意味のない日常

意味のない日常。意味を持とうとしていることが恥ずかしい。何かしらの感触を、存在意義を欲している自分と、ただめんどくさい自分。

子供がメロンを見て、雨みたいにおっきいと言った。

無伴奏のチェロを聴いて、ゴジラが踊ってると言った。

自分は何も言わない。それで少し仕事で責任を感じて、接する人たちのささやかな幸せを願って、いつもと同じ道を帰るたびいつもと同じ道だなと思い、時計を見るともう時間がなくなっている。

親であるということと、夫であるということ、従業員であるということで甘えている。それ以外の自分を懸命に支えようとしていた頃は、それだけの為に時間を過ごしていた。今は1人になると何の為にも過ごしていない。

何にでも答えを見つけようとして。まるで孤独な人のように振る舞って。

眩し過ぎて記憶の中にいるみたいな昼間に、もう身体を休ませる為だけに目的地に向かっている。誰もが起きていると、それだけで疲れてくる。みんなが寝静まって、漸くホッとする。

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