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【第6節】ヴィッセル神戸寸評

寸評

代表戦ウイークが明けて行われた京都戦。昨季ダブルと連敗を喫しただけに、イレブンはリベンジに燃えていた。結果は今季最高の出来で試合を推し進め、全員MOM選出クラスのパフォーマンスで京都を一蹴。3-0と大勝したが、スコア以上の完璧な内容は見事だった。国内最高の試合内容は単独首位に相応しい。

採点(最高10-最低0)

先発

GK前川黛也 8.5
完璧すぎる仕事をこなした守護神。ペナルティーエリアを飛び出して危険な浮き球をクリアするなどパーフェクトな出来だった。試合終了間際のニアへのシュートもしっかりセービング。素晴らしすぎた。

DF酒井高徳 8.0
配給面で格の違いを見せつけた酒井は、なぜそこが見えているというタイミングと場所へ鋭いクロスやパスを送り続けた。守備面でもさすがの出来で、後半は完璧に右サイドを支配して見せた。

DF山川哲史 8.0 
精度の高いロングフィードで展開で違いを作り出した。守備面でも多大な貢献を見せ、チーム最多のインターセプト5本と攻守のスイッチを入れる役割を担った。前節のパフォーマンスと遜色ない実力を見せつけた。

DF本多勇喜 8.0 
古巣京都に燃えるベテランは、この日も最終ラインで存在感を見せる。パトリックを完封するポジショニングと空中戦の強さで相手エースをピッチ上から消し切った。左足のロングフィードも完璧だった。京都はなぜ本多さんを構想外にしたのか不思議でしかない。

DF初瀬亮 8.5
今週の初瀬さんは代表入りも夢ではない仕上がりだった。完璧な守備対応で左サイドを支配し、機を見たサイドチェンジの精度も針の穴を通すほど。1点目の起点は初瀬さまのFKでした。勝ちロコのダンスもMVP級の面白さ。初瀬さま最高です。

MF齊藤未月 8.0
この日も小さな浮沈要塞はアンカーで防波堤となった。タックルはチーム最多の4回成功と京都の攻撃の芽を摘み取り、相手からしたらいてほしくない場所に立ち続けた。パスも素早く前線に繋げるタスクを難なくこなした。

MF山口蛍 8.5
カウンタースイッチの権化として、波状攻撃のスイッチを入れ続けた。京都の中盤を混乱に落とし入れる走力と球際の強さで、相手チームを沈黙させた。シュートも枠内2本とバッチリで前線とのリンクもしっかり遂行した。

MF井出遥也 8.0
チームの潤滑油として最高の黒子を演じて見せた井出。かゆいところに顔を出して守備をそつなくこなし、チームの攻撃がスムーズになるようなパスワークで波状攻撃を支えた。シュートが本当に惜しかった。

FW武藤嘉紀 8.5
驚異の両チーム最多となるスプリント24回、両チーム最長距離の11.224km走破と、「あなたは止まったら死ぬんですか?」と思えるぐらい走り切った。あらゆる攻撃場面で存在感を見せ、3得点目のアシストは見惚れるようなキックフェイントでゴールを演出。ランニングモンスターならぬランニングゴッドだった。

FW汰木康也 9.0 MOM
前節泉のゴールに触発されたのか、この日は京都を絶望の底へ叩き落す活躍を見せた。美しすぎるミドルで先制点を挙げて、2得点目は華麗なヒールでゴールに流し込んだ。攻守に気合を見せて、交代まで一切手を抜かなかった。神戸の貴公子完全復活だ!

FW大迫勇也 8.5
日本では滅多に見れない完璧なポストプレーで相手守備陣を機能不全に追い込んだ大迫。キープからパスという一連の動作をハイクオリティでこなし、チームの攻撃をコントロールした。3得点目も流石のコントロールシュートだった。

途中
MF佐々木大樹 8.0
スタメン組と遜色ないパフォーマンスで攻守に渡って貢献し続けた。終盤はWBをこなすなど、高い戦術理解能力を見せた。アシストも完璧な仕事だったので、近い日にスタメンで見てみたい。

DFマテウス・トゥーレル 7.5
神戸のディフェンスマスターが久しぶりに出場。守備面で完璧なカットを見せた後、あなたはFWですかと勘違いするように前線へ顔を出した。おかえりなさい。

FWジェアン・パトリッキ 7.5
短い時間でも献身的な守備を見せる真面目なブラジル人。スプリントで相手守備陣にプレッシャーをかけた。

MF大﨑玲央 7.5
3バックの中央にポジションを取り、クローザーとして壁となった。空中戦の強さはアッパレだ。


監督
吉田孝行 8.5
評価うなぎ登りの名将は、この日も完璧な采配と戦術で京都を手玉に取った。選手交代のタイミングも完璧で、イニエスタをあえて出さずに手の内を見せない狡猾さも見せた。気分が良くなったのか、「疲れたと思うけど、明日は練習に変更します」とエイプリルフールに嘘をついて本多と齊藤も手玉に取った。この策士素晴らしすぎる。

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