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【分析】長崎ヴェルカ

2024-25シーズンが開幕し、
まもなくホーム開幕戦を迎えます。

「レバンガのミカタ」は
レバンガ北海道に関する情報を提供する
ローカル・メディアです。

特に、昨シーズンに力を入れたのが
相手チームのスカウティングです。

相手チームがどのようなチームなのか
注目すべき選手は誰なのか
という情報を提供してきました。

ありがたいことに
戦力分析を楽しみにしてくださる方も多く
今シーズンも継続することに致しました。
昨シーズンに引き続き
ご愛読のほどをよろしくお願いします!

◯ヘッドコーチ

長崎ヴェルカは新たにヘッドコーチとして
モーディ・マオールさん39歳を迎えました。

アメリカ出身、2012年にイスラエル1部で
指導者のキャリアをスタートし、
直近ではオーストラリアのリーグ(NBL)に2年間所属し
ヘッドコーチとして活躍していた方です。

就任時のインタビューで話していたこととして、
・シーズンを通じてエネルギッシュなチームにしていきたい
・こだわりたいのは「ディフェンスの強度」
・選手全員が最後まで守り抜くチームを目指したい
ということが挙げられます。


長崎文化放送 記事


ちなみに、長崎ヴェルカのGMは
以前レバンガ北海道に在籍していた
伊藤大司さんの兄、伊藤拓摩さんです。


◯新規加入選手

2023-24シーズン在籍・今シーズン継続
# 1  松本 健児 リオン
# 4  狩俣 昌也
# 7  ジャレル・ブラントリー
# 8  木林 優
# 9  森川 正明
# 11 荒谷 裕秀
# 14 高比良 寛治
# 18 馬場 雄大

新規加入
# 13 マーク・スミス
# 15 エージェー・エドゥ (アジア枠)
# 17 山口 颯斗
# 20 ジェハイブ・フロイド
# 99 川真田 紘也

長崎ヴェルカは2020年創立、
2021-22シーズンはB3優勝、
2022-23シーズンはB2準優勝、
2023-24シーズンからB1に加わり
B1は2シーズン目を迎えます。

長崎ヴェルカは27勝33敗(勝率 .450)で
昨シーズンを終えました。

日本人選手の主要メンバーを残し、
結果的に日本代表 # 18 馬場雄大も継続となりました。
外国籍選手の入れ替えについては未知数ですが
昨シーズンのカルチャーを残しながら
そこに積み重ねを図れそうなロスターです。

新規加入は、
元・レバンガ北海道の# 17 山口颯斗、
そして、日本代表ビッグマン # 99 川真田紘也であり
注目ポイントの一つだと考えます。


◯ 第1節の分析

シーズン序盤なので、
全体のスタッツというよりは
第1節の分析をしながら
長崎対策を考えていきたいと思います。

① 対戦相手
対戦相手はサンロッカーズ渋谷です。
現役の日本代表 # 8 ジョシュ・ホーキンソンが存在感を放ち、
元日本代表の# 13 田中大貴、# 9 ベンドラメ礼生、
昨シーズン、レバンガ北海道を助けてくれた# 22 リード・トラビスなど
タレント揃いの強豪チームです。
ヘッドコーチのルカ・パヴィチェヴィッチは2期目となります。

② 試合結果
10/4 第1節 GAME1 長崎 76 - 68 渋谷
10/5 第1節 GAME2 長崎 53 - 58 渋谷
ホームの長崎ヴェルカは
新しいアリーナでの初戦を勝利で飾り、
1勝1敗で星を分けたという結果になりました。

③ プレイタイム・シュート試投数
コーチ陣・チームからの信頼を表す指標として
シンプルに使いやすいのがプレイタイムとシュート試投数です。
誰を起用し、どこを起点に攻めるのかが
数値として見えやすいのです。

プレイタイム

GAME1
1 32:24 # 7 ジャレル・ブラントリー
2 31:54 # 18 馬場 雄大
3 30:28 # 13 マーク・スミス
4 27:10 # 15 エージェー・エドゥ
5 22:09 # 1 松本 健治 リオン
6 19:35 # 17 山口 颯斗
7 16:31 # 20 ジェイハイヴ・フロイド
8 09:27 # 4 狩俣 昌也
9 06:27 # 14 高比良 寛治

