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リリースとソノシート

先日3LAにて先行して、
#1“Revolting”(http://longlegslongarms.jp/music/products/detail.php?product_id=2490)の販売が始まりました。

今回のリリースはソノシート(Flexi Disk)+CDって言う形態でリリースしました。
この活動を始めた時からリリースはアナログで出すと決めていました。

今は配信だけでリリースするっていうのは定番で、フィジカルでのリリースは採算が合わないし、売上が昔ほど見込めないっていうのが大手や全体の流れだと思います。

実際今回もCDだけならまだしも、Flexi Disc(ソノシート)をプレスするのは原価が高く商売的にはあまり得策ではないんだなって改めて実感もしています。

でも前回の記事でも触れたように、自分のやりたいをやってみる、試しにやってみる、って言う主義で活動をするっていうのがテーマだからFlexi Disc(レコード)をだしました。

あとラッパーでは無いですが自分は普段レコードで聴く事が多いからレコードでだすのがリアルだと思っています。

何よりレコードで聴くっていう行為そのものが格好良い事だと子供の時から現在まで思っている。
(厨二病全開)

CDに比べて音に暖かみがあって音が良いとかそういう事ではなく、子供の時は皆がCDで聴いてる逆張りでレコードで聴く俺、最高に格好良いぜ(笑)みたいな気持ちがあった。

でもだんだん裏返すの面倒くさいな。とか
レコードの準備面倒くせえなとか思うようになりつつ、逆に配信やYouTubeどんどん新しい物がでて効率化が進んで、アクセスしやすく、わかりやすく便利に誰でも手軽に身近な方が便利だとも思っている。
実際自分も移動中かなり利用する。

先日友達にレコードをプレゼントしたら実は家族や仕事等忙しくてまだ聴けてないと言っていて、昔だったら信じられないって切り捨てであろう事だったが、今だとその気持ちは痛いほどわかると共感した。
何かしながら聴ける配信も最高だし、
改めて時間を作って、わざわざレコードに針を落とす行為っていうの最も贅沢な時間なんだと話し合った。

レコードを聴く時間、レコードは今となっては現代人にとって少し高いし、ブルジョワな物かもしれないんだけど、決して手の届かないものではないと思いたい。 
会員制のバーやレストランほどの物ではなく、
たまに食べるメロンとか蟹とか、入りづらい洋食屋だって思ってる。

誰でも入れるスーパーやデパ地下の無料の試食も最高だし、手軽なファーストフードも最高だ。
でも、いやだからこそやっぱりレコードで作りたい!つまり住宅街にある入りづらいこだわり強い洋食屋にしたい。
音楽だけじゃなく出し方もこだわりたい。
どんどんこだわっていきたいと思ってる。
支離滅裂な喩えで伝わらないかもしれないがとりあえず書き記す。

とは言いつつレコードっていってもソノシートじゃねぇか!っていうツッコミも入る。
ソノシートだったら洋食屋っていうかB級C級ご当地グルメじゃないかとも改めて思う。

話は脱線したご今回ソノシートにしたのは理由がある。
当初7インチで連続リリースのつもりで動いていたがやはりレコードの世界的な需要で大幅に納期が遅れて半年ほどかかると言われた。
(来年もしかしたら出すかもしれない台湾の会社は3ヶ月半と表記してる。)

このリリースするまでの期間が今の自分にとっては待つ事が出来ないわけではないが、バンドでもなんでも”鉄は熱いうちに打て”ではないが、タイミングを置いた事によってそこに何もなかったかのようになった仕事やプロジェクト、イベント、曲が無数にある。自分にもあるし、これを読んでくれてるあなたにもあると思う。

極端だが6ヶ月待ってだして、その時にはバンドは無くなってる場合もあると思った。表向きにまだ活動してないバンドだと尚よくある話だ。
だからまず活動の為に何度か車輪を回す必要があると思って行動に移した。

ソノシートは納期が1ヶ月から2ヶ月だと知りこれにしようと思った。
子供の頃、80年代のパンクバンドがソノシート○○枚配布とかって記事を目にしてソノシートってなんだって思っていて後に中古のソノシートを買ってこれがそれなんだと思い感動した。

一般的にはレコードに比べて音質は悪いとも言われてる。
エンジニアにも未だに嫌な顔をされているし、レコードにしろとも言われる。

長年音楽を聴いてバンドとか音楽やってるとやっぱり共通の良い音の認識もあるのもわかるし、そうする方向に流れるのも納得出来る。

でも自分はNumber Girlの声の遠いインディーズ版もシャカシャカして音が小さいブラックメタルも、声遠いし、シャカシャカしてるけど音が悪いなって思った事は一度も無い。

逆張りでヤバいやつに思われそうだが、もう一般的にとか大多数はとかって言葉はもう全て話半分で聞いたり、聞かないで、自分の判断でやろうと思ってるし良い悪いは自分で試行錯誤のうえの判断で決定する。

自分はソノシートの音のイメージは80年代のジャパニーズハードコアの音像で埃かぶった音のイメージだ、熱量伝わるし、これが悪い音だとも思わない。
確かに軽いし、低音薄いし、ガサガサしてるし、何回も繰り返し聴けない、ローファイだ。
でも自分が今好きな汚いギターサウンドはこれを良い意味で増幅してくれるとも思ったし、それこそが今の生身の自分達の表現だし、より濃く初期衝動が詰まったものになると思った。
実際先週とどいて聴いて改めて間違いなくこれだと思った。

勿論配信音源やCDに比べて音圧やクリアさには欠けると思うが、ソノシートのサウンドの方が嘘偽りない自分で、いびつで分からないまま突っ込む今の自分だし、間違いなくこの瞬間の最高記録で衝動だ。

アプリで顔修正もされてない写真だし、
あえて”写ルンです”で撮られたオシャレな写真でもない。
リサイクルショップでワゴンセールの投げ売りされて誰も見向きもしないフィルムカメラで撮った生身の写真だ。

生きているその時代時代に合わせて価値観をある程度合わせて生きていくのは必要で価値観をアップデートは自然な流れのように思う。でも、ものづくりにおいては時代に迎合する必要ないはずだ。曲に限らずサウンド処理もそうだ。
自分を鳴らす、自分を表現しようと思うとやっぱりアナログで今の時点ではソノシートでの表現がより自分達だと思っている。

とは言いつつ最初からFlexi Discだけだとハードルが高すぎるかなと思ったのと、収録分数の限界があり1曲だけになるので買ってくれた人への特典だと思いCDもつけました。
MVになっている”Throw”とインストの”Explosion”と次回収録予定のNeurosis(Demo ver)が入っています。

マスタリングはKemishima君(sans visage)で、バンドやってる人だからこそバンドの衝動が入ったマスタリングをしてくれたと思ってます。

さんざん色々言ったけど配信もするが、配信オンリーだけにはしないし、全人類に向けるような表現アプローチではなく自分はこうするっていう表現、アプローチをしていきます。
理解されないかもしれない個人的な面倒くさい価値観ですがごれを注ぎ込んでやっていきます。

次はライナーノーツについて書いていくので宜しくお願いします。


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