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【Z世代に向けたご自愛力について】北村有さんインタビュー

皆さんは、周りに合わせて自分のやりたいこと、好きなことを諦めた経験はありませんか?

特にZ世代の方々は、生まれたときからネット環境が身近にある、いわゆる”デジタルネイティブ”。他人の価値観が見えやすい中で、人生に迷いやすい面も多いかと思います。

そんなZ世代の方々に向けて、ライターの北村有さんに「Z世代に向けた、好きなことをしながら自分軸で生きていく自愛力について」をテーマに取材をさせていただきました。取材のなかで、自分との向き合い方やご自愛力を大切にするためのヒントをたくさんいただきました。

北村有さんTwitter:https://twitter.com/yuu_uu_


◯現在のお仕事

ー早速なんですが、現在のお仕事について教えていただいてもよろしいでしょうか?

今はフリーランスでWebライターをやっています。今年で3年目に入りました。基本的には記事の企画提案から取材・執筆までを担当しています。

何社か業務提携している会社がありまして、携わっているメディアによってはさまざまな仕事をさせてもらっています。編集がメイン、入稿作業(Wordpressなどのコンテンツ管理システムに記事を入れ、デザインを整えていく作業)がメインなど、その日によって違いますね。

業務提携のお仕事が月に半分くらい、個人で受けている仕事が半分くらいという形で、ほとんどは取材をメインに進めています。ゆくゆくは個人のお仕事をメインにするのが目標です。

ーnoteを読ませていただいていて、北村さんがライターのお仕事をやられるまでに、いろんなお仕事を紆余曲折経験されていた印象がありました。

わー、ありがとうございます!


◯ライターのお仕事をするまでの経緯

ーライターというお仕事をするまでの経緯を教えていただいてもよろしいでしょうか。

まず、新卒で葬儀会社にはいりました。約5〜6年、葬儀ディレクターと呼ばれる仕事に従事しています。その後、事務員を半年くらい、書店でのアルバイトを半年くらい、パソコン教室での講師を1年ほど経験して、Webライターとして独立しました。

職種も雇用形態もばらばらで軸が通ってないというか「なにをやりたいんだこの人は」といい感じの経歴なんですけど…。キャリアとしては葬儀業界が1番長いです。今やっている執筆や取材のお仕事に関しては、未経験でやっているので、まだまだ勉強しつつお仕事をしつつこれからも力を磨いていきたいと思っています。


◯好きが繋がって得た仕事

ー全然違う仕事をされたなかでライターをやられているという、そのきっかけがとても気になりました。きっかけはなんだったのでしょうか。

文章を書いたり本を読んだりすることがもともと好きでした。

葬儀会社にいるときも、心のどこかで「文章に関する仕事がしたい」と思っていたんです。でも、まだその時には「これで生計を立てていきたい」とはつゆほども思っていませんでした。

本格的にWebライターをやってみようと思ったきっかけは、パソコン教室で講師をしていた頃にオンラインサロンという存在を知ったこと。いろんなオンラインサロンに入ったり、TwitterやFacebookなどのSNS運用をするなかで「フリーランス」という働き方があると知りました。

実際にフリーランスとして働いている人と知り合うことが増え、お話を聞くうちに、会社に入らなくても自分で仕事をして生活していく方法があるんだと知識を得ることが多くなってきました。当時は時間があったので、たくさん情報収集できたのが大きいかなと思います。

その流れで、Webライターという職種があることを知りました。文章を書くのも好きでしたし、収集した情報をまとめることも嫌いではなかったので、「とりあえずはやってみよう」という気持ちが強かったですね。パソコンとWifiの環境さえあれば、学校に入って勉強し直さなくても、今すぐやれると思ったので。

それが、30歳が目前に見えてきたタイミング。会社をやめてなにか新しいことを始めようと思ったときに「20代のうちにやってみるのと30代になってからやるのとは、20代のうちのほうが傷が浅くて済むかな」と思って、飛び込むことを決めました。

