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リレーエッセイ「ヒーロー」(連想#17)

高校時代からの友人はじめくんと、交互に続けているリレーエッセイ。
前の執筆者のエッセイの内容から連想したワードをテーマに、エッセイを書いてまた次にバトンを渡す。。
前回のはじめくんのテーマは「八王子弁」という極めてニッチな話題で驚いた。

自分も3歳から八王子の片田舎で育ち、20代で結婚するまで住んでいたので、思わず得意分野が来たつもりになってニヤついた。
。。が、読んでみて、紹介されている八王子弁なるものが結構わからずでこれまた驚愕してしまった。

もちろん、同じ市内なので「八王子に行く」は、国鉄(JR)八王子駅や京王八王子駅を中心とする市街地に行くという意味で使ってはいたが、それ以外は僕も初めて聞く雑学だった。
はじめくんのように親の代から住んでいるのと違い、自分の親は九州と北陸の出身で、八王子のハズレの新興団地に移り住んできたわけだから、まぁ、それも当然かもしれない。
しかも小学校・中学校と、ほぼその団地に住んでいる生徒たちだけで、どの家も似たり寄ったりの他所からの八王子流入家庭だったので、八王子弁を聞く環境がなかったのだ。
というわけで、図らずとも僕も多くの読者と同じように、知らない世界を覗き見るような感じで文章を楽しめたので、それはそれで全然OK。
改めて八王子で育ったことが自慢になるようで嬉しくもあった。

そんなエッセイの中で気になったワードは「八王子会」。
ヒロミを中心に八王子出身の芸能人たちが集まって、楽しく飲んだり八王子を盛り上げようとしている、、くらいに知っていたけれど、改めて調べてみると結構意外なメンバーがいることがわかって興味深かった。
ROLAND、フワちゃん、高橋みなみ、そして「ファンキーモンキーベイビーズ」の加藤さん。。

「ファンキーモンキーベイビーズ」(ファンモン)には少し思い出があって、今の会社に中途で入った年(10年以上前)に、忘年会の出し物として、職場の仲間とファンモンの「ヒーロー」をステージ上で熱唱したことがある。

働くパパたちにはグッとくる応援歌的な歌詞に加え、印象に残るメロディーラインで、MVにはアナウンサーの羽鳥慎一さんが主演。とても歌詞にマッチしたハートウォーミングな作品なので、観たことがない方には是非観てもらいたい一本だ。

元々は知らない曲だったけれど、このイベント以来すっかり気に入ってしまった僕は、その後カラオケに行くたびにこの曲を歌うようになった。

歌詞を一部抜粋すると、、

「最寄駅の改札抜ければ いつもよりちょっと勇敢なお父さん」
「家族にとってのヒーローになるため 転んでも立ち上がるんだぜ」
「満員電車のバンザイは ギブアップじゃない冤罪対策」
「ネオン街の誘惑 すり抜けて週末」
「だっていつも家族のため 人知れずに一人で戦っている」

という具合で、”毎日通勤して頑張って働く冴えないサラリーマンの父さんも、家族にとっては大切なヒーローなんだぜ。照れ臭くって言えないけど家族もちゃんとわかっているよ、天晴れ!頑張ろう!”、、的なメッセージソングになっている。

僕自身も普段は冴えない(苦笑)普通のサラリーマンで、毎日電車通勤しているし、帰りもネオン街の誘惑に負けずに(笑)妻や娘といった家族のために働いているので、とっても共感する部分が多い。
パパ友たちとのカラオケで歌っても好評だし、家族とカラオケに行って歌うときには、家族から「パパ、我慢して頑張ってくれているんだね、ありがとう」と、少し笑いを堪えながら肩を叩かれたりもする(笑)

というわけで、すっかり頭が「ヒーロー」のことに行ってしまったので、今回のテーマはこのまま「ヒーロー」という言葉について、いろいろと気の赴くままに書いていこうかなと思う。
はてさてどんな展開になるのだろうか。
自分でもわからない。


さて、ヒーローと言ったら、普通は「英雄」や「勇者」といった、みんなを助けてくれる正しくて強い存在をイメージするだろう。

一方で先程のファンモンの曲のように「人知れない誰かのためのヒーロー」というのもある。

そういえば、同じタイトルで安室奈美恵の「Hero」も、サビは
”君だけのためのHero”
だし、青春ラグビードラマ「スクール・ウォーズ」の主題歌で有名だった麻倉未稀の「ヒーロー」も
”You need a hero 胸に眠るヒーロー揺り起こせ”
という、自分の中のヒーロー的な部分を呼び起こす歌詞であって、誰もが知る英雄的なヒーローのことではなさそうだ。

