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防衛増税しなくとも装備品を調達する方法を考えてみる

東京新聞によれば自民党国防族議員の間で防衛省の相次ぐ不祥事から
防衛増税は出来ないとの声が相次いだとの事。27日に行われる自民党総裁選でも
高市早苗経済安全保障担当大臣は反対する一方で河野太郎デジタル担当大臣や
石破茂自民党総務は実行すべきと候補者の間で意見が別れています。
当方は高市早苗大臣を必ずしも支持しているわけではありませんが
防衛増税すべきではないとの主張は賛成できる面もあります。ようやくデフレから
脱却したばかりでまだ消費が戻っていないに再びデフレに戻しかねない防衛増税は
すべきではありません。そうなると防衛費で人件費、教育整備費、自衛隊員の待遇費を
維持しながら装備調達費用を切り詰める必要が出てきますが米中冷戦や米露冷戦と
言われるこの世界情勢において抑止力維持のためにも必要最小限に切り詰める必要があります。

■ノックダウン生産を増やしてコスト削減を

一つはノックダウン生産を増やしてライセンス生産の比率を有事の際の増産や
技術力維持に必要な程度だけに抑える事です。例えばCH-47J/JAの後継の
CH-47Fベースについては川崎重工のライセンス生産を上記の提案通りに減らす一方で
米ボーイング社からのコンポーネントや部品を輸入して組み立てるという方式を取るべきです。
ノックダウン生産はFMSとは違い関税面でも安く調達でき、さらにライセンス生産のように
ライセンス料を支払う必要もないのでかなりコストを削減した調達価格に収められます。
ちなみにF-35A/Bは基本ノックダウン生産であり、MRO&Uで
技術力を維持または向上が出来るのでノックダウン生産にしても問題はありません。
またF-15J改修でもボーイング社からコンポーネントや部品を取り寄せて
三菱重工の工場で改修を行えばかなりコストを抑えられます。
コンポーネントや部品はここ最近の円高ドル安回帰で輸入価格も低下しており、
さらに米大統領選ではドナルド・トランプ前大統領やカマラ・ハリス副大統領は
円高ドル安回帰を目指すと思われますので輸入価格は更に低下すると予想されます。

■大人買いでライフサイクルコスト削減を

これは教育整備費用に関わりますが大人買いをする事でライフサイクルコストを
削減するという手段もあります。F-35についてはTR3の暫定的な完成から
調達が再開されますがこれを機会に大人買いを行ってライフサイクルコストを抑えれば
わざわざ防衛増税を行う必要もなくなります。これは2年前から当方は主張していました。
また陸自のCH-47Fもこの方法でライフサイクルコストを削減が可能です。
なおコスト削減から自衛隊員の削減は愚の骨頂であるという主張は変わりません。

■GCAP開発国を増やし開発費の維持向上を図れ

GCAPについては英国でもスターマー労働党政権で見直しが迫られ、
開発費用の削減が予想されます。そうなると日本やイタリアも開発費用を
上げなければなりませんが防衛増税をすべきでない以上は開発費用はある程度しか上げられません。
そうなると岸田政権で開発参加を渋ってるサウジアラビアを開発参加国として迎え入れるべきです。
更には開発参加国を募ってもいいかと思います。クウェート、オマーン、オーストラリア、
シンガポール、フィリピン、マレーシアとGCAPに興味のありそうな潜在的な国はかなりあります。
そうなれば開発費も維持または向上も実現できます。わざわざ防衛増税を
行う必要性はありません。

■防衛増税より消費減税で本格的な好景気を

本当に防衛費を上げるのならまず赤字国債の制限を解除する、消費減税を行い
消費マインドを刺激し、物価をある程度下げて税収を増やすなどまず経済を
上向かせるべきでしょう。税収が上がれば軍拡も可能になります。
さらに消費税をアメリカの州で採用している単段階売上税にして
製造、卸売、小売を無税にすれば税率明記も必要もなくなり消費マインドに
好影響を及ぼすことになるでしょう。

国防を強化するには経済成長が必要である。これは今も昔も変わりありません。

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