色黒のメリット。色白のデメリット。
昔から日本では美白が美しい象徴、という美的感覚があります。
《色の白いは七難隠す》ということわざもあります。
《色の白いは七難隠す》
色白の女性は顔かたちに多少の欠点があってもそれを補って美しく見えるということ。
地黒の私としては、辛すぎる現実です。。
ただ、色黒だから悪いわけではありません。
むしろ、年齢を重ねれば重ねるだけ、色白さんより有利だと思います。(あきらかに負け惜しみです。笑)
今回はあえて色黒さん応援側として、”色黒さんにとってのメリット、色白さんにとってのデメリットのお話”と、”色黒さんが少しでも白くなるためのリアルなケア”についてご紹介します。
1.フィッツパトリックのスキンタイプ
突然ですが、【紫外線に対する反応の違い】を6つに分類した、フィッツパトリック分類と言うものがあります。
〈皮膚色〉 日焼けによる赤み 日焼けによる褐色変化
Ⅰ〈白色〉 常に起きる 絶対にならない
Ⅱ〈白色〉 常に起きる 時々起きる
Ⅲ〈白色〉 起きる 起きる
Ⅳ〈淡褐色〉 時々起きる 常に起きる
Ⅴ〈褐色〉 稀に起きる 判別不可
Ⅵ〈黒色〉 絶対に起きない 判別不可
日本人はⅡ〜Ⅳあたりにあてはまるようです。
この分類によると、肌の色が白いほど、紫外線の影響を受けやすい、つまり”シミや皮膚がんになりやすい”と言われています。
紫外線によって細胞の核にあるDNAにダメージが加わると、DNAが傷つき、ガン細胞になってしまいます。
それを防ぐために、メラニンが細胞の核を守るように移動し、メラニンキャップと言う日傘の役割をしてくれるのです。
肌の白い人は黒い人に比べて、そのベースのメラニンの量が少ないため、もろにDNAにダメージを受けやすい状態と言えるのです。
2.色黒は老けにくい?!
実際に患者様を見ていても、大きいシミがあったり、シミがたくさんある人は色白さんが多い感じがします。
若い方でシミ相談にいらっしゃるのも色白さんが多いです。
そのため、色黒さんより色白さんの方が、紫外線ケアは徹底する必要があります。
またシミ以外にも紫外線はシワを増やしたり、肌のハリ、潤いも奪います。
そのため、地黒の方ほど老けにくいといってもいいんじゃないかと思います。
ただ、UVケアをしていないと、色黒であってももちろんシミもシワも出ますので、ご注意くださいね。
3.地黒の限界:必須ケア
ちなみに、わたしは年中隠れている箇所(お腹やお尻)も色は黒めで、母曰く、生まれてきた時「黒っ!」と思ったらしいです。笑
このタイプはいくら美白に効果のあるサプリメントを飲んでも、美白点滴をしても、色白にはなれません。
ただ、少しでも黒く見えないためにケアは必須です。私の行っているケアをご紹介します。
①保湿
潤いがない皮膚は綺麗に光が反射しないので、透明感がなく、くすんで見えます。
それだけではなく、カサカサしているとバリア機能が低くなっているので、紫外線のダメージもうけやすい(=黒くなりやすい)です。
また、乾燥しすぎるとムズムズ痒くなり、掻くことによる摩擦性黒皮症という、いわゆる色素沈着が数年にわたり続いてしまいます。
(色素沈着に関しては過去の記事へ)
そのため、一年中全身保湿剤は欠かせません。
②UVケア
私は学生時代まで「どうせ地黒だからいいや〜」と日焼け止めをつける習慣がありませんでした。
私は生まれつきの黒さもありますが、UVケアを怠ったツケもあります。
今さらかなり悔やんでます。
紫外線は肌を黒くするだけでなく、シワシワでハリのない老けた肌にしてしまう(=光老化)ので、たった今から、必ず毎日顔だけでなく、全身UVケアを始めてください。
私はちなみに、今となっては毎朝首〜デコルテや、耳、耳裏なども必ず日焼け止めを塗るようにしています。
③ビタミンCをとる
これは、肌の色のためだけでなく、老け防止のためにも必須です。
(「ビタミンC飲んでるし塗ってるけど、全然白くならない!」というのはちょっと違います。)
まずはスキンケアでビタミンCを取り入れてみましょう。
紫外線を受けて肌の色が黒くなる過程で、大きな影響を及ぼしているのが活性酸素というものです。
ビタミンCは抗酸化作用が強いので、紫外線ダメージに対抗します。
なので、日焼けをした後にビタミンCを使ったほうがいいと思っている方も多いと思いますが、朝のケアにも使うことが重要です。
さらにビタミンCはシミを作らせない作用や、つくられてしまったメラニンを薄くする作用もあるので肌にとって良いことづくしです。
美白に効果のあるものをあれやこれやとよくわからず使うより、ビタミンCを確実に普段のケアで入れていくほうが簡単ですし、将来のお肌のためになるのでお勧めです。
④おまけ
ちなみに、喫煙やストレスは活性酸素を大量に生み出します。
いくら美白ケアを頑張っていてもタバコを吸っていたらまるで意味がありません。
”スモーカーズフェイス(たばこ顔)”という言葉があるくらい、喫煙者の顔はくすんで老けた印象で、ヘビースモーカーの顔は特に見たらすぐわかります。
食品添加物を多くとることも体内に活性酸素を増やしてしまうので、食事から気をつけることもとても重要です。
最後に
色黒を悩んでクリニックに受診する方もよくいらっしゃいます。
色白スタッフに「どうやったらそんなに白くなるんですか?!」という場面もよく目にします。
そこで、「生まれつきなので無理ですよ。」なんてはっきりいうクリニックは少ないと思います。
そうなると美容点滴をすすめるところも多いと思いますが、美容点滴も美白にとって意味はあるので、もちろんしないよりしたほうが良いと思います。
ただ、患者様が”全身の肌の色が白くなる効果”を望んでいて、その望みをかけて治療をするか悩んでたとすると…自分ならすすめないかなと思ってしまいます。
それよりも優先順位が高いのは明らかに、保湿・UVケアなどの先ほど挙げたものを習慣化させることです。
そして色黒さんにとって一番大事なのは、自分のスキンタイプを好きになることかなと。
色が黒いと細くみえますし、手足を出したお洋服を着ても変にいやらしく見えず、ヘルシーでよく似合うと思っています。
メイクも、シェーディングをがっつりいれて小顔効果も狙いやすいですし、かっこいいメイクもなじむ。長谷川潤ちゃんみたいなふさふさ眉毛も似合います。
自分を活かした美容を是非楽しんでみてください^^