テーマに選んだはいいが、肝心の言葉の意味合いが定まらないと、僕としても書き進めづらいので、まずはこの辺りを考察してみよう。

ヒーローと聞いて、誰もが文句なく認めるイメージといったら、世界的には「スーパーマン」「スパイダーマン」、日本で言えば「ウルトラマン」「仮面ライダー」などがあると思う。
共通項として

  • 多くの人の味方で平和を守る

  • 正義の心を持って悪を倒す

  • 特殊能力があり強い

  • 存在をみんなに知られていて感謝されている

  • 変身(変装)していて正体がわからない

などがありそうだ。

もちろん、変身していない者もいる。
古くはギリシア神話の「ペルセウス」は、蛇の髪の毛を持ち、目を合わせると石になってしまうという怪女メドゥーサを退治した英雄だ。
変身どころか、残された古代の数々の石像を見ても服を着ていない素っ裸や半裸のものが多い。

前提としてヒーローは男性だけではない。
女性のヒーローをヒロインと呼ぶ言葉もあるが、英雄的な存在は性別関係なくヒーローだ。
わかりやすい女性ヒーローではエッチな変身をする「キューティーハニー」もあるが、僕の子供の頃は魔女っ子シリーズというのもあって「魔法使いサリー」や「魔女っ子メグちゃん」など、魔法ものが多そうだ。

ヒーローは人とも限らない。
古くは「鉄腕アトム」、「鉄人28号」から始まるロボットヒーローたち。
何せ僕は団塊Jr世代なので、古くてあまり共感いただけなさそうだけれど、「マジンガーZ」「勇者ライディーン」など、ロボットもの黄金期のなか少年時代を過ごしてきたので、この手の話になると胸躍る。
「六神合体ゴッドマーズ」とかの合体ロボも、年々合体数が増えていって、10機以上の車や飛行機が変形して超大型ロボに変身。。なんてのをブラウン管の前で弟と毎週楽しみに観ていたのを思い出した。

強いばかりではなく、弱いヒーロー、冴えないヒーローもいるだろう。
ゆでたまご先生の「キン肉マン」は、最初ドジでダメなヒーローという設定だったし、テレビ東京系で以前やっていたドラマ「勇者ヨシヒコ」(主演:山田孝之)は、あえてチープなドラクエのパロディ的な作りのコメディで、仏(佐藤二朗)のアドリブ的なセリフがとても面白かったが、ヒーロー的な強さは感じなかった。
敬愛する藤子・F・不二雄先生のマンガ「中年スーパーマン左江内氏」なんかは、力こそ強くなるが、普段はうだつの上がらない中年サラリーマンがヒーローコスチュームに変身して近所の些細な事件を解決していく話で、派手さは全くない。けれどむしろ正義の味方と家庭問題の間で板挟みになる中年の哀愁とか、そちらのテーマの方が面白い作品だ。
と、念の為ネットで調べてみたら、なんと2017年に堤真一主演で実写ドラマ化されていることを発見。。知らなかった、、これはいつか観ないと。

個人でなく、チーム、組織というパターンも多い。
「科学忍者隊ガッチャマン」は、かなり最初期記憶に近い頃から観ていてよく再放送もされていた。
「サイボーグ009」は、それぞれに特殊能力のある9人のサイボーグたちのキャラが思い切り立っていて面白かった。009はカッコいいし、003は美少女なんだけれど、001が赤ん坊だったり、006は小太りの中国人とか。。忘れられない。加速装置カッコよかったなぁ。
「鬼滅の刃」は鬼を殲滅することを目的とした鬼殺隊に所属する少年・少女たちの話だし、「呪術廻戦」は呪霊と戦う公立の呪術高等専門学校の生徒・教員ら呪術師たちを中心とした話だ。

悪いヒーローというのもありそうだ。
いわゆるダークヒーローという、物語の悪役側の視点で描かれるもので、社会一般の正義とは反するが、それなりの事情や信念があり、観客はそれに共感しながら物語を観(読み)進める。
代表的な例としては、「バットマン」の悪役ジョーカーを主人公にした映画「ジョーカー」や、ディズニー映画眠れる森の美女で呪いをかける魔女を主役にした「マレフィセント」などがある。

