく一番立派なお墓で、墓花は新しく正しく供えられていてすごい人だなと思った 「なにしてんの」 同行人に呼ばれてまっすぐ歩き始めた 死んだら 幽霊になって金持ちのお墓に行こう

          起きたらごはん

          お腹が鳴ったとき目の前におにぎりがあった。 鮭と昆布らしい。 どっちから食べよう。 迷っていたら思いついた。そうだ、 二人になって同時に食べよう。 分裂して食べた美味しい美味しい。

          起きたらごはん