Jリーグがオワコンから復活する方法
Jリーグ発足から今年で30年となりました。
私はサッカー観戦が好きで応援しているチームもありますが、正直言って4年に一度のワールドカップ関連以外は、世間でサッカーが話題になることはとても少ないです。
Jにいる世界的なプレイヤーといえばイニエスタですが、年齢やケガには勝てず残念ながら昨日神戸からの退団を発表しました。
Jリーグの人気を支えていたという意味でもとても残念です。
片や、去年のJリーグのMVPは横浜FMの岩田選手でしたが、一般の人はもちろんおそらくコアなファン以外は誰も知らないと思います。
現在多くの試合はDAZNという有料コンテンツでしか見ることしかできず、私のような以前からのファン以外の新規獲得が難しい状況と言えます。
またJリーグ発足当時からの「地域重視」という理念は素晴らしいですが、各地域のサッカーファン人口は当然限られるので、もはやそれが拡大の足かせになっています。
つまり現在は各地域のコア層だけが地元でサッカーを応援し、浦和・川崎・静岡といったサッカー人気がある都市以外は、競技の存在自体に気づかれない状況も起こりつつあるというのが正しい認識だと思います。
このスポーツに今何か大きな変化がなければこのままジリ貧に陥り、観客層が年々高齢化していずれ先行きのない競技となる可能性もあるため、対抗策として2つの改革案を考えてみました。
① 秋春制へ移行する
今から3年後をめどに、現在春に開幕し冬に終わるシーズンを、秋に開幕して春に終わる形に変えようという動きがあり、賛成反対が渦巻いているようですが、私はやってみたらいいんじゃないかと思います。
この変更の目的は明確で下記のような世界標準への移行を目指しています。
・アジアや世界のサッカーとカレンダーを合わせる
・ヨーロッパのチームとの移籍がスムーズにできるようにする
世界で戦えないと世間の人気を獲得できないのは野球のWBCを見ても明らかで、世界のカレンダーに合わせ日程のハンデを減らすのはとても重要です。
また世界各地の優秀な選手との交流がなければ日本人のレベルが上がらないので、移籍しやすい環境づくりは非常に大切です。
もう一つあるとすれば、温暖化で真夏の気温が上がりすぎ運動どころか外出も危ない時期があるので、それを避けた秋スタートは合理的と言えます。
ちなみに現在、各地のファン・サポーターや識者から下記のような反対意見が出ています。
・日本は雪が多く、北海道・東北・北陸などのチームがコンディションや観客数などで不利になる
・4月開始という日本の多くのスポーツが行っている習慣と合わない
これは大きな問題で、実際雪が深い地域では冬の時期にトレーニングや試合をするのが難しく、妥協できないレベルかもしれません。
しかし実際は多くのクラブが寒冷地ではない場所にあり、冬の対策は必要な地域に個別に行うのがいいと思います。
② ビッグクラブ・メガクラブを育てる
Jリーグは開設当初からホームタウン制という地元重視政策が取られていて、日本全国平等なサッカーリーグの発展を目指してきましたが、それを一部見直すべきと感じます。
元はと言えばプロ野球の読売中心・企業中心の世界ではなく、地域を味方につけてサッカーを発展させたいという川淵初代チェアマンの発想が起点となっていますが、その理念にそろそろ限界が来ているのではないでしょうか。
世界の主要リーグはすべて、非常に強く人気があり資金力もある巨大クラブがいくつか存在し、その周りに中堅がいて、さらにそれらに選手を供給して生計を立てる中小クラブ、そして下部組織という構成となっています。
日本もそのような国際標準の形に変えていかなければ、今まで通り各地域内でこじんまりとやっていくだけで何も変わりません。
良い選手を獲得するにも、レベルの高いトレーニング環境を用意するにも、一般層に向けてアピールするにも多額のお金が必要です。
平等を守りすぎて全体が沈んでしまっては元も子もないので、東京、横浜、名古屋、大阪、川崎、神戸、札幌、さいたまといったサッカーファン拡大が期待できる大都市を中心に、外資も含めた誘致や組織的なプロジェクトを組んで集中的な発展を目指すことが必要だと思います。
私はJリーグ開始時からの1ファンとして、明らかに伸び悩んで世間の人気を獲得できていないJリーグが、ここで一つ大きな変化というギャンブルに打って出るのは結構面白いのではないかと思っています。
当然コアなファン層からは反発があり、平等をモットーとしてきた各地域、特に寒冷地や地方からの反発が予想されます。
でもJリーグが以前からのファン以外誰も見ていないという悲しい現実を今から変えなければ、明るい未来はないと思います。
私は、日本のサッカーリーグが発展し、世界の頂点を目指して選手やチームが活躍し、多くの人の日常の娯楽となり、それらを何十年も楽しめるようになってほしいので、現状維持ではない変化を期待しています。