平成のFemale Vocals
たまには自分の趣味オンリーの記事ということで、平成の女性ボーカルを特集してみたいと思います。
ただ、安室奈美恵や浜崎あゆみ、宇多田ヒカルといったメジャーどころはいくらでも聴くことができるので、もう少しマイナーな人や、当時はヒットしたが最近聴かない曲などを紹介したいです。
あと、いわゆる歌謡曲やポップスとは少し違う感じの曲が多めですが、できるだけ聴きやす曲を選んだつもりです。
それではご覧ください。
BONNIE PINK|A Perfect Sky 2006
この曲は十分メジャーじゃないかという印象を持つ人が多いと思いますが、BONNIE PINKって似たタイプがいそうなのに実は全然いないある種マイナーなミュージシャンだと思います。
ミュージシャンというのはたいてい過去の誰々の影響だとか、有名なプロデューサーの助けを得たとかある程度のルーツを持っていて、聴く側もそれ込みで応援する場合もありますが、彼女にはそれが見えない気がします。
この曲も突然現れてヒットしましたがその後フォロワーも見当たらず、だからかもしれませんが今聴いても他にはない新鮮さを感じます。
hitomi|CANDY GIRL 1995
小室ファミリーとして登場した彼女ですが、1995年という暗い年にコギャル的なファッションで明るくデビューした感じがとても印象的です。
またこのMVの映像デザインは今でも好きです。
当時の世の中的にはカラオケとの親和性が高い曲が求められていたこともあり、この曲はそこまでのヒットには至りませんでしたが、曲自体は洋楽テイストをそのまま持ってきた、小室サウンドの中でも相当な上位に入るレベルだと思います。
倉木麻衣|Love, Day After Tomorrow 2000
これは彼女のデビュー15周年で制作された2014年の新しいMVです。
宇多田ヒカルと同時期のデビューのため当時はパクリとか散々な言われようでしたが、女性ボーカルとしての実力は非常に優れていました。
たぶん聴く側が当時彼女の曲を理解できなかったので、雰囲気だけで判断されてしまったんだと思いますが、今ならそういった先入観なしに良さを感じることができます。
MISIA|忘れない日々 2000
MISIAは今では王道の大メジャー歌手ですが、デビューから数年はかなり強いR&Bテイストで売っていて今とは雰囲気が少し違っていました。
この曲は4枚目のアルバムに入っていますが、この頃まではリミックスアルバムでゴリゴリのダンストラックを国内外のリミキサーに依頼していたり、MVも明らかにブラック系の雰囲気を出していました。
90~00年代のMISIAを思い出して聴いてみるのも悪くないと思います。
Crystal Kay|Candy 2003
Crystal Kayは一時期メジャーな位置まで上り詰めた歌手ですが、MISIAと同様デビューから数年はかなりR&B系で、さらに彼女はポップな雰囲気もあり、当時J-waveでよくかかっていたのを覚えています。
この曲は聴けばわかりますが一部が日本語なだけの完全な洋楽で、彼女は海外からの支持も高く、言語を超えた多彩な表現力を感じるとても良いアーティストです。
Sala from VOCALAND|Splendid Love 1996
この曲は知る人ぞ知る角松敏生という名プレーヤーかつ名プロデューサーが新人女性ボーカルを集めてVOCALANDとして出した作品です。
当時ビールのCMで流れていたので覚えている方もいるかもしれません。
角松敏生というのは非常に優れたアーティストで、ロック・フュージョン・ファンク・ポップスを20年以上作り続けたヒットメーカーです。
本人名義でのシングルヒットはありませんが、自身の曲を杏里・中山美穂・V6らが歌いヒットし、アルバムは何度も1位を獲得しCMでもたびたび起用された素晴らしい才能の持ち主です。
もし興味があれば聴いてみてください。
MONDO GROSSO|Everything Needs Love feat.BoA 2002
これは女性ボーカルのBoAがMONDO GROSSOに参加した曲です。
普段のBoAの曲とは違うクラブミュージックの傑作で、この曲が収録されたNext Waveというアルバムはこのジャンルとしては異例の15万枚のセールスを記録しました。
いまだに大好きでいつ聴いても古くならない名曲です。
さらにMVが当時の雰囲気を色濃く映していて、この頃MTVなどをよく見ていた自分には懐かしくてたまらないです。
今はもうこういうのってないですよね…
古内東子 x KREVA|スロウビート 2009
古内東子は大人の切ない恋愛を描いた曲で有名ですが、この曲ではKREVAと組んで普段と違うカッコいい一面を表現しています。
彼女は「誰より好きなのに」のような泣ける曲で知られていますが、そういった印象に引っ張られずに他の曲を聴けば、彼女の幅広い音楽性に気づけると思います。
平成ソング的な切り口で彼女を思い出すだけでなく、City Popの文脈で再発見されてもいいのではと感じる、今聴いても十分によい音楽です。
m-flo|Come Again 2001
というわけで最後は超メジャーな曲で締めたいと思います。
LISAのボーカルとVERBALのラップ、そしてTAKUの音楽トラックの奇跡的な組み合わせで、20年以上経っても色褪せるどころかかえってこの曲の特異性を再認識させる結果となっています。
MVに映っているガラケーが時代を感じさせますが、それ以外は昨日発売と言われてもおかしくないくらいの新しさで、これだけ多くの音楽がある今でも誰も真似できていません。
m-floの「日本語でこういう音楽もアリなんだ」と気づかせてくれた功績は計り知れないと思います。
以上で今回の曲紹介は終わりです。
一曲でもよいので、聴けてよかったと思える曲、懐かしく思い出した曲、新たに発見した曲などがあればうれしいです。
[この記事と同系統のおすすめ記事をご紹介] ぜひご覧ください!