とりあえず半年間頑張って、生計を立てられなかったら潔くやめようと思っていました。最初に覚悟を決めすぎなかったおかげで、3年以上も続けてこれたんだと思います。

ー聞いていて、1個の好きが繋がって飛び込む準備が出来たという印象を持ちました。

そもそも書くことが好きではなかったら、Webライターを選択しなかったと思います。

ー「好き」って大事ですよね。根本にあるから頑張れるというか。

Webライターさんには2種類いると思っていて。私みたいに、もともと文章を書くのが好きで長文を書くのも苦じゃない人。そして、書くのがもともと得意じゃなかったり、そもそも文章が好きじゃなかったりする人も一定数いらっしゃいます。

そういう人たちは、書く記事のジャンルが限られてしまうと思います。SEO記事をメインで書かれている方は、文章表現や自己表現みたいなところよりは、情報収集が好き、誰が読んでも分かりやすい文章に構成するのが得意、という方が多い印象です。

文章を書けないとWebライターになれないイメージを持っている方も多いと思いますが、あまり関係ないかなと思います。

ー自己表現がしたい人も、情報収集が好きな人もライターはできるのですね。私の周りにも文章がそんなに好きじゃないけど情報収集が好きな人はいるので、そんな人にもおすすめできる話だと思いました。

本当に好きなのであればリサーチで発揮できるので、すごく良いと思います。


◯好きに遠慮しない生き方

ー北村さんのTwitterのプロフィールを拝見させていただいて、「自分の好きに遠慮しない生き方」という言葉をすごく大切にされているなという印象がありました。紆余曲折、いろんな職業をご経験されるなかで、このキャッチフレーズを見つけるまでの苦労はあったのでしょうか。

言ってしまえば、葬儀会社も事務も本屋もパソコン教室も、決して好きでやっていたわけではなかったんです。ただ、仕事は「好き嫌いの基準」でやるものではないと思っていました。仕事をしないとお金ももらえないし、生活もしていけない。好き嫌いなんて関係なく、仕事は誰でもやるべき当たり前のものと捉えていました。

フリーランスになったことで、やりたいことを仕事にできて、時間に余裕も生まれました。どこで働くのも自由ですし、過去と比べると完全にストレスフリーです。

ただ、フリーランスになったからといって、全部が自由になったわけではありません。時には無理をしないと生活していけない場面もあります。苦しかった時期から抜け出して100%ハッピーです!とは言えないのですが、土台に「書くことが好きだ」という気持ちがあるだけで、精神的にだいぶ違いますね。

ー「好きに遠慮しない生き方」がより説得力を増すお話でしたし、好きというのは自分の支えとなるんだなと感じられました。


◯ご自愛のためにしていること

ー自分の好きに素直になるための、自分との向き合い方としての「ご自愛力」が大切だと感じたのですが、北村さんが実際に日常的にご自愛するために実践されていることを教えていただけますか。

日記を朝に1回と夜に1回書いています。

朝起きたときは、起きた瞬間の気持ち、頭に思い浮かぶような言葉を1ページに書きます。これは「モーニングページ」と呼ばれていて、自分に向き合うためのメゾットとして本でも紹介されているんです。夜寝る前は、その日にあったことや楽しかったことを書くようにしています。

「ご自愛力」でいうと、自分のことを知らないうちは自分のことを大切にできないと思っていて。例えば、ちょっと嫌なことがあった時、気分をあげたいなと思った時など、なにをやったら自分の気分が上がるのか知らないと、そもそも自分の気分を上げてあげるアクションが取れないですよね。自分に関するデータを集めるためにも、日記を書くのは私に合っていると思っています。

あとは「メタ認知を持つこと」を心掛けています。もうひとりの人格を外から観察するようなイメージです。

「ちょっと今調子悪そうだから、今日のご飯は好物を用意してあげよう」とか「いい入浴剤を入れてあげよう」とか。第三者に対して「なにをしてあげるのが1番か」を考えてあげるのと一緒で、自分を”もうひとり別の人間”として扱ってあげる。この意識を心がけるようになってから、気持ちが安定して、自分を1人の人間として敬ってあげることができるようになったと思います。客観的、俯瞰的にみるという練習は、毎日意識的にしているかもしれません。

ー客観的にみる練習というのがなんか良いなと思いました。向き合うことって私も努力だと思っていて、「練習」というと誰でも出来ると感じられます。毎日努力されていて、それを俯瞰して実践していくという毎日のサイクルによって「ご自愛力」が養われるんだなと思いました。いろんな人にとっても実践できそうなお話で、とても勉強になります。

