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読書ログ_「まちづくり幻想」ー地方再生はなぜこれほど失敗するのか
私は、それほど まちづくりや地域再生に興味があるわけではありませんが、定年になってからも 年金の他に 何か小さな売り上げを立てていく事をしたいのと、サードプレイス的なところが欲しいなと思っているので 木下さんが強くおすすめするこちらの本を読んでみました。
まちづくりに興味が薄い人も 何かやりたいと思っている人なら、必ず胸に響く本だと思います。
みんなが常識だと思い込んでいるものが、現実とは違っているよ、それをみんなでよく考えずに進めてしまうと、地域の後世に遺恨を残すようなとんでもない失敗をしてしまうよ、と教えてくれています。
地域プロジェクトにおいてよくある質問は、「何をやったらいいでしょうか」というものです。この質問は、どこかに「答え」が存在し、優れた人だけがそれを知っていて、だから間違わずに成功できるのだ、という「思考の土台」がある人の発想です。この質問そのものが間違いであり、失敗の始まりなのです。これこそが、幻想にとらわれた人の思考の土台です。
1.関係者の「思考の土台」の間違い
その地域で何をすれば必ず成功するなんて、誰も分からないのに、東京の有名なコンサルタントが入れば、なんとかなるとか、よその成功事例を真似して、予算さえ投じれば失敗しないとか、みんなが賛成しているから、大丈夫だろうとか、それらは、「思考の土台」が間違っていて、幻想なんですね。
「当たり前だと思っているけど本当にそうか」
「みんながそうだと言って進めているけど、そもそもその前提は合っているのか」
と、一歩引いて客観的に見る必要があるのです。私もまた油断をすると幻想に惑わされ、意思決定を誤ったり、分かっているのに放置をしてしまったりすることがあります。つまり全ての人の心の中に「幻想を信じたい」という思いがあるのです。
2.幻想を打ち破り成功する方法
「潜在力」を掘り起こす
地域の潜在力とは、地域の自然や文化、歴史、産業、人材など、地域が持っている可能性。
これらの潜在力を掘り起こすために、地域の現状を正しく把握して、地域の歴史や文化を理解することが重要。「地域の人たち自らが主体的に取り組む」
地域再生は、外部から何かを導入するのではなく、地域の人たち自らが主体的に取り組むことで成功するもの。そのためには、地域の人たちを巻き込み、地域の課題を共有し、解決策を一緒に考えていく必要がある。「小さく始めて、徐々に広げていく」
大きな目標を掲げて、いきなり大きなプロジェクトに取り組むのではなく、小さく始めて、徐々に広げていく方が成功率は高くなる。
小さなプロジェクトを成功させることで、地域の人たちへの信頼や、地域再生への意欲を高めることができる。「継続的に取り組む」
地域再生は、短期間で成果を出すことは難しいので、継続的に取り組むことが重要。また、状況は常に変化しているので 柔軟に取り組みを修正していくことも必要。
これらは、個人で何か事業的な事を始める場合にも そのまま当てはまりますね、きっと。
3.その他のヒント
「何をやるか」よりも「誰とやるか」が大切
自分の顔を持とう
地域を変えるため、支えるために公務員になったけれど役所では何もできないと愚痴を言う人に、できることはたくさんあるよとアドバイスされている中の言葉です。
自費で地元の街や他の町に出て行って人間関係を構築し、外部にリソースを広げようと勧めています。
まずは朝起きて自宅を出る時間を変える。同時に、役所まで行く道の変える。帰りにどこか1箇所でもいいから寄り道をしてみる。知らない町の人に、何の目的もなく挨拶をしてみる。それを1年もやればやらない人との差は大きくなります。
地域で開催されるマーケットに自ら出店する人がいます。地元の農産物などの販売を手伝ったり、その収入を地元の福祉施設やNPO法人に寄付します。小商いは事業の基本なのでお金の流れが手に取るようにわかる非常に良い経験です。そのうちに地域の余った行政所有の公的不動産を活用し、自前開催の週末マーケットや夏のナイトマーケットを開催して、より多くの人を巻き込んで、地域での経済循環を作りながら、役所としての新たな稼ぎを作り出す人もいます。役所内完結幻想を振り払い、街に出て行きましょう。
Voicyでも木下さんは、マーケットに何か売ってみましょうと言っています。
フリマならやったことはあるけれど、断捨離しちゃったから、無理だし・・・。
夏なら、レモネード、今ならチーズケーキとか、シフォンケーキとか?
似顔絵描けないけど、練習してみる?
とにかく、何が良いか、探してみます。