これらであればまだダークヒーローとわかりやすいが、「デスノート」の主人公、夜神 月(らいと)はどうだろう。
「犯罪者は死んで良い。むしろそれが抑止力となり良い社会になる」という信念で、名前を書くと確実にその者が死ぬという死神のノートに、犯罪者の名前を書いて殺していく物語だ。
しかし、その思想がエスカレートして、真実を暴こうとする善良なFBI捜査官カップルや、関係者、さらには仲間まで殺していくというとても共感できない展開だ。
それなのに主人公に嫌悪感を持たせつつも、興奮と共に読み(観)進めさせる話のうまさ。原作の大場つぐみ先生の力量はさすがとしか言いようがない。

一般的な正義でなくても、“視点を変えれば“ということでヒーローを掘り下げると、ますますなんでもアリになってしまう。
泥棒を主人公にした「ルパン三世」や「キャッツアイ」、殺し屋を主人公にした「ゴルゴ13」や「シティーハンター」も、普通に考えれば社会的には罰せられるべき存在なのに、彼らの視点を通して描かれることで読者/視聴者は当たり前のように応援してしまい、まるでインターポールや警察が悪者のようになってしまう。
大人気の「ワンピース」だって、ルフィをキャプテンとする麦わらの一味は、海軍に追われる海賊だ。本人たちも人助けのために冒険しているのではない。心優しい善良な市民が虐げられているのを知って、見過ごせないタチなのだ。

本当に、どこからどこまでがヒーローものなんだろう。。

国家や民族間の争いとなったら、もうどちらが善でどちらが悪とか分類不能だ。
例えば古くは日本神話の英雄「ヤマトタケル」が九州の熊襲(クマソ)や山陰の出雲、東国の蝦夷(エミシ)を討伐、平定して今の日本につながる大和政権を強固なものにした。
これだって不謹慎かもしれないが、大和政権側から見て正義なだけで、相手側から見たら平和な日常を突如制圧してきた憎い敵だ。
「スターウォーズ」でいうと、次々と惑星を支配する帝国軍のようなものとも言えるかもしれない。

戦争ものアニメでいうと「機動戦士ガンダム」が走りだろう。
地球連邦軍側の視点で描かれているから、そちらが正義のように感じるけれど、もちろん敵対するジオン公国にも彼らなりの主義主張があり、理解できる部分もある。
いわゆるファーストガンダムより少し前の時代からジオン側の裏事情をシャアを中心に描いた「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」を観ると、当たり前だが彼らも同じ人間で、人間臭い葛藤や交流、恋愛など変わらない感性を持っていることがよくわかる。

と言うわけで、色々なヒーローのパターンを見てきて考察すると、定義するのは非常に難しいのだけれど、最大公約数的には
「自分ではとてもできないようなことを、勇気や信念を持って代弁/体現してくれる(視聴者/読者にとって)憧れの対象となる存在」
というようなことが言えそうだ。

そうであるなら、ヒーロー的な物語が古代から人々を魅了して止まないのは、普通では困難な状況を「勇気」や「信念」を持って一歩先に踏み込む姿が、見ている者の感動や共感を呼び、自分たちにとっても日常の困難に立ち向かう応援となり、パワーを与えてくれるからではないだろうか?

まぁ、このようにヒーローの定義を広げすぎると、スポーツものやら立身出世ものといった大体のコンテンツがヒーローものになってしまう(笑)

さて、この時点で思わず結構な文章量になってしまっているようなので、今回の記事の後半は「僕が好きなヒーローもの」をいくつかピックアップして思い出やら考察を述べていきたいと思う。

ここでは、広げすぎた風呂敷をまた自分から畳んで話さなければ、取り止めもなくなってしまうので対象に縛りを入れるとしよう。
「世間一般大多数の幸福・平和を守る」
「コスチュームを着ている またはヒーロー的な姿をしている」
という本来のわかりやすい意味でのヒーローに限定して話そうかと思う。
主人公が世間に認知されている・されていないは問わない。

ジャンルは、「特撮もの」「アニメ・マンガ」「少女もの」「映画・ドラマ」に分けて話していく。
ちなみにくどいようだけど、僕は古い人間なので、若い人たちに共感してもらえるような作品は少ないと思う。その点はご了承いただきたい。

