推し徒然②
前回に引き続き推しについて語っていこうと思う。
前回のノートを見ていなくても読めるが、前回のものの最初に私のスタンスが書いてあるのでよければ一読してほしい。
KATE
出会ってから:約1年半
好きなところ:かっこよさ、コスパ
言わずもがな、カネボウが提供するプチプラコスメブランドのことである。黒と赤を基調にした、ドラッグストアのコスメコーナーでも異彩を放つブランドである。
メイクそのものに私は大して興味がなかった。しかし、前回のNoteに書いたようにロリィタとそれに準ずる服を着る身として、私自身がノーメイクであることは許せなかった。もちろん、その手の服を着るからといってメイクを強要する気は毛頭なく、ただ私が私自身に対して、という話である。そんなわけで服は買ったが顔面が追い付かないのでメイクをしよう!と思い立った時にひとめぼれしたのがKATEの「ダークローズシャドウ BU-01」である。薔薇をかたどったそのパッケージがあまりにかっこよくて、私がそれまでメイクに対して持っていた“かわいい”のイメージを壊した。今思っても初心者が手を出すような色ではないのだが、自分の満足感を追い求めるメイクならそんなことは関係ないだろう。そういうところを後押ししてくれるのもKATEだと思う。
KATEの「no more rules」のかっこよさと対角にあるのはきっとCANMAKEのかわいらしさだろう。もちろんCANMAKEの商品も持っているし、KATEより安く使いやすいものもたくさんあって重宝している。だが、あの、芯のある強さを肯定してくれるKATEは私の好きな“コスメ”というジャンルの中でも特別なのだ。
追記:先日、CANMAKEのキャッチコピーが変更になり、「かわいい!に出会える」になっていた。私もかわいいに出会いたいのでCANMAKEもやっぱり素晴らしいと思う。
プーさん
出会ってから:生まれる前から
好きなところ:圧倒的癒し
あの黄色いテディベアの話をする。概要の説明は必要ないと思うし、生まれる前からの付き合いなのでその出会いも両親(主に母親)である。本当に、特にこれといって今までのもののような前提の説明はすることがない。 好きなもの、の中に本当はディズニーと入れる予定だった。生まれて初めての遠出はディズニーのパークだった(覚えてないけど)らしいし、行けるときは年に2回、少なくとも1回は家族で行っていた思い出の場所だからだ。しかし、さてここでディズニーと書いて家族との思い出と現在の私の楽しみ方である史実考察について語っても“推しのプレゼン”にはならないので、今回はディズニーと原作、どっちもの『くまのプーさん』について語ろうと思う。 プーさんで最近の作品といえば、実写版が少々話題にあがったと思う。『プーと大人になった僕』はその名の通り大人になったクリストファーロビンが100エーカーの森に帰ってこざるをえなくなった話である。私の中でのくまのプーさんという作品は、はあの幼いクリストファーロビンと100エーカーの森での話だけだと思っているので、この作品はいわば「未来ねつ造」の二次創作に近いポジションだと位置付けている。そのような解釈の中でも、OPの本のページを開く演出から涙が止まらなかった。私が幼いころ好きだったくまのプーさんの世界に帰って来られたと思った。色々なシーンにオマージュがあり、楽しかったのだが、特に私は橋の上で何もしない二人のシーンが大好きだ。年齢が上がるほど、何もしないことは難しくなる。周囲からの目もあるが、私は私自身が停滞することが辛いのでなおさら難しかった。この映画の公開時期は様々なことに行き詰って足踏みをしていた時期だからなおさら刺さったのだ。自分が成長して、幼いころのように素直に物語を見ることができなくなったことに気付いてしまったことも要因かもしれない。現に今もこのように作品を解析して文章を書いている。プーさんの哲学、みたいな本のように啓蒙するつもりはない。ただ、少なからず私はくまのプーさんに救われていたのだ。私にとってのクリストファーロビンは永遠にお兄ちゃんで、100エーカーの森はずっと帰りたい場所である。
ID:INVADED
出会ってから:3ヶ月くらい
好きなところ:ストーリー回収の秀逸さ
2020年冬に放送されたアニメオリジナル作品で、ジャンルは推理、SF、ミステリ。正確には原案が存在するが、内容は完全にオリジナルである。現在漫画版のほうがヤングエースで連載されているが、こちらはアニメとは違った展開になっている。製作はNAZ、監督はFate/zeroのあおきえいさん、その他私がハマった作品に関わっていた方々が製作にかかわっている。再放送は8/3の18:30からAT-Xで、その他Netflixやdアニメストアやニコニコ動画など各種配信サイトで見ることができるので見てほしい。ネタバレに配慮した書き方をすると「見てほしい」と言うしかなくなってしまうような類の作品である。
この作品を私は放送時にリアルタイムでは見られていなかった。と言うのもこの放送時間帯には同時期覇権アニメと言って差し支えないであろう『映像研には手を出すな!』が放送されており、そちらの期待値の高さや録画機材の状況で1番組しか録画ができなかったためである。(映像研の方もそれはそれで非常に面白い作品だったのだが、今回は本題ではないので割愛させてもらう。) そんな折に映像研ではなくこちらを視聴していた友人から勧められ、時間を持て余していた私はNetflixで見ることになった。
視聴後の率直な感想、と言って一言で収まるものではなかったので長々とネタバレをしない程度に感想を書いていく。ひとまず作中キャラの声がいい。ここ最近の作品は声優さんの起用にかなり力を入れている作品が多いのでありきたりな文言になってしまうが、主人公の声を務める津田健次郎さんの落ち着いた影のある、しかし決して闇ではないあの演技は素晴らしいものであった。最近ご結婚されていたことがわかったが、そのニュースを聞いてハッとしたシーンが作中にあった。まだ放送時や視聴時には無かった情報なので、これから見る方はぜひ頭の片隅に置いておいてほしい。次にストーリー展開や謎の配置が秀逸だった。終盤にかけて話の規模が徐々に拡張していき、隠されていた部分が明らかにされる全体の展開と、30分ないしは1時間の中で完結する1つ1つの事件、という大きく2つの筋がバランスよく展開され、かつ背景やキャラクターデザインにも細かなモチーフと伏線が織り交ぜられていて飽きない。
話がとっちらかってしまったが、とにかくSFやミステリ作品の好きな人には是非見てほしい作品であることが伝わればと思う。