ありがとうございます。ただ日記を書くということや自分を俯瞰してみるというのは、人によって合う・合わないがあると思っていて。女性には受け入れてもらいやすいんですけど、男性ってあまり日記を書く習慣がなかったり、お仕事で忙しくしていたら時間も作りにくかったりする側面もあると思います。性別に関係なく、万人に通用するようないい方法があればいいなと思いながら、いろいろ試行錯誤している感じです。

ー今思いつく限りでいいのですが、男性におすすめする内省の方法はありますか?

これは私の偏見かもしれないのですが、男性こそおしゃべりが好きなのではないかと思っていて。なので、誰でもいいから相手を見つけて対話する方法が合うんじゃないかと感じています。

女性も、仲のいい人同士で集まったら、お話が止まらないじゃないですか。話して発散するのもストレス発散の方法のひとつ。男性同士でいうと、人生観や価値観の話をしているイメージがあるので、友達同士で未来の話をする時間があれば、内省に繋がるんじゃないでしょうか。

話してみて「自分ってこう思っているんだな」と改めて知る瞬間も多いと思います。紙に書き出すのが面倒だなと思う方にとっては、まず話す機会を作ってみることをおすすめします。

ーZ世代の方たちは、自分の考え方や自分に対しての興味がすごく高いなと客観的にみて思っています。内省していたり、人に自分の考え方を話して議論したりする人が多いなという印象があるので、そういったところで活用できそうだなと思いました。

Z世代の方たちは、生まれた瞬間からインターネットというものが普及していて、スマホやパソコンがある世代じゃないですか。なので、もともとSNSの扱いが上手い人ばかりですし、自分のことを自分で知ることや、シェア文化が根付いている世代。どんどん機会を見つけて、実践してほしいなと思いますね。


◯今後やってみたいこと

ーライターを3年間されていて、職業の範囲が広がっている印象を受けたのですが、北村さん自身が今後やってみたいことや実現したいことってありますか?

人生で1冊でもいいから本を出したいです。あとは自分の憧れる人に取材しに行くような仕事を任せてもらえたら良いですね。

ただ、その仕事に自分を合わせていかないといけないなと思っています。私に必要な力がついてきたタイミングで適切なお仕事が頂けると思っているので、自分の挑戦したいことをちゃんと考えつつ、力を磨くということを並行してやっていかないといけないなと思います。

ーちなみに本を書くときに、どういったことを書かれますか?

今回の取材のテーマでもある「ご自愛力」というところで、Z世代の方も含めて自分の好きなものとかやりたいことがわからない人や、没頭できないでいるなという悩みを抱えている人たちにヒントになるようなことが書けたら良いなというふわっとしたものはあります。

ー北村さんがもし本を出されたら、私買います!

わー、ありがとうございます!


◯最後に

ーでは最後になんですけど、今回「ご自愛力」というのがテーマになっていたのですが、ご自愛力を大切にしながら自分軸で好きなことをやっていく、遠慮しない生き方をしていくというところで、Z世代の人たちはそういう生き方を求めている人が多い印象です。そんな世代の方たちにメッセージやアドバイスがあれば教えていただきたいです。

Z世代だからこそ、自分の考え方とかやりたいこと、好きなことを見失いやすいという側面があると思っています。

ただ、見失うのは悪いことじゃなくて、ちゃんと見ようとしているという姿勢の現れだと思います。全然好きなものないなとか、没頭できる趣味がないなというところで、焦りを感じている方もいるとは思うんですけど、今の現状を見つめて、自分のことも自分で見てあげて、時間と空間を作ってあげることがまずは大切なことだと思います。焦らず、落ち着いて自分を見てあげてください。

ー私自身にもすごく胸に来たメッセージでした。ありがとうございました!

ありがとうございました!


ライター後記

今回、Z世代に向けた「ご自愛力」をテーマにインタビューをさせていただきました。ストイックな一面と、ご自愛力溢れた一面の両方を兼ね備えた北村さんはすごく魅力的でした。今回の北村さんのお話を参考に、「ご自愛力」について向き合ってみてはいかがでしょうか。


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