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clubhouseルーム「テレビでは絶対にやらない!盲導犬とユーザーのほんとを知ろう」のお知らせと私が考えている大切なこと

4月11日、21時から盲導犬ユーザーになって約30年、今は四頭目の盲導犬と暮らしている友人とclubhouseでルームを開きます。
タイトルは「テレビでは絶対にやらない!盲導犬とユーザーのほんとを知ろう」。
タイトルで興味を持ってくださった方はこちらからアクセスしてください。友人に一緒にやってほしいとお願いした経緯、ルーム詳細、最後に私が考えている自身の活動で大切にしたいことを書きます。

友人の投稿

考えるきっかけになったのは、友人のFacebookの投稿でした。
概要を書くと、タクシーに乗ろうとしていると、なかなかドアを開けてくれず
乗車拒否かな」と思っていたとのこと。出てきたドライバーさんとやり取りを重ね、しぶしぶ乗せてくれたように見えたそうです。ドアを占める直前も

「吠えませんよね」
「当然ですよ、盲導犬ですから」

というやり取りをして乗車。
「本当に吠えないんですね。賢いですね」
と言われ話を聞いてみると、初めて載せた盲導犬が運転中もずっとワンワン吠えていて、運転に集中できないし怖かったとのこと。友人はそのドライバーさんが本当に気の毒だったと書いていました。首輪かハーネスにどこの盲導犬か書いてあるので、通報していいことを伝えたとのこと。
入店拒否や乗車拒否を訴えるユーザーの中で、どれだけの人がマナーを守っているのかなと。犬をきれいにするのは当然すぎてコメントの使用がないとのこと。
投稿を読んで思い出したのは、彼女とご飯を食べに行ったときに、テーブル会計にしてもいいかと聞かれ、理由を聞くと
「犬が苦手な人もいるでしょ。レジでお金払うよりもテーブルで払ってパット出られた方がいいから」
と言って、お金を払って颯爽と店を出ました。周りの人への配慮ってこういうことなんだなと感じたことを思い出しました。
友人の投稿を見て、たくさんの人に盲導犬との生活を話してほしいなと思いました。

「全盲」というジャンルでくくれば私も彼女も同じです。でも私は白杖を使っていて、彼女は盲導犬と暮らしています。
同じ「全盲」でも知らないことがたくさんあります。私も盲導犬について知る前は、人間の都合で働かされてかわいそうだなと思っていました。
でも、東京に来て何人かの盲導犬ユーザーの友達ができて一緒に出かけるようになって、勝手な思い込みだったことが分かりました。ユーザーさんは自分の一部のように大切にしているし、盲導犬も楽しそうに仕事をしています。
もっと盲導犬の世界を知りたいし、たくさんの人に知ってもらいたいなと思い友人にお願いしたところ、clubhouseでの話を引き受けてくれました。一人の盲導犬ユーザーとしての、友人の体験談を一緒に聞きませんか?テレビでは見られない盲導犬の様子や、これまでユーザーとして感じてきた経験を楽しく話してくれるはずです。

ルーム詳細

4月11日(日)、21時スタート、22時半までには終了予定。
https://www.joinclubhouse.com/event/MR3eelq8


前半は私が友人に質問する形で進め、後半は参加者の方からも質問を受け付けます。

・なんで盲導犬を持とうと思ったの
・お仕事していないときの様子を教えて
・人の都合で生活してかわいそうという意見があるけどどう思う
・一緒に生活していく中で心がけていることは
・一番大変だったことはなに
・一番嬉しかったことはなに

小学生並みの質問をたくさんしてみようと思います。

まずは知ってもらうこと

どんな世界もまずは「知ること」だと思います。私の生活を動画や講演で発信しているのは「全盲」というと「大変で何もできない」と思っている人が多いのを実感しているからです。でもそれは当然のことです。
見える人が「見えない世界」を想像すれば、あれもできない、これも大変だと思ってしまうのも無理はありません。私は「視覚を使う以外の方法」で見える人と同じようなことをしています。まずは「どんな風に工夫しているか」を知ってもらいたいと思います。
知ってもらった上で相手がどう思うかはその人の価値観です。
そこまで私が立ち入ることはできません。
1年半ほど前、私がスーパーでどんな風に買い物をしているかという動画を公開しました。
https://youtu.be/-pNavhmiPIU

寄せられたコメントの中には
「こんなこと店員の仕事に入ってないでしょ。忙しいのにかわいそう」
「人に何かを頼むなら、せめて紙にメモぐらいして努力したら」
というものがありました。一方
「見えないお客さんが来たらこうやって話しながら買い物しますね」
というスーパーの店員さんや
「町で見かけたときに、こうやってサポートすればいいんですね」
と書いてくれた方もいました。

私の生活の様子を知ってもらうというのは「視覚障碍者はこうですよ!」と型にはめることではありません。「視覚障碍者」という人はいなくて、それぞれの工夫や困りごとがあると思います。まずはその人に聞いてほしい。
例えば、同じ全盲でも私は腕を持たせてもらって歩くのですが、夫は肩を持たせてもらうのが歩きやすいと言っています。コミュニケーションでそれぞれの形を一緒に探ってもらえたら嬉しいです。

障碍者・健常者ではなくて「人と人」これが一番大切だと思います。
想像力は型にはめるためではなくて、相手を知るための優しい方向に使ってもらいたいと思うし、私自身もそうありたいと思っています。
友人の投稿で改めて大切にしていきたいことを考えて、発信することができました。一人の盲導犬ユーザーとして、友人の話をたくさんの人と聞きたいです。
モデレーターである私も、どんな話が聞けるのか楽しみです。

タイトル画像サポート

今回は一緒にルームを開く友人が送ってくれました。
三匹並んだ盲導犬の写真。

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