忘れている日常の癖

テレビが点いているとつい見てしまう。妻が点けたままにして台所で料理をしている。子供はプラレールを壊して遊んでいる。ぼくは布団から起きて時間を確認して、何をしようか考える。それからテレビのつまらないバラエティ番組を見てしまう。嫌だな、こんなの見たくない、と思いながらしっかりと無表情で見ている。テレビから見てくれ、見てくれと言ってくるから、つい顔をそちらに向けて話を聞いてしまう。どの映像からも、どの笑い声からもこちらを見て!と聞こえてくる。

何となくその声を無視できずに見て、イライラしながら何をしようか考えながら、時間を消費していく。気づくともうできることは限られていて、ご飯ができている。テレビを消して、食卓につく。

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