「特撮もの」
  
ヒーローと言ったら、やはり最初に思い浮かぶのが、「ウルトラマンシリーズ」を始めとする実写のテレビシリーズだろう。これらを特撮ものとして話していきたい。
「ウルトラマンシリーズ」は、「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「ウルトラマンタロウ」と言った赤とシルバーからなる姿のヒーローで、M78星雲という遠い銀河の光の国(ウルトラの星)からわざわざやってきて、地球を怪獣から救ってくれている物語。(なんでそこまでしてくれるのだろう?)
僕は小さな頃、ウルトラ怪獣もたくさん載っているウルトラ大百科とかいう本を持っていて、ウルトラマンシリーズにとても熱中していた。
特に好きだったのは「ウルトラセブン」で、他とは違う設定が色々あって面白かった。カラータイマーがないので変身時間(というかウルトラが本当の姿)の3分の制限がないし、大きさも巨大な姿から人間サイズ、ミクロの世界まで自由自在だった。さらにカプセル怪獣と言って、味方の怪獣を出現できるカプセルを持っていた。
怪獣や星人も他と比べて独特な不気味さがあって、観ていてなんとも緊迫感があって好きだったなぁ。

「スーパー戦隊シリーズ」も熱中した。
「秘密戦隊ゴレンジャー」を始祖として、基本的には赤、青、緑、ピンク、黄色といったそれぞれのテーマカラーの戦隊が活躍する、今でも大人気のシリーズだ。
「電子戦隊デンジマン」あたりが一番好きだったかな。

「仮面ライダーシリーズ」も、当時の男の子なら誰もが変身ごっこをしていた。今もか。
僕的には3代目の「仮面ライダーV3」が好きだった。
「仮面ライダー1号」「仮面ライダー2号」を見分けるのは難しかった。何せグローブやブーツの色くらいしか違いが無い。ライダー4号である「ライダーマン」はマスクの下の人の口元が露出しているのであまり好きじゃなかったなぁ。なんかヒーローって別次元の存在のように観てたので、急に現実感を突きつけられるからかもしれない。
見た目が好きじゃないと言えば「仮面ライダーアマゾン」も、今までの路線と打って変わって、半魚人ぽいスタイルで幼心には複雑だったっけ。

「宇宙刑事シリーズ」というのもあった。「ギャバン」「シャリバン」「シャイダー」だ。
今までのヒーローものに比べハイテクというか、変身後のスーツがキラキラ光沢があり、数え切れないほどの装備・機能が備わっていて、毎回「え?こんなことも?」という驚きがあったような気がする。
それにマシンというか空母というか空飛ぶ基地があって、それもかっこいいし、変形して巨大ロボになる。めちゃ興奮して観ていた。
人気マンガ/アニメ「ワンピース」にも、変形ロボット的な機械・キャラが出てくる度にルフィやウソップ、チョッパーたちが少年のようにキラリンと目を輝かせるシーンが多々ある。
そう、変形ロボは男たちの永遠の夢なのだ。

「アニメ・マンガ」

アニメで言えば、日本中の誰もから愛されるヒーローキャラクターとして「アンパンマン」は外せないだろう。
僕が幼い頃はまだ紙芝居作品で、お腹が減っている人に自分の顔をちぎって食べさせてあげる。。という、半分欠けた顔のまま空を飛ぶ正義の味方がシュールすぎて怖くもあった。そのうちテレビアニメ化して、ご存じのように幼児の間で大人気だ。
僕も今や高2の娘がいるが、2〜3歳のうちは大熱狂していた。電動おもちゃやぬいぐるみなど、アンパンマングッズもいっぱい持っていたし、できたばかりの横浜のアンパンマンミュージアムも混雑の中何回か訪れたことがある。娘の初映画もアンパンマンだ。今でもアンパンマン大図鑑 公式キャラクター 2000という本を持っている。すごいキャラクターの数だ。

最近では「僕のヒーローアカデミア」が人気があるのではないか?
大部分の人が生まれながらに特殊能力を持って生まれてくる世界線。まったく特殊な才能を持たずに生まれてきたいじめられっ子の緑谷出久が、超名門のヒーロー養成高校に入学して次第に強くなっていく物語だ。
実はマンガを電子書籍で5巻までしか読んだことがないので、語る資格が無いと怒られそうだが、迫力ある構図や応援したくなるストーリー展開でハマってしまった。いつか続きを読みたい。

その他マンガ作品で変身ヒーローものは意外と少ないように思うが、その中でも特に好きだったのは、少年ジャンプで連載していた桂正和先生の「ウイングマン」だ。
変身ヒーローに憧れる中学生の広野健太が、異次元から降ってきた来た少女アオイと出会う。描いたものを現実にするドリムノートに自ら考案したウイングマンを描いて変身できるようになったことで、異次元の敵から社会を守るヒーローとなって活躍する話だ。
この作品の良さは、なんといっても作者の抜群の画力で、登場する女の子たちがとても可愛い。
少しお姉さんキャラのアオイや、健太と心を通わす小川美紅、トップアイドル美森くるみなど、恋愛要素やサービスショットもありで、年頃前の僕はずいぶんと惹き込まれた。

藤子不二雄先生の「パーマン」も好きだった。
取り柄のない普通の小学生が、ある日マスクとマントを託され、社会の秩序を守るスーパーマンならぬパーマンとなって活躍する話だ。
ヒーローとして活躍中に、日常生活はどうするかというと、コピーロボットなる自分の分身がいて、おでこを合わせるだけで離れていた間の記憶が伝達されるので超便利だ。
僕も忙しい時は「あぁコピーロボットが欲しいっ」と思ってしまう。

海外作品に目を向けるとピクサー作品の「Mr.インクレディブル」も好きだ。
華やかだったヒーロー全盛期は終わり、落ちぶれたヒーローたちの地味な生活。
ヒーロー夫婦の子供たちもそれぞれ特殊能力を持っているものの、人前で使うことは禁止されていてくすぶった日々。
そんな一家に危機が訪れ、街を襲う敵と対峙する。デコボコ家族の初めてのチームプレイが観ていて爽快だった。

「少女もの」

さて、女の子向けのヒーローのことも書かせてもらおう。
おっさんがこんなことを書くとオタクかと引かれてしまうかもしれないけれど、何度かお話ししたように僕には娘がいるため、小学生の頃までは一緒に少女ものもたくさん観てきた。
ただ、僕の場合、娘と共通の話題として盛り上がるためにかなり真剣に観ていたので、ほとんどのキャラの普段の名前と変身後の名前を言えるほどだった。その点は引かれてしまっても仕方がないかも。。

まずは定番「美少女戦士セーラームーン」。
最近まで30周年プロジェクトをやっていたので街中でも武内直子先生の美しい主要5人のイラストを目にすることが多かった。
歴史がある作品なので、当然娘とは再放送やレンタルDVDで観ていた。
月野うさぎが変身したセーラームーンをはじめ、水野亜美のセーラーマーキュリー、火野レイのセーラーマーズ、愛野美奈子のセーラービーナス、木野まことのセーラージュピター。それぞれ個性あふれるキャラたちの活躍が楽しかった。僕の推しは控えめな天才の水野亜美ちゃん。
、、やはり今読んでいる方の白い目が想像できたのでこれ以上踏み込むのはやめておこう。

そして何と言っても娘とハマったのが、今でも人気が続く「プリキュアシリーズ」。
観始めた作品は「フレッシュ!プリキュア」からで、キュアピーチ、キュアパイン、キュアベリーの3人が、全パラレルワールドの洗脳・管理を企むラビリンスの手先たちと戦うストーリー。
それ以前のプリキュアシリーズは初代「ふたりはプリキュア」からDVD等で観て、以降はリアルタイムで9作品目の「スマイルプリキュア!」まで観ていたが、やはり最初に見た「フレッシュプリキュア」が一番好きだ。
3人ともダンスユニットを組んで目標に向かって努力している姿が応援できるし、敵のキャラも個性があり、まさか敵だった女の子が徐々に改心して新たな仲間になるなんて。。かなり忘れられない作品だ。
「Yes!プリキュア5」も素晴らしい作品だと思う。夢原のぞみを中心に5人の少女がプリキュアに変身する。それぞれキャラが全然違っていて面白かった。それに妖精の国から来た生き物「ココ」と「ナッツ」がイケメン男子に変身して絡んでくるのもストーリーに幅が出て面白かった。
ちなみに「ハートキャッチプリキュア」には男の子の格好で過ごすキャラが登場してきて「時代は変わったなぁ」と思ったけど、近年はどうやら本当に男の子のプリキュアがいたらしい。
そして次に始まる新シリーズではなんと犬が主人公だとか。。タイトルは知らないけど。
んーSDGs、ダイバーシティ!

「映画・ドラマ」

映画でヒーローものと言ったら、アメリカのDC作品である「スーパーマン」「バットマン」やマーベル作品「スパイダーマン」「アベンジャーズ」「X-MEN」などを思い出す人も多いと思う。

僕はその中でも特に「アベンジャーズ」と「X-MEN」が好きだ。
「アベンジャーズ」は主要キャラそれぞれが個別の映画の主役なので、見ているだけでスーパーヒーロー大集合といった贅沢感が味わえる。横並びに余裕で敵に向かっていくシーンとかシビれる。
どのキャラが好きと言われたら頭脳明晰でどのストーリーでも物語の中心にいる「アイアンマン」と答えるけど、本当は特に贔屓なく勢揃いしている絵面が好きだ。
「X-MEN」はミュータントたちの特殊能力が面白すぎる。やはりこのシリーズは、スカッとして時々観たくなる。色々な作品があるようだけれど、順番や時系列はよくわからないしあまり気にしていない。
ウルヴァリン、プロフェッサーX、マグニートー、ストーム、サイクロプスあたりを押さえておけば良いのではないだろうか?

話は変わって日本のヒーロー映画について。
「女子ーズ」という作品をオンデマンドで観たことがある。
前知識なく観始めたが、今をときめく有名女優たちが5人のヒーロー「女子ーズ」を真面目に演じていて、レア感が凄かった。
レッド役が 桐谷美玲、ブルー役が 藤井美菜、イエロー役が高畑充希、グリーン役が有村架純、ネイビー役が 山本美月というみんな主役級の面々だ。
ストーリーとしては、苗字に色が入っているからという理由だけで適当に選ばれた女子たちが、世界征服を企む怪人たちから社会を守るという内容。
普段の仕事や趣味、恋愛といったプライベートなこととの両立が難しく、とにかく全員揃わない。突然選ばれただけなので全くやる気もない。
そんな中で愚痴をこぼしながらも女子トークで仲良くなったり、口喧嘩したりと女子あるある満載の内容で面白かった。

ドタバタヒューマンコメディチックなヒーローといえば、韓国ドラマの「悪霊狩猟団: カウンターズ」も超面白かった。
韓国ドラマ好きな僕も、それまではシリアスな作品を見ることが多かったのだけれど、オンライン英会話で知り合った韓国人に「面白いよ」と紹介されてこの作品を観ることに。
生死を彷徨う体験をした者たちが、天界からこの世にはびこる悪霊を退散するよう託されて、共同生活をしながら日々の悪霊退治に邁進する話だ。
なんと言っても4人のメインキャラがデコボコすぎて笑える。
主役の高校生ソ・ムンは情が厚く、何事にも熱くなる爽やかな少年。
少し年上の美女、ハナは悲しい過去を背負っており、常に塩対応。
元刑事モタクは、無愛想だが面倒見が良く、人情味あふれる中年男性。
一見普通のおばさんのチュさんは、責任感が強く治癒能力がある。
この4人のやりとりが常に面白くてハートウォーミングで観るのをやめられなくなってしまう。悪霊退治の時はお揃いのジャージを着るという設定も面白い。是非おすすめしたい一本だ。

さて、いかがだったろうか?
今回もとても長い文章になってしまったが、この辺で僕のお気に入りヒーロー作品の紹介も終えようと思う。

本当はもっと語りたい作品もいっぱいあったが、自分で設定した縛りがあって紹介できなかった。例えば「超時空要塞マクロス」「進撃の巨人」「がんばれ!ロボコン」「葬送のフリーレン」「Dr.STONE」とか、、また別のテーマの時に触れることにしよう。

それにしても、今回前半では「ヒーロー」を考察して、かなり広い意味合いまで広がった。
後半ではわかりやすい共通イメージに限定して、僕の好きなヒーローものを語らせてもらった。

全体を通して言えるのは、やはり僕らの心の奥には「世の中を少しでも良くしたい」「勇気を出して行動したい」という部分があって、それを大胆に代弁してくれるから、ヒーローにまつわる話が多くの人たちに支持されるのだと理解することができた。

そして自分自身の生き方にも少し思いを馳せた。
世の中楽しいことばかりではない。これからも現実の社会で、いろいろな不条理や不平等を目の当たりにすることだろう。
そんな時、ほんの少しでも自分の胸に眠るヒーローを揺り起こして、「勇気」や「信念」を持って一歩挑戦してみるのも良さそうだ。きっと何かが変わるだろう。

みなさんも、是非。


次のバトンもはじめくんに渡します。
はじめくん、個人的に年末年始がとても忙しくてバトンを渡すのがとても遅くなってごめんね。
まぁ、お互いマイペースでやっていこう。それではよろしく〜!


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