# 9 森川、# 8 木林はDNP 
# 11 荒谷はロスター外
# 99 川真田は3:55の出場に留まりました。

GAME2
1 36:50 # 7 ジャレル・ブラントリー
2 31:26 # 18 馬場 雄大
3 27:41 # 15 エージェー・エドゥ
4 27:34 # 20 ジェイハイヴ・フロイド
5 21:34 # 17 山口 颯斗
6 20:39 # 1 松本 健治 リオン
7 17:42 # 4 狩俣 昌也
8 13:23 # 14 高比良 寛治
9 03:21 # 99 川真田 紘也

# 13 スミス、# 9 森川、# 8 木林はDNP 
# 11 荒谷はロスター外

主力選手の一人、PG # 13 マーク・スミスは
脳震盪プロトコルでDNPとのことでした。
その代わり、同ポジションの# 4 狩俣のプレイタイムが伸び、
最後までサンロッカーズ渋谷を苦しめた第1節となりました。

フィールドゴール試投数
( )内は うち3ポイント試投数

GAME1
1 # 7 ブラントリー 16(5)
2 #13 スミス 16(6)
3 #18 馬場 12(3)
4 #15 エドゥ 6 (1)
5 #17 山口 5 (1)

GAME2
1 # 7 ブラントリー 13(5)
2 #18 馬場 10(5)
3 #15 エドゥ 5 (0)
4 #20 フロイド 4 (0)
5 #17 山口 5 (2)

傾向としては、スターティングのうち4人が
試投数の上位を占めるという結果になっています。
プレイタイムも偏っており、
7,8人のメンバーで臨んでいるように見えます。


◯ 長崎ヴェルカの強み/弱み

小野寺HCも触れているように
サイズ面での優位に立てるという点が
長崎ヴェルカの強みです。

# 7 ブラントリー 201cm 108kg
# 15 エドゥ 208cm 102kg
# 20 フロイド 203cm 109kg
# 99 川真田 204cm 110kg
2m超えのビッグマンを複数人 抱えており、
これらのラインナップを
限られた人数で止めなければならないのです。

また、ウィングポジションの
# 18 馬場 196cm 91kg
# 17 山口 195cm 90kg
この2人もレバンガ北海道にとっては
サイズのミスマッチが必須であり脅威となります。

弱点としては、
第1節のみのデータを根拠にすると、
プレイタイムが偏っているので
・ファウルトラブルに弱い
・スタミナを持続させにくい
という代償を払うことになります。

# 15 島谷、# 4 寺園のスピードや
# 40 ウェルシュの高さは
長崎ヴェルカを攻略する上で
優位に立てそうな部分だと思います。


◯ 試合展望

長崎ヴェルカの方が全体的にサイズが大きいので
身長のミスマッチという点でレバンガ北海道は不利です。

第1節では、オールコートマンツーマンや
ハーフコートでのスイッチディフェンスで
サンロッカーズ渋谷も大いに苦戦しており
ヘッドコーチの言葉の通り、
ディフェンスの強度を高く保つことを目指しています。

長崎ヴェルカは主力メンバーが7,8人なので
前述の通り、ファウル数がかさんでくると
積極的なプレイがしにくくなります。

また、レバンガ北海道も
身長差を補おうとハッスルしようとした、その反動で
ファウル数がB1でも極めて多かったのが昨シーズンでした。
サイズは昨シーズンから大きくは変わっていないので
今シーズンもファウル数が課題になると思います。

両者ともに、ファウルトラブルが
勝敗の鍵を握ると予測されるので、
どちらがファウルを我慢し切れるかが見どころだと考えます。

昨シーズンは# 7 中野の素晴らしい活躍で
対 長崎を1勝1敗で分けることができました。
長崎ヴェルカのディフェンスが強固なので
それを上回るくらいの3ポイント成功に期待したいです。

このような感じで
相手のスカウティングをすることによって
みなさまがより楽しく試合観戦できることの
手助けになれば幸いです。

今シーズンもよろしくお願い致します!
ガンバレ・レバンガ!

文=アズマ・リュウセイ
写真=民谷 